公認心理師資格試験が来年から始まります!~国家資格化に向けての議員連盟の成果です~

 

皆さま、こんにちは。すっかり寒くなりましたが、お元気ですか。

   

さて、ご報告が遅くなりましたが、先週、「心理職の国家資格化を推進する議員連盟」の総会があり、役員の一人として出席して参りました。日本臨床心理士会をはじめ、関係団体の皆さまにもご出席をいただき、大変有意義な意見交換をさせていただきました。

 

そもそもこの議員連盟は、公認心理師制度を創設するためにつくられました。「公認心理師って何?」との疑問をお持ちの方も多いと思います。簡単にいえば、心理の分野における、わが国初の国家資格です。

 

これまでも臨床心理士などの資格はありましたが、それらは民間資格であって、国家資格ではありませんでした。そのため、保健医療や福祉、学校などの教育現場で活躍するための国家資格を設けてほしいとの強い要請が多くありました。

 

残念なことに、わが国の自殺者は年間2万人以上もいます。人口10万人当たりの自殺者数は、世界で6番目に多いのです。抑うつ状態や発達障害、あるいは災害などに遭って、カウンセリングや心のケアを必要とされている方々も少なくありません。

 

この分野の関係者の皆さまからの強いご要望と多大なご努力とご尽力により、この法律は2年前の平成279月に成立したのですが、諸々の準備を経て、先々月(平成299月)に全面施行になりました。つまり、今、動き出したばかりなのです。

 

公認心理師の試験は全問マークシート方式で、150から200問ぐらいが出題され、合格基準は正解率60%以上だとされています。初の試験は遅くとも来年の9月までには行われますが、まだ具体的な日程は決まっていないようです。

 

ただ、誰でもこの試験を受けられるわけではありません。原則として、大学や大学院で心理学などの必要科目を修めた方々、あるいは所定のカリキュラムを履修した方々にのみ受験資格が与えられます。ですから、心理学系の大学や大学院を出ないと、なかなか得られない資格だといえます。

 

一方、すでに心理学系の大学や大学院を卒業・修了されている方々、現在、在学中の方々、また、すでに心理職としてお働きになっている現任者の方々には経過措置があります。とりわけ現任者の方々は、講習会を修了することで受験資格がもらえます。これらのことを含め、ぜひ厚生労働省のホームページでご確認いただきたいと思います。

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000116049.html

 

制度がうまく機能し、できるだけ多くの方々の心が「元気」になるよう、また「元気」を取り戻せるよう、この制度の応援団の一人として、これからも精一杯頑張ってまいります。

 

心理職の国家資格化を推進する議員連盟 衆議院議員 石崎とおる