アイヌ工芸の伝統を忠実に受け継ぐ高野民芸[上]―サルウンクルアイヌ(6) | 旅、島、ときどき、不思議
2012年09月10日(月)

アイヌ工芸の伝統を忠実に受け継ぐ高野民芸[上]―サルウンクルアイヌ(6)

テーマ:アイヌ・平取二風谷

 9月7日のサルウンクルアイヌ(5)のつづきです。

 サルウンクルアイヌ とは。


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 貝澤民芸の斜向かいでランチハウスBEEの隣に
 これまた気になるアイヌ工芸の店「高野民芸」があった。
 高野繁廣さんの店に飾ってある作品たちは、
 民芸品である前に道具そのものといった存在感を漂わせていた。
 彫り手の創作は極力抑えて伝統にのっとったものを作る。
 高野さんは、それが本来のアイヌ工芸だと考えていた。
 見ようによっては民芸品の店というより
 いい意味で民俗資料館のように感じられる。
 祖形に忠実に再現しているものが多いからだろう。


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 高野さんの師はアイヌだったが、ご本人はアイヌではない。
 だからこそアイヌ的であることに、こだわりがあるのかもしれない。
 これだけのものを彫ることができる材を入手するだけでも大変ではいか。
 同じように素晴らしいできばえのメノコイタ(まな板)を
 さる著名なアーティストが別の目的で使うために購入したとか。
 鮭一匹を捌けるサイズであるため、メノコイタはこれほど大きいという。
 ていねいに観察するとまな板の主要部の縁はかすかに窪み、
 腹からあふれでるイクラが周囲に零れ落ちないような構造になっている。
 また、イタ自体が大きな窪みの方へかすかに傾いていた。
 「イクラを溜めておくための窪みですよ」


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 珍しいものにイクラを潰す道具チポロニナップと
 採取したイクラ油を保存しておくシカの膀胱で作る容器クヨイがあった。
 イクラ油は料理をする時、調味料的に使われたようだが、
 冷蔵庫のない時代に悪くならなかったのだろうかと考え、 
 イクラが手に入る季節を思い浮かべて納得した。
 これから厳寒の冬に突入しようという時だ、
 少なくとも春先までは常温(地元の)で充分に保存できたのだろう。
 (つづく)

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