小豆川勝見の論文について | tokaiama20のブログ

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 小豆川勝見、東大助教とべくれてねが斉藤拓也が、CDクリエーションに対して、いわれのない(根拠の見当たらない)イチャモンをつけてきたせいで、CDクリエーションの信頼性が毀損され、業務依頼が大幅に減ってから、CD側は、繰り返し、小豆川とべくれてねがに対して、根拠の説明と、データの相互検証を求めているが、ブロックで完全に無視され、まともに取り合おうとしない。

 私は、鈴木氏に、訴訟を提起するよう何度も要請したが、現在、名誉毀損訴訟の現実は、おおむね訴訟期間が2年に及び、費用も最低で70~100万円もかかるため、法定での決着は、よほど余裕がないと困難である。
 現段階で、我々が取り得る手段は、彼らの論理的欠陥を公開することくらいしか残されていない。

 7月30日現在も、べくれてねがの斉藤は、CDへの誹謗中傷を公開し続けている。
 https://beguredenega.com/archives/20634

 内容を精査すれば誰にでも分かると思うが、斉藤拓也の説明には、決めつけだけあって論理性が存在しない。これは批判ではなく誹謗中傷でしかない。
 https://www.youtube.com/watch?v=2-t8OLXRN4o

 斉藤は、やたらと東京大学を持ち出すが、権威を嵩に来て、自分たちが、いかに高精度のエリート的測定を行っているか自慢する報告が、上のリンクである。
 だが、彼らは、論理的に精度の意味が分かっていない。
 べくれてねがは、検体の濃縮にこだわっているのだが、濃縮という方法で得られる精度の向上は、せいぜい一桁であり、むしろ濃縮には、検体の物理的性質を変えてしまったり、濃縮途上で、測定対象の放射能が飛散したり、自己遮蔽能を変えてしまったりの弊害が多いので、原則、濃縮をしない方が、より現実の被曝を反映した、ナチュラルな測定結果が得られるのである。

 ゲルマニウム半導体測定器の場合、シンチレータ測定器に比べて数分の一以下と、感度が低いので、どうしても、1ベクレル以下の精度で測定しようと思うと、5万秒(14時間)という長い測定時間が必要になる。
 ところがMCA半導体の電気的性質から、超長時間測定では、表示される測定値が、時間が長くなるほど矮小化(ドリフト)するという問題がある。
 そこで、短時間測定で精度を高めるために、濃縮という方法を利用するわけで、これはゲルマ機の特性に束縛された、逃避的方法であって、高精度を自慢するためのものではない。

 上の動画リンクにも引用されているが、彼らの自慢する、マイナス4桁という超高精度は、現実の放射能測定では不可能な精度である。
 測定器は、外部放射線や電磁波ノイズや機器自体の精度など、たくさんの誤差要因を抱えていて、NAIシンチレータ測定器の場合は、文科省の指針では、実にキログラムあたり25ベクレル程度の精度しか想定されていない。

 遮蔽を100ミリ近く積み増しして、あらゆる誤差を可能な限り排除しても、NAIの検出能力は、せいぜいキロあたり5ベクレルがいいところである。
 ゲルマニウム半導体測定器は、液体窒素によって温度ドリフトを抑止しているため高い精度と優れた分解能が保証されるが、残念ながらMCAドリフトや宇宙線の干渉まで防ぐことはできないので、せいぜい実用精度はキロ1ベクレルである。

 我々の使っているシンメトリックス社のIFKR-ZIP というCSI測定器の馬合でも、ノーマルな測定では、最大限の注意を払っても、せいぜいキロあたり3ベクレルがいいところだ。
 これに、鉛遮蔽を二倍に積み増しして、あらゆる環境誤差を排除して、やっとキロあたり1ベクレルという精度が得られる。
 このキロ1ベクレルという精度は、シンチレータ測定器としては驚異的な精度で、世界中の測定器を集めても、キロ1ベクレルを実現できるのは、野中修二の製作するシンメトリック社製測定器以外、存在していない。

