SF 宇宙人大襲来

熱田家代表の小説を転記します。
 

登場人物 
平薫子
不動産会社に勤める宅建主任。趣味はスキーと車、そして聖地巡拝。歴史探訪。30歳。
霊勘あり。故郷は九州。平家の子孫。

 

薫子の霊夢?もしくはタイムスリップ。


聖地を巡拝している夜に夢を見た。


深夜だった。鎮守の森の中に大神殿が鎮座している。巨大な神殿だが、何か現代の神社とは雰囲気が全然違う。
木作りではない。輝いている。金属で作られているようだ。
現代のステンレスや銅とも違う。特殊な輝きを放つ不思議な神殿である。照明の必要なしでライトアップされているようだ。高さは100メートル以上はあろうか?周囲は500メートル以上というピラミッドのような巨大神殿である。
もしかして、超太古のスーパー金属「ヒヒロカネ」?かと薫子は思った。ということは、ここは超太古のハイテク神殿?


のっぺらぼうで全身白の宇宙服のような衣装の異形の人間が、黄金に輝く約1メートルほどの剣を抱えながら神殿から走って出てきた。
物凄いスピードである。後から現代の神主と大体同じような衣装の若者が、「御神体を返せ~」と叫びながら魔物を追ってきた。
若者は脇から剣を抜き魔物に剣を向けたところ、剣の先から黄金に輝く光がレーザービームの如く放射された。魔物はかろうじて光を避け、馬並みのスピードで走ってゆく。


500メートルくらい走ったところ若い神主は約100メートル先に驚愕の魔物を見たのである。神社から500メートルのところは岬だった。岬から100メートルくらいの海の上10メートルほどに大竜神が浮かんでいたのである。八個の頭、口は顎まで裂け、目は飛び出している大きさ300メートルほどの大竜神だ。ヤマタノオロチか?


八個の頭は、若い神主を見たとたんに口から赤い火を神主に放射した。神主は剣をぐるぐる回転させ、あたかもバリアーを作るが如く剣を円状に回転させている。見事、バリアーは火から神主を守り
、いくら大魔物が火を放射しても神主をし止めることはできなかった。
ノッペラボウ小魔物が黄金に輝く御神体と言われる剣を大竜神に向い思いっきり投げたところ、一つの頭が剣をキャッチし、ゴクンと飲み込んでしまった。そのまま大竜神は空中をものすごいスピードで西の空を飛んでいったのである。


神主は小魔物をやっと捕まえ格闘が始まった。神主は神剣を使わず左ハイキックで小魔物をKOし、膝で両腕を固め、神剣を小魔物の首に突き当てた。


「何ものだ!人間ではないな!言わないと神剣で、そなたの霊細胞まで切ってしまうぞ」と脅した。小魔物は苦しがっていたが神主の心にテレパシーの如く響く言葉が伝達された」


「私は宇宙人。宇宙一の美しい星を我らの星に!」
と話した瞬間に小魔物は消えてしまった。しかし「痛い、痛い」というテレパシーは伝わってくる。
神主は聞いた「そなたは半物質の霊体だな?」と。
「さようで、御神体を盗み出すために一時的に物質化いたしました。痛い~ 痛い~ すごい神剣です。
物質化は一時的にしかできません」
「宇宙人が地球を占拠しようと言う計画なのか?」


「そのとおりです」


神主
「あの大竜神は何だ?言わないと、そなた!消滅ぞ」


小魔物
「痛い 痛い 我らがこの地球で作った、いわば宇宙船兵器でもあります。我らの超科学を使い地球でいうバイオを利用して作ったサイボーグ的な大型ミュータントです。地球攻撃を目的に作りました。我らは地球人に憑依し肉体と精神を乗っ取った集団で作りました。
御神体を飲み込みミュータントのパワーアップを図ったんです。それだけでなく我らが地球人に憑依してゆけば地球を占拠できます。ああ~ 痛い。もう楽にしてください。消滅でもいいです。
「シュー」という音が神主に聞こえた。小魔物は神剣により消滅した。


約50キロ以上離れているであろう。対岸の方向に大音響と火柱が上がった。大竜神が町を破壊しているのが遠望できたのである。若い神主は岬に立ち尽くし、果てしなく永き戦になる予感に身震いをするのであった。