トンネルに次ぐトンネルで、景色を楽しむ間もなく、最後の長いトンネルを抜けて長崎到着。



学生だった頃、本州から長崎の大学に赴任した若い講師の先生が、諫早から長崎までのトンネルがあまりに長くて、このまま永遠に終わらないのではないかと、不安になったという話をしていたのを思い出しました。その頃の特急はだいぶ遅かったはずですから、余計長く感じられたことでしょう。まさに、地の果てに来てしまった、という絶望感に襲われたのかもしれません。


その先生が乗っていたのは夜の列車だったので、長い長いトンネルを抜けたあとの光景に度肝を抜かれたそうです。駅前には超高速ビルが林立し、長崎は大都会だと驚いたと言います。


駅前の丘の頂上までびっしりと家が立ち並び、灯りがともり、まるで高層ビルのように見えただけだったのです。昼間見てさぞがっかりしたことでしょう。


駅前の丘に建つ建物


新しくなった長崎駅のホームは、新幹線と在来線の間に壁がなく、見通しが良い。


ちょっとヨーロッパの駅の雰囲気がなきにしもあらず。


外に出ると、駅前は大改装の真っ只中でした。








今現在、長崎駅前は、講師の先生が何十年も前に見た幻影が、現実になろうとしています。


それが良いことなのか悪いことなのか、私にはわかりません。大きな資本が動いているのは確かです。