 この信用性を担保するのは、産総研の微量標準線源である(国内のあらゆる計量の校正用原器を作成している国立施設)。この微量線源の測定データを出さない限り、測定精度を信用することなど絶対にできない。
 数年前に、各地のゲルマニウム半導体測定器を使用して、コンマ以下の高精度測定を謳う検査所に、この微量標準線源を無償で送りつけて、データを返送してもらう試みをCDクリエーションで行ったのだが、キロ1ベクレルでさえ、担保できた測定所は皆無であった。
 みんなMCAに表示される数値を、そのまま援用しているのはいいが、どこも微量標準線源の測定どころか、保有さえしていなかった。
 ほとんどの測定所が、キロ3000ベクレルもの大容量線源で校正していたのだ。

 3000ベクレルの大容量線源による校正と、1ベクレルの測定は、まったく別種のものであり、そんなもので微量測定の信頼性が担保できるはずはないのだが、その基本知識さえない測定所が大部分だった。

 この意味で、べくれてねがの、測定報告には、こうした微量標準線源による校正データが一切掲示されておらず、おまけに、測定生データであるスペクトルグラフでさえ一切提出していない。
 何度も言うが、放射線測定には、宇宙線ノイズや電磁波ドリフト、機器の誤差がつきものであり、一般的な測定でも、数割が、この種の変動要因の影響を受けるため、測定のやり直しなど日常茶飯なのである。
 得られたデータが価値あるものかどうかは、スペクトルグラフで判別するのが常識であって、これを出さないで、MCAに表示された結果だけを報告するのは詐欺に等しい。

 べくれてねがの報告は、濃縮の手間を大げさに説明する経過報告と結果数値だけであり、それが信頼性のおけるデータかどうかを知るための生データや校正データなどの支援データが一切ないので、我々は、彼らの報告する数値の正当性を判別することさえできない。

 まあ、あらゆる誤差を排除して、晴天で太陽風などの影響の出ない日を見計らって、ムツ鉄のような遮蔽材を利用して厳密な測定を行えば、ゲルマ機ならばキロ0.1ベクレルの精度は出せると思うが、べくれてねがのようなマイナス数桁という数値は、はっきり申し上げれば、何の根拠もないインチキデータである。
 文句があるなら、我々が使用している微量標準線源を測定してみればいい。おそらく1ベクレルの精度さえ出すのは困難なはずだ。

 斉藤拓也が書いたと思われるCDクリエーションに対する悪意に満ちた誹謗文には、我々の測定器医が信用できないものと根拠も示さずに決めつけられているが、それ以前に、彼には、測定器の精度と信用が、どのように成立するかの基礎知識さえないと思わざるをえない。
 我々の測定器を製作した野中修二氏は、産総研や放医研で使用しているゲルマ機MCAの制作者でもあり、ZIPを誹謗することは、日本最高峰の検査機関の精度さえも否定することになるのである。
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 以下に、斉藤がCDクリエーションを詐欺と決めつけた根拠となった東大小豆川勝見に関する報告があったので掲示しておく。

 放射線測定から見た復興  (東京大学・小豆川勝見助教) 
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/755.html
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2019 年 7 月 27 日

 「放射線測定から見た復興」 
(東京大学大学院総合文化研究科助教・小豆川勝見 JSTAGE  2017/4)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/tits/22/4/22_4_40/_pdf/-char/ja

■ 2 Bq/kgのリンゴ

 「ここに2 Bq/kgの放射性セシウムが含まれている福島県産のリンゴがあります。希望者には差し上げます。講義で得た知識を踏まえて、家族や友人たちと議論してみてください」──

 これは私が共同で展開している放射線の講義「放射線を科学的に理解する」の最終回で受講している学生(東京大学の学部1、2年生)たちに投げかけた言葉である。この講義は、2011年の秋以降、基本的な放射線の知識を習得してもらう目的で、多くの教員のご協力を頂きながら毎年開講し続けているものであるが、開講の動機が福島第一原子力発電所事故であることは言うまでもない。

 原発事故発生当時、その多くが中学生だった受講生にとって、放射性物質とは「よく分からないがメディアで騒いでいるもの」という思いが主流だったようだ。講義では従来の教科書にあるような定義の解説に留まらず、実生活と関連させてきた。

