リップスラーが苦手な方へ その2 | アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

アレクサンダー・テクニーク for Trumpet           ~トランペットを誰もが楽しめる楽器に~

勉強中であるアレクサンダー・テクニークについてと、それをトランペット演奏に活かすアイディア等を書いています。

アレクサンダー・テクニーク教師養成コース在籍。千葉県在住。
ツイッターもやっています。@toku_tp

引き続きリップスラーについて



前回は、リップスラーをする時に唇でやろうとするとバテてしまう→身体の他の部分を使おう。


オススメは舌と息を使う、高い音では舌は高い位置に、低い音では舌は低い位置にある。


と書きました。


今回は息をいつ、どのように使うのか?を書いていきます。



ドとソのリップスラーをやる場合、スタートの音であるドは出せてますよね?なのでドの時は音を出すための息を最低限使えている事になります。


ソになると出ない…


ここで舌の位置を思い出しますと、高い音では舌は高い位置にある。すると口の中が狭くなり息が通りにくくなっている事に気付くと思います。


息の通り道が狭くなったのに今まで通りの息で吹くと、息が失速して上の音が出ません。舌を上げた事により少しピッチが高くなるだけです。


なので、舌を上げた時に少し強めに息を吹き込む必要があります。強すぎてもダメなのでそこは繰り返し練習してみてください。



既にある程度吹ける方は、アーイーとやるだけでドーソー(もしくはその上の音)のリップスラーが吹きやすくなったと思います。



リップスラーをやろうとしても音が大きくなるだけで出来なかった人は、舌を意識するだけで出来るようになったのではないでしょうか。


この場合、息は使えていたが舌を上手く使えていなかった事になります(男性に多い気がします)。舌を使えていないと他の部分(唇)に頼りはじめ、必要以上にプレスをしたり唇をしめてしまうのですぐ唇がバテてしまいます。


中低音でその吹き方をしていると高音ではもっと唇にプレス等をしなくてはいけないのですが、もうプレスする余裕もないため「プスー」と音が止まってしまいます。唇をしめると固くなり唇が振動しなくなるので余計に強い息を入れようとオーバーブローをしてしまい、息がはね返ってきて頭がクラクラする事が起きてしまいます。



反対に、舌を持ち上げても音が変わらなかった人は息が使えてなかった事になります(女性に多い気がします)。この場合も唇に頼りはじめバテやすくなります。上の音を吹く時に自分が思っているよりも大げさに「ァーイー!」と強く息を吹き込んでみてください。低い音は逆に弱くてもかまいません。



別にプレスが悪いという訳ではありません(唇をしめるのはオススメしませんが)、まったくプレスをしないで吹く事は出来ないので、自身で適度なプレス具合を見つけてください。


極端な物言いの人は、プレスし過ぎる人を見て「プレスをするな!」と言い、ほとんどプレスしない人には「もっとプレスしろ!」と言うかもしれません。けれども結局はその中間「適度なプレス」を指しているはずですので。




ひとつ補足、楽器の角度も変えてみると良い結果が出る事が多いです。高い音では楽器の角度を下に、低い音では若干上に(アゴを下げるイメージで)すると良いかもしれません。




まとめますと

 

低い音:舌は低い位置で「アー」、楽器の確度は若干上。

 

高い音:下は高い位置で「イー」、息は強め、楽器の角度は下。



お試しください。