宝石の価値についてPart.3 | 曇りときどき晴れ

宝石の価値についてPart.3

私の会社セルビーがヤフーオークションに初めて出品したのは2001年9月のこと。

その年の2月に会社を設立し、3月に東京・御徒町に店を開き、4月には楽天市場に
「彩飾絢美(さいしょくけんび)」という名前でオンラインショップを出店していた。
ヤフーオークションに出品を始めると、画像と説明分と商品スペックをどのように配置し、
それらにどのような情報を掲載すれば、スムーズに入札してもらえるのかっていう、
最も効率的な経路を見つけることができた。
「AIDCA または AIDMAの法則」と呼ばれている、古典的なマーケティング手法を使い、
「注意」⇒「関心」⇒「欲求」⇒「確信(記憶)」⇒「行動」というお客の心理パターン合わせて、
必要な情報を必要な場所に配置することだったが、客導線が複雑な楽天では実現できなかった。
それですぐ楽天からの退店を決定した。
導線管理だけではなく、返品保証制度やサイズ変更無料サービスなども功を奏したのかもしれないが、
ヤフオク出店開始から1年が過ぎる頃には、ジュエリーのオクファンからは一定の評価を受けるまでに、
なっていた。
某巨大掲示板の宝石のスレッドでは、私たちことや出品した商品が何度も話題になったし、
スレによく名前が挙がる店として「競る美」と当て字で紹介されてもいる。
続けていればいいこともあるわけで、去年の6月には評価数が10,000を超え、
2008年、2009年と連続でヤフーからベストストアとして表彰された。


さて、Aさんがヤフオクで私たちの商品をご落札いただくのは、その時が2度目だった。
1度目は2005年のことで、ダイヤモンドのペンダントネックレスを落札していただいた。
学校を卒業して社会人になり、初めてのボーナスで自分へのご褒美として落札したとのことだった。
そのペンダントネックレスをとても気に入っていただけたとのことで、3年の間、
レギュラージュエリーとして使用していただいたとのこと。
そして2度目は、当時より大人びたゴージャスなジュエリーをご落札いただいた。

ご落札いただいた商品をお渡しする時に、
「3年前に落札したペンダントネックレスを、買い取りしていただくことはできますか?」と、
たずねられた。
弊社の担当者は「もちろんです。」と答え、査定価格を提示させていただいた。
3年前にご落札いただいた時の金額と、今回の査定金額との差額は6,000円だったらしい。

2005年に落札していただいた金額より、査定金額の方が6,000円安くなってしまったのだけど、
ご納得いただいて買い取らせていただいた。
お客様は、
「3年間のしっかり使った対価が6,000円だと考えると、すごくお得な感じがしますね。
またオークション、拝見させていただきます。」
とおっしゃって、お帰りになったとのこと。

レンタルサービスではないので、どの商品も3年間使用して差額が6,000円というわけではなく、
もっと大きな差額が生じる場合もあるし、逆に相場の変動によっては、
落札していただいた金額よりも弊社の買い取り価格の方が高くなる場合さえある。
真珠やサンゴなどの有機物を除いて、必ずしも価値が右肩下がりに劣化していくわけではないという、
宝石・貴金属だけが持つ「価値特性」も実感できるはず。

いずれにしてもこうして、ネットオークションや買取店を上手にご利用いただくことで、
ジュエリーの「使用価値」はさらに向上すると思う。
デフレだとか不況だとか言うけれど、おしゃれが必要なくなるわけではないはず。
ユニクロやH&Mがブームになっているように、
賢くコストパフォーマンスの高いおしゃれを楽しむ時代になってきているのはまちがいない。
バブルを知るオヤジとしては、ユニクロだけじゃ寂しいのは確かだけどね。

「ジュエリーは好きだけど、ユーズド品には抵抗がある。」とか、
「ネットオークションでジュエリーを買うのは抵抗がある。」なんて意見を持ってる人もいるけど、
セルビーのオークション出品商品は、すべて新品仕上げ済み。
内側にイニシャルなどの刻印が彫られているリングも、完全に消し去ってから出品するため、
ユーズド品であることなんてほとんど意識しないで済むと思う。
それに、業者さんから買い入れる場合もある。それらは全部新品。

しかも納得いくだけ使ったら、また買い取り依頼すればいいだけなので、
オークションでの落札価格 - 買取価格 = 「使用価値」というセオリーを、
せいいっぱい利用してもらえる。
もちろん使用中についたリングの小キズなどによって、価値が下がるなんてこともない。

思いきり宣伝にしてしまった。
機会があれば、ネットオークションでジュエリーを賢くゲットする方法を書いてみます。