 たとえば、食品中の放射性物質であれば、事故直後から現在までの推移、放射線の測定、流通上の規定、被ばく量など科学的視点から得られる知見について多角的に取り上げ、それらが有機的に繋がるよう工夫しながら展開してきた。「測定」の項目で取り上げれば、「事故直後に2 Bq/kgを測定できる事業所は限られていたが、測定機器の急激な普及で徐々にこのレベルまでの測定が全国的に可能になった」とか「流通の可否を判断する測定レベル(スクリーニングレベル)なら、2 Bq/kgはまず検出されることはない」などといった科学的事実を紹介した。

 それらを踏まえた上で、生産者と消費者がどのような議論をするのか、想定してみようと提案した。
 「一般食品の基準値は100 Bq/kgであるから、リンゴの2 Bq/kgはそれの2%である。被ばく量を計算(このリンゴを成人が1個食した場合、放射性セシウムからは約0.007 μSvの被ばく量を受けることになる)しても、人体に与える影響はごく僅かである。

 だから購入し、食べる」という学生もいれば、また逆に、「リンゴなら他の地域で生産され、放射性セシウムが2 Bq/kgよりももっと低い選択肢もあるので、わざわざ購入することもない。それにこのリンゴは2 Bq/kgと分かっているが、購入時にこのような記載があるものを見たことがない。

 だから購入しないし、食べない」という意見もあった。彼らが放射線の知識を得た上で判断したことであり、どちらの意見も尊重されるべきであると同時に、両者の意見の間に正解も不正解もないと私は考えている。

 しかし、ここで取り上げた大学内の講義のように、じっくりと時間をかけて放射線の科学的知見に触れ、議論ができる場は極めて理想的な環境といえよう。汚染が発生してしまった現場では、生業、避難、除染、賠償、復興といった、放射性物質が原9となった諸問題ではあるものの、そこから派生した目前の課題に事故が発生したその日から常に心を削られる状況におかれ続けている方が多数いる。そのような方々にとって、改めて放射線の科学的知見という原点に立ち返ることは、相当な勇気や想いが必要であることは間違いない。

 そのためか、時として、放射線に対して明らかに科学的に誤った理解をしているが故に、状況をより悪化させている例もあった。同時に、事故後に策定された新たな放射線に関する規則や基準値が、放射性物質の諸問題を普く解決するものではないことも6年間で経験的に感じている。

 私自身の経験では、震災以降、福島県内の公立学校も含め、これまでにのべ6,000名を対象に放射線のセミナーを行ってきた。そこで得られたことは、地域の背景や状況を共有できてから初めて測定値に向き合うことができるということであり、測定や規則ありきではないことだ。

 放射能は時間と(もに自らの半減期に則って減衰する性質がある。しかし、放射性物質に起因する問題は、それと同じように時間とともに自然と解決するものではない。

■ 食品の検査態勢の維持は必須

原発事故から6年が経過した現在、一般的に流通する食材に含まれる放射性物質は、国が定めた基準値を遙かに下回る水準である。特に福島県内では徹底した出荷体制がこれを担保してきたといえる。

 たとえば、福島県の南部、いわき市の農作物の例を取り上げたい。いわき市内で生産された出荷用の農作物について、2011年9月20日食品の検査態勢の維持は必須から2016年8月31日までに市が測定した検体数は32,247件に及ぶ1。そのうち、基準値(100 Bq/kg)超過した農作物は36検体、率にして約0.1%である。その一方で、検出下限値(10 Bq/kg、ただし2012年3月までは20 Bq/kg)以下の農作物の割合は96.6%を占めている。

 このように農作物中の基準値超過の割合が極めて低いことは歴然たる事実である。しかし、ここで挙げた数値は測定された農作物が「出荷用」であること、すなわち市場に流通させる農作物ということは注目すべきである。そこで、「出荷用」とは別枠の測定である、出荷や販売を目的としない自家消費用の農作物に限った測定の統計によると、いわき市では基準値超過の割合が約9.4%となる(28,099検体中2,653検体が基準値超過)。作物別では、自家消費用のシイタケは1,001検体中766検体が基準値を超過していて、率にすれば76.5%である。このほか、コウタケは95.0%、ユズは5.4%であった。

