避妊手術 | 戸部ウータン動物病院のブログ

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毎日引き取り手のいないわんちゃん・ねこちゃんが処分されている現状で、意図しない安易な繁殖により不幸な動物たちをふやさないため、将来繁殖を希望されていない方は手術を前向きに検討していただきたいと思います。

避妊手術により予防できる生殖器関連の病気もあり、問題行動や精神面の安定化など動物自身の健康とQOL向上にもなります。

避妊手術について悩まれていらっしゃる方は、お気軽にお声をかけてください。

時間をかけて丁寧にご説明いたします。

 


【避妊手術すると、どんないいことがあるの?】

 

将来望まれない子供が生まれてくる心配が無くなります。(犬・猫) 

 

発情にともなう出血がなくなります。(犬) 

 

発情にともなう泣き声などの問題行動が軽減します。(猫)

 

 ※効果は個体差があります。

 

下記の病気の予防につながります。

・乳腺腫瘍
 犬の腫瘍の中で最も多く見られます。
 避妊していない犬と 避妊している犬を比較すると、避妊していない犬では 7倍の確率で発生しています。
 ホルモン依存性の腫瘍であることがわかっています。
 特に乳腺腫瘍は2回目の発情までに手術したほうが効果的に予防できます。

・子宮蓄膿症
 子宮蓄膿症は子宮の中にばい菌が入り込んで膿が溜まってしまう病気です。
 この病気は犬の性周期と関連し、女性ホルモンの異常によって子宮の免疫力が下がり、ばい菌が入り込みやすくなることによって起こります。
 この病気を放っておくと、敗血症になり、全身にばい菌の毒素が広がり多臓器不全を起こして亡くなってしまうことがあります。
 また、膿の溜まった子宮がお腹の中で破裂し 腹膜炎を起こして亡くなってしまうこともあります。
 この病気は、避妊手術を行うと 100%防ぐことができます。

 

・卵巣腫瘍、子宮腫瘍など
 卵巣腫瘍、子宮の腫瘍は犬ではかなり希な病気です。
 しかしこれらの腫瘍は悪性であることが多く、お腹の中に転移を起こしたり お腹の中いっぱいに腫瘍が広がってしまうことがあります。
 これも避妊手術で防ぐことができます。

 

 


【避妊手術はいつごろがいいか?】

 

生後6ヶ月ぐらいが目安です。

 

●乳腺腫瘍の予防を期待するのであれば、回目の発情までには実施しましょう。


発情中は卵巣子宮の血管が発達している為、出血の危険性が高くなります。

 緊急性がない場合は発情から2ヶ月後ぐらいを目安に実施します。

 

 

【避妊手術はどのように行いますか?】
全身麻酔、しっかりとした痛み止めを行い、卵巣と子宮を摘出します。

2019年11月1日から電気メス・シーリング装置を導入しました

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電気メス・シーリング装置 詳しくはhttps://ameblo.jp/tobeu-tan/entry-12538236608.html

 

 


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【入院は必要ですか?】
1泊必要です。朝9時~11時にお預かりし、退院は翌日の診察時間になります。

 

 

【避妊手術することによって悪い事ありますか?】
残念ながら100%安全な手術や麻酔はこの世に存在しません。
 当院では出来る限り100%安全な手術に近づけるように日々努力を重ねています。
 麻酔中諸臓器への影響などによりごく稀に予期