アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~ -10ページ目

アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

勉強中であるアレクサンダー・テクニークについてと、それをトランペット演奏に活かすアイディア等を書いています。

アレクサンダー・テクニーク教師養成コース在籍。千葉県在住。
ツイッターもやっています。@toku_tp

ブログ引っ越しました!(2014/05/25)
新しいブログはこちらになります。(一部移動しきれていない記事もありますが)
 
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初心者向けのマウスピース。トランペットビギナーはこれから選べ!







これはアレクサンダー関係無く、私や他の方の経験に基づく物です。

初めにも謝っておきましょうか、ごめんなさい。


皆さんが最初に手にしたマウスピースは何でしょうか?バックの7C、ヤマハ11Cが多いのでしょうか?楽器を購入したら最初に付いてくる、いわゆる初心者向けマウスピースですね。

ですが、ここ数年において徐々にですが、この2本は初心者向けと呼ばれなくなってきています。最近はバック3C、ヤマハは14C?B?あたりが付属されてます。


理由は様々ですが、私が納得する理由は2つ。
理由の1つはリムが鋭い、もう1つは初心者にとってカップが深すぎる。です。


私が最初に購入したのはバックの6Cでした。トランペットを始め2、3週間ほどした頃、先輩につれられ楽器屋へ。バックとヤマハのマウスピースを並べられ試走した結果6Cになりました。

それから半年ほどして、7Cを選んだ友人にマウスピースを借りて吹かせてもらったのですが・・・痛い、リムが鋭く感じ、とにかく痛い印象を受けました。

リムの内側は鋭く、リムの外側は丸みを帯びて不安定、結果リム幅が狭くなるのでまー唇に刺さる刺さる・・・。好きな人もいるでしょうけど、私からしたら口当たりが良いとは言えません。

バックのリムで良い印象を受けたのは10-1/2C、5C、6C、3Cでしょうか。7Cより比較的口当たりは良いです。そしてバックでない、リム形状のフラットなメーカーのマウスピースを7Cユーザーに吹かせると決まって「口当たりが良い!」と言うのです。

フラットなリムに対してよく言われているのが「口当たりが良くバテにくい、ハードプレスになりがち。」ですが、ご存知の方もいらっしゃいますがプレスは大事ですし、練習して加減を見つければどうとでもなります。


余談ですが、バック7Cは元々リムを削る事前提で作られていると聞いた事があります。その人に合ったリムにするためリムの頂点が高い、だから痛いのかなぁと。バック7Cを平らに削ると5Cに、さらに削ると3Cになる・・・と。



リムの話は一旦ここまで。



カップについてですが「初心者に対して深すぎる」と話されたのがBobby Shew氏です。

(私はビッグバンドジャズがメインなのでジャズ吹きを引き合いに出してしまいがちですが、国際トランペット教会の偉い人でヤマハから彼のモデルも出ているくらいの凄い人、と思っておいてください。)


Bobby Shew氏はジャンルを問わず、初心者はミディアムカップをオススメしていました。ディープカップはある程度吹けるようになってから。シャロウ(浅い)カップは「子供にフェラーリを買い与えるようなものだ。」と。


さて、オーケストラでのフルサウンドを必要なプロプレイヤーならいざしらず、楽器始めたての子供が深いマウスピースを渡され必死にエアーを入れている現状。成長途中な彼らのエアーでは、ある音域から苦しくなってしまうので結果プレスに頼る訳ですが・・・リムが痛い。



初心者は様々な面において加減を知りません。どれだけ息を入れるのか、どれだけ口を閉じるのか、そしてどれだけプレスするのか。

プレスの加減をしらない初心者が、それこそ息もろくに使えないのに上の音を出したいからと過剰にプレスをして痛い思いをする。痛いので痛くない場所を探してアンブシュアをこねくり回し、唇がリムに収まらない等々・・・。

バックの6Cも深いです、7Cよりも。それでも7Cより口当たりはマシだったので吹けてました。


もちろん始めたての子供でも吹きこなせる子はいますが、よほど相性が良くない限り使い続けないのでは?もしくは顧問が、先輩が言うから使い続ける・・・。

吹いている本人は何か「気付き」がありましたか?「先生や講師の方から言われたので」と自分から可能性を無くしていませんか?