 出荷用と自家消費用の農作物の生産方法が明確に区分される体制がとられているからこそ、出荷用農作物の基準値超過の数は抑え込まれている。それを最終的に保証するのが、現行の測定体制である。しかし、出荷用農作物の測定値が低いことを理由に、現行の測定体制を緩和してしまうと、基準値超過の割合が上昇する可能性がある。このことは、単純に統計上の問題に留まらない。消費者から見れば、ほとんど忘れかけていた基準値超過の農作物が流通後に発見されるようなことになれば、購買欲の低下、測定体制の信頼性を大きく損なう可能性もある。

 137Cs(放射性セシウムのひとつ)の半減期が約30年である以上、この問題は世代を超えて続くことが予想される。有効な対策は、自家消費用農作物が生産される背景を現場で継続的に最善策を考え続けることであり、少なくとも現在以上の測定体制を維持することは必須である。

■ 「外れ値」の存在

 水産物の基準値超過に至っては、農作物よりもさらに割合が低くなる。いわき水揚げの水産物では、基準値超過は0.03%である(3,332検体中1件。調査期間は2012年5月21日から2016年8月31日まで)。2013年に1件の基準値超過が確認されただけで、直近3年は0件が続いている。いわき市に留まらず、太平洋側で水揚げされた水産物でこの傾向は同様である。

 しかし、ごく稀ではあるが、突飛な例が存在することも事実である。我々の研究グループでは、2016年に静岡県沼津市で水揚げされたアオザメを調査していたことがあった。アオザメは行動範囲が広く、サメの中では比較的深い水深を移動する特徴がある。ある1匹から取られた可食部(白身)中の放射性セシウムを測定したところ、基準値を約7倍超過する707 Bq/kgを確認した。

 検出された放射性セシウム.特徴から、その全量が福島第一原子力発電所由来と判断された。大型魚の場合、放射性セシウムは0.1~10 Bq/kgの範囲に収まることがほとんどであり、水産物の基準値超過する割合は、農作物の基準値超過の比を遙かに下回ることが統計上の常識であった。

 水産庁、静岡県のご協力2により、このアオザメは伊豆沖で捕獲されていることが聞き取り調査の結果明らかになった。国立保健医療科学院が運営する「食品中の放射性物質検査データ」3によれば、2012年4月9日から2017年2月16日までのアオザメ
の調査は静岡、東京、宮城、岩手の各都県で合計69件行われており、最大値は宮城県で水揚げされた36 Bq/kgであった。この統計からも該当のケースはアオザメの中でも極めて稀であることが分かる。

 経年的に放射性セシウムが下がる傾向にあっても、基準値の7倍もある水産物が伊豆沖で確認されたことは、ほとんど全ての水産物から放射性セシウムが検出されない状況下でも、いわゆる「外れ値」が存在することを示した。農作物の例でも示したように、基準値超過がほとんどないことを理由に測定体制を終了する、という考えは、同時に、外れ値の検体を発見する確率を下げることに直結する。

 外れ値の統計数が少ない故に「なぜ」そのような値のアオザメが存在したのか、という問いに十分に答えるだけの知見は集積しきれていないが、生態や捕獲時期に注意しながら、放射性セシウム濃度に関心を維持し続ける必要がある。そのため、水産物に至っても農作物同様、全国的な測定体制は維持しなければならない。

■ 事故後6年で得た教訓とこれから

 陸上における放射性セシウムの環境中における動態(動き方)は、各方面の精力的な研究によって、おおよそのことが明らかになっているものの、各地域の局所的な環境に適用できるほど知見が集積されたわけではない。そのため、6年間で得られた知見からの将来予測と、現場におけるきめ細かい対応の挟み撃ちが、今後の農作物を中心とした食品中の放射性物質の推移には効果的と考える。

 水産物については、廃止措置(廃炉)中の福島第一原子力発電所の各号機からの直接的な漏洩は相当抑え込まれているものの、発電所周辺からは3H(トリチウム)が継続して滲出していることを少なくとも2015年より確認しており4、現在行われている汚染水対策は完全ではない。

