2010-02-19 05:06:45

特殊光観察を始めました

テーマ:医療機器

さて、この日もいつものごとく、内視鏡検査の始まりです。

職員がこれまたいつものごとく、機器のセッティングを行っています。

特に普段と変わるところはありません。


機器の外観も以前とほとんど変わっていません。

でも、中身は随分と変わりました。


オリンパスメディカルシステムズ(株)は、癌など微細病変の早期発見や術前の病変範囲の精密診断などを目的に、病変の特徴である粘膜表層の毛細血管やわずかな粘膜の肥厚、深部血管などを、光の波長を制御することによって画像強調表示する内視鏡ビデオスコープシステム「EVIS LUCERA SPECTRUM」を 2006 年から発売しています。
本システムは、ハイビジョン画質による通常光観察に加え、粘膜表層の毛細血管や粘膜微細模様を強調表示する「狭帯域光観察( NBI ; narrow band imaging )」という特殊光観察機能を搭載しています。
「NBI」は同社製の既存ビデオスコープとの接続で使用可能ですので、早速当院の内視鏡検査にも応用を始めています。


通常観察では NBI の上の表示灯は消えたままです。


通常観察により、胃幽門部を中心に白色隆起の散在が認められます。

今までならインジゴカルミンを散布し、いわゆる色素観察を行なうわけですが、今回はあえて色素は散布せず、NBI で見てみましょう。 

スコープに付いているボタンを 1 回押すだけで NBI の準備が整います。


まるで色素散布したかのような画像が非常に簡単に、しかも素早く映し出されます。

生検せずとも腸上皮化生であることがわかりますし、ピロリ菌陽性であることもほぼ間違いなく推測することができます。

これは別の症例です。

食道下部を中心に、粟粒大の連続した白色の苔状物が認められました。

NBI では、水で洗浄しても流れ落ちない隆起として捉えられます。

悪性所見は認められません。

以前、他の症例で供覧しましたが、食道カンジダ症 です。


これも別の症例です。

胃前庭部後壁側に薄い黄色帯が認められます。

NBI 画像に変換すると、黄色帯が赤色になりました。

十二指腸から胃への胆汁逆流と考えられました。


もっと経験を重ね、患者さん方への内視鏡検査に役立てていく所存です。

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