東京都サッカー連盟指導者講習会 | 戸田和幸オフィシャルブログ「KAZUYUKI TODA」Powered by Ameba

東京都サッカー連盟指導者講習会

 昨日19時から21時までの2時間、東京都サッカー連盟からの依頼で2種・3種のクラブチーム指導者向け講習会の講師を務めてきました。

指導者を相手に講師を務める。

これは僕にとっては初めての経験でした。

多くの人を目の前に話をする経験はこれまでの人生の中で幾度もしてきました。

しかし、指導者の方達「だけ」を相手に講師を務める経験は今回が初めてでした。

「指導者」

フットボールのみならず非常に重要なポジション・役割であり、責任も大きな立場となります。

日夜育成年代の選手達と向き合い、個々の成長とチームの発展を目指して取り組まれてきた指導者の方達を目の前に、自分が講師を務める。

記憶には残っていない中学時代に対戦経験のある同い年の理事長から連絡を頂き依頼を受けた時、その依頼を受けるべきかについて非常に悩んだ事を思い出します。

理由は。

僕は確かにS級は所持している指導者の端くれだという認識は持ってはいますが、その実指導者として過ごしてきた時間は彼らよりずっと短く。

育成年代を見て来た経験も少なく、エキスパートでもない自分が参加者に対して有益な情報を提供出来るのか。

何を根拠にその場に立ち、どんな立場でどのような情報を参加者である指導者の方達に提供出来るのか。

非常に悩みました。

悩んだ結果、依頼を受ける事に決め、自分なりに大きなエネルギーを費やして準備をし講習会に臨みました。

僕が指導者の方達と向き合う為に選んだ立場と講習の内容は。

①フットボールの探求者として見て学んできた世界トップレベルのフットボールが今どのような形で行われているのかを紹介する。


② スペインに勉強に行き知る事が出来た情報と映像を提供し、指導者としてのあり方について考えてもらう

この2つです。

①についてはスライドで世界トップについての自分なりの考えを述べつつ、参考までに先週末行われた
マンチェスターシティvsチェルシー戦をピックアップし、試合の時系列に合わせた形で両チームの戦術的な振る舞いについて20分に編集した動画を流し、時に止めながら紹介をしました。

世界トップのチーム・選手ほど、基本を大切に的確に行っているという事。
「基本」とはどういう事を指すのかを例えばボールを前進させる為に必要なポジショニングについて、3種類のサポートを動画を使いながら紹介しました。

また攻守における具体的な戦術アクションについてと、その戦術行動の目的や実際の是非についても選んだ動画を見てもらいながら紹介しました。

次に紹介したのはキリンチャレンジカップ日本vsベネズエラ戦。
編集した試合映像を使いながらアクションを起こす為の基準やゾーン毎のプレー原則についての話をし、その後は先日行われたU17ワールドカップから、日本の闘いについてメキシコ戦の映像とプラスαの参考資料としてスペインvsフランスの映像も見てもらいました。

U17でも既にこのような事が、という話をさせてもらいながら、日本についても出来るようになってきた事と足らないと感じた点について話をしました。

試合の強度や連続性・スペースの大小など大人のものと違いはあるものの、育成年代の選手達が見せたものにはポジティブなものも多く、フル代表の試合と見比べる事で育成の重要性をより感じてもらえたらという目的で紹介しました。

ここまでが第一部、第二部は②にあるようにスペインにて見聞きしてきたものを紹介。
フットボールの解釈・指導者としてのあり方について僕自身の考えだけではなくスペインの優れた指導者の人達の言葉や実際のミーティングとTRの映像を見てもらいました。

僕が持っている情報の中で育成年代の指導者の方達に一番見てもらいたかったもの。

それがレバンテU13チームのミーティングとTR映像でした。

サッカーをどのように捉えているのか、相手をどのくらい意識しているのか、その前提から指導者と選手達はどのような関わりを持ちミーティングやTRを行っているのか。

アンケートを取った訳ではないのでどのように受けとられたかは分かりませんが、少なくともU13でここまでのミーティングが行われているのかという感じ方をされた方が多かったのではないかと思います。

何が正しいのかという事ではなく、とはいえワールドカップ・ユーロを制し、アンドレス・イニエスタやダビド・ビジャといった世界的な選手を輩出してきたスペインの、レバンテという一つのクラブにおける育成年代で行われた指導について見てもらっただけですが。

僅か15分程度の動画ではありましたが、見て感じてもらえる事はあったのではないかと思います。

残念ながら機器の接続の問題で音声が出なかったので声を聞いてもらう事が出来ませんでしたが(予め通訳をお願いし前日に動画を渡してあった為、内容は伝える事ができました。徳永さんありがとうございました)
U13チームで行われたミーティングやTRの構成・内容ももちろんの事、指導者の立ち振る舞いや選手との関わり方について映像だけでも参考に出来る事はあったんじゃないかと、そう感じてくれた人がいてくれたら幸いです。

今回の講師という立場での仕事は、自分にとっては非日常の、非常に負荷の高い仕事となりました。

今の自分がどの立ち位置からどのような形で情報提供するかという事、そして実際の講習内容の構成・映像編集も含めて自分自身が大いに試され整理される良い機会になりました。

平日夜にも関わらず150人近くの方に参加いただきましたが、熱量だけは伝わってくれていたらと願っています。

僕も指導者の端くれとして日本サッカーをより良くしていける者となれるよう、今の自分の置かれた状況から全力を尽くして自分を高められるよう努力を続けていきます。

参加してくれた皆さん、連盟の皆さん、今回は僕自身が学ばせてもらえる素晴らしい機会を与えていただきありがとうございました。

今後ともどうぞ戸田和幸をよろしくお願いします。