バックの音色が良いというのは分かりますが、まずは楽しく演奏してほしいなぁと思います。大抵楽器屋に行くとこれらを出されますが・・・他のメーカーのも試して欲しいです。必ず先輩やトランペット吹きの方と同伴で。

バック10-1/2、5C、3C当たりが良いかなと思います。
・・・嘘です、色々試してみてください。


ヤマハの11Cは吹いた事ありませんが、確かバック7Cのコピーと聞いた事があるので、同じ理由でしょうか。すいません。

ヤマハで好きなのはカスタムの14B4、Shew-JAZZです、他にもあると思いますが。


音色といえばラスキーが好きですね。



最後に

好きで使っているという7C、11Cユーザーの方ごめんなさい!
はい、私です。


1、2番だけなら大丈夫だけど、3番ピストンを使うとなると薬指が動かない~!と手首を振ったりグーパーを繰り返したり…それでも出来ない事が多いのでイライラ…


まずは薬指に対する認識を変えてみましょう。そして3番ピストンを押すのに動いているのは本当に小指だけなのか確認してみましょう。

薬指の付け根ってどこにあると思いますか?指先から数えて1、2、3番目の関節、手のひらと指の間…

…と思いますよね?
実はさらにその下、手首の近くにあります。

レントゲン写真を見ると手のひらと呼ばれる所にも一本一本指の骨があるんです。そういえば~…屁理屈でしたかね?笑


もう一つ、ミレミレ…と1.2、1.3を交互に吹いて下さい、手首が少し回る動きするのが分かりますか?

手を前に出し、手のひらを上に向けて、下に向けてを繰り返してみてください、この動きも使えるんです。

一つ目のアイディアは頭動けるようにしてあげて、体全部を動けるようにして、手首が動けるという事も思い出しながら吹いてみて下さい。



もう一つのアイディアは音を変えるために何をしているか?を考える、です。

音を変えるために何をやるか?→ピストンを押す。なぜ押すのか?→管の長さを変えるため。音を変えるにはその音にあった管の長さにする必要があります。

少し不思議な感じがするかと思いますが…

頭を動けるようにして、体全部も動けるようにして、音を変えるために管の長さを変えてみよう。


上手く出来たでしょうか?私は両方のやり方とも上手く行きましたが、しっくりくる方法でやってみると良いと思います。


やり方を一つだと決めつけないで、こんな動き方もあるんだという可能性に気付いてぜひ色々と試してみて下さい。

引き続きリップスラーについて



前回は、リップスラーをする時に唇でやろうとするとバテてしまう→身体の他の部分を使おう。


オススメは舌と息を使う、高い音では舌は高い位置に、低い音では舌は低い位置にある。


と書きました。


今回は息をいつ、どのように使うのか?を書いていきます。



ドとソのリップスラーをやる場合、スタートの音であるドは出せてますよね?なのでドの時は音を出すための息を最低限使えている事になります。


ソになると出ない…


ここで舌の位置を思い出しますと、高い音では舌は高い位置にある。すると口の中が狭くなり息が通りにくくなっている事に気付くと思います。


息の通り道が狭くなったのに今まで通りの息で吹くと、息が失速して上の音が出ません。舌を上げた事により少しピッチが高くなるだけです。


なので、舌を上げた時に少し強めに息を吹き込む必要があります。強すぎてもダメなのでそこは繰り返し練習してみてください。



既にある程度吹ける方は、アーイーとやるだけでドーソー(もしくはその上の音)のリップスラーが吹きやすくなったと思います。



リップスラーをやろうとしても音が大きくなるだけで出来なかった人は、舌を意識するだけで出来るようになったのではないでしょうか。


この場合、息は使えていたが舌を上手く使えていなかった事になります(男性に多い気がします)。舌を使えていないと他の部分(唇)に頼りはじめ、必要以上にプレスをしたり唇をしめてしまうのですぐ唇がバテてしまいます。


中低音でその吹き方をしていると高音ではもっと唇にプレス等をしなくてはいけないのですが、もうプレスする余裕もないため「プスー」と音が止まってしまいます。唇をしめると固くなり唇が振動しなくなるので余計に強い息を入れようとオーバーブローをしてしまい、息がはね返ってきて頭がクラクラする事が起きてしまいます。



反対に、舌を持ち上げても音が変わらなかった人は息が使えてなかった事になります(女性に多い気がします)。この場合も唇に頼りはじめバテやすくなります。上の音を吹く時に自分が思っているよりも大げさに「ァーイー!」と強く息を吹き込んでみてください。低い音は逆に弱くてもかまいません。



別にプレスが悪いという訳ではありません(唇をしめるのはオススメしませんが)、まったくプレスをしないで吹く事は出来ないので、自身で適度なプレス具合を見つけてください。


極端な物言いの人は、プレスし過ぎる人を見て「プレスをするな!」と言い、ほとんどプレスしない人には「もっとプレスしろ!」と言うかもしれません。けれども結局はその中間「適度なプレス」を指しているはずですので。




ひとつ補足、楽器の角度も変えてみると良い結果が出る事が多いです。高い音では楽器の角度を下に、低い音では若干上に(アゴを下げるイメージで)すると良いかもしれません。




まとめますと

 

低い音:舌は低い位置で「アー」、楽器の確度は若干上。

 

高い音:下は高い位置で「イー」、息は強め、楽器の角度は下。



お試しください。