 あってはならないことではあるが、万一に備え、引き続き厳重な監視体制を維持することが求められている。
 放射線問題の立場からみたとき、理想的な復興とは、広く飛散してしまった放射性物質が原子炉内の燃料棒に全て戻った状態にすることである。しかしながら、それは現代の科学力では現実的ではない。

 事故を経て得られた科学的知見とともに、各地域・年代に応じた最適化された柔軟な対策を取っていくことが肝要と考える。基準値+適合するか否かといった単純な二元論だけでは、長期的には何も解決したことにならない

注 ----------------------------------------------------------
1
以下、いわき市における農作物、水産物のデータは、「いわき産農林水産物の放射性物質の検査結果について」(いわき市農林水産部農業振興課)を引用している。
2
水産庁では検体試料のクロスチェック、今後の対応協議を行った。また静岡県は、本測定後に、県内で水揚げされたアオザメに対して自主規制の体制を取った。
3
食品中の放射性物質検査データ http://www.radioactivity-db.info/
4
小豆川勝見, 堀まゆみ, 福島第一原子力発電所事故後の大熊町夫沢地区の自噴井戸・湧水における放射性セシウムの経年変化,
温泉科学, accepted, 2017

--------(引用ここまで)------------------------------------

秋田放射能測定室「べぐれでねが」と共同で放射能汚染の測定を行なっている東大・小豆川勝見助教の数年前の論文です。

はっきり言ってデタラメだらけの内容です。

まず、福島原発事故前の食品の放射能汚染は0.1Bq/kg以下であった事実をしっかり認識する必要があります[1]。

2Bq/kgのリンゴも事故前とくらべれば数十倍の汚染であり、食べるべきではありません。

現在の100Bq/kgという汚染基準には全く科学的・医学的根拠はなく、毎日食べても健康被害が出ないという保証はどこにもありません。

それどころか、毎日10Bq/kgの摂取でも体内に徐々に蓄積されていくことがICRPによって示されています[2]。

原子力施設では、100Bq/kg以上の汚染物は黄色いドラム缶に入れて厳重に保管する規則になっています。
柏崎刈羽原発のように100Bq/kg未満でも厳重に管理している施設もあります[3]。

食品の安全基準が放射能廃棄物の保管基準と同じなのは、誰が考えてもおかしいと思うでしょう。

検査ではねられる食品が増えると巨額の賠償を支払わなければならないので、ご都合で大甘に設定しているのであって、国民の健康を保証する基準ではないのです。

ですから、100Bq/kgを超えるものはわずかしか見つかっていないと言っても何の意味もありません。

「そこで得られたことは、地域の背景や状況を共有できてから初めて測定値に向き合うことができるということであり、測定や規則ありきではないことだ」

これも科学者にあるまじき発言です。
どんな社会的な背景があろうと、科学的に定められた安全基準は安全基準であり、それを超えたら危険です。
客観的に判断しなければならず、ご都合で勝手に安全基準や測定値がゆがめられてはなりません。
これは科学の基本です。

707Bq/kgのアオザメは極めて例外であるかのように主張していますが、アオザメは食物連鎖の上位に位置する大魚であり、生体濃縮により汚染がひどいことは明白です。
例外ではなく、探せば同程度の汚染はいくらでも見つかるでしょう。
例によってセシウム134/137しか議論していませんが、セシウムの300倍危険であると言われるストロンチウム90やその他の核種についても測定しなければ安全性を議論できません。

 以上、この論文はデタラメだらけであり、福島原発事故の汚染被害を矮小化しているとしか思えません。

 国立大学の研究者が、国民の安全や健康のために研究活動をしていると思ったら大間違いです。彼らは、原子力推進の総本山IAEAのために働いています。
小豆川助教のページのフッターにもしっかり「IAEA」と書いてあります[5]。

 研究の目的は、あくまでも原発再稼動のため福島原発事故の被害を過小評価することです。原子力推進に不都合な研究には予算が下りません。

 そんな偏向のかかった研究者の測定結果を信用していたら、いくつ命があっても足りません。事実、政府や御用学者の言うことを信じて被ばく回避をして来なかった人が次々にバタバタと倒れ、死んでいるのです。

(関連情報)
[1] 「原発事故前の食物汚染は0.1ベクレル/kg以下 現在は1000倍も汚染されたものを食べさせられている」 (拙稿 2017/6/2)
http://www.asyura2.com/17/genpatu48/msg/194.html

[2] 「原子力推進団体ICRPの体内蓄積曲線からも100ベクレル/kgの食品汚染基準が危険なのは明らかだ」(拙稿 2016/4/14)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/482.html

[3] 「東電・柏崎刈羽原発では100ベクレル/kg以下の廃棄物も厳重管理している」
(拙稿 2016/7/1)
http://www.asyura2.com/16/genpatu46/msg/127.html

[4] 「沼津産アオザメからセシウム134/137合算で707ベクレル/kg検出!」
(拙稿 2016/6/10)
http://www.asyura2.com/16/genpatu45/msg/817.html

[5] 「『べぐれでねが」は疑惑だらけの「でたらめでねが』 他人の商品を詐欺レベルと批判する資格はない」
(コメント1番)
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/msg/698.html#c1  

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 以上、私の言いたいことを、巻末に魑魅魍魎氏が多くを代弁してくれているのだが、ついでに、どうしても付け加えておかねばならないことがある。

 小豆川は、福島県や政府の検査が、何かも完璧で、何一つ間違いがなく、公正に行われていることを前提にしているが、これはとんでもないウソ八百であり、公的検査の大半が、東京電力の責任を矮小化するために、測定データさえ捏造歪曲していることを、我々は嫌と言うほど思い知らされてきた。

 これは「めげ猫タマのブログ」が、事故後、数え切れないほど、福島県の検査がインチキであることを明らかにし続けてきた。
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2970.html

 文科省や厚労省の、本省直属の検査は、ある程度信頼できるものもあるのだが、福島県の県当局による検査は、よくぞ、ここまでインチキを積み重ねられるものだと感嘆するほどで、茨城県や千葉県で、大量の食品放射能汚染が検出されているにもかかわらず、福島県では、はるかに汚染度のひどいものが、すべてNDで片付けられている。
 そうした現実を知る立場で、小豆川の論文を読み返してみると、公的機関の測定データを信用することが、どれほど危険か、誰でも分かることだ。

 さらに、キロあたり100ベクレルという基準は、フクイチ事故が起きた2011年までは、100ベクレルという汚染が検出されたなら、厳重にドラム缶に密封して、減衰するまで数十年以上も、誰も立ち入らない場所に保管する放射能汚染物管理の基準であった。
 「これは毒だから触るな」という基準が、いつのまにか「これなら食べてもいい」という基準にすり替えられたのである。

 だから、キロ100ベクレルが人間に与える影響が、安全であろうはずがない。小豆川は、これが安全基準だと決めつけた原子力産業や国の勝手な基準をそのまま正当なものであるかのように書いているが、これもとんでもないウソである。
 学者として、あるまじき倫理的認識の欠如であり、権力や金に迎合しただけの下劣な姿勢であるというしかない。

 小豆川は、小野医師が指摘した、平米5700万ベクレルという地球上最悪の汚染が確認された大熊町に住民を帰還させる学識経験者の評価部会に出席し、住民帰還を容認している。
 子供たちも、新生児も、妊婦も、胎児も、すべて、この地獄のような放射能汚染の土地に、帰還させ、帰還しない者は補助金を絶つと脅しているのである。
 これが東京大学と小豆川助教の本質だと思った方がいい。

 そもそも、沼津で水揚げされた青サメの700ベクレルが、特異な外れ値と決めつける姿勢だって、学者ではなく政治家のものだ。
 私は、事故後、暴力団系の漁師が、捕獲競争がないため、魚密度が上がった漁業禁止海域に入り込んで、高級魚を捕り、地元を避けて静岡や三重の漁港に水揚げしているとの報告を何度も聞いているから、この数値には何の不思議も感じないが、これが「外れ値」という小豆川の説明には驚いてしまった。

 小豆川の頭のなかでは、この世には不正というものが一切存在しないのだろうう。私に言わせれば、小豆川という存在そのものが不正であると言いたい。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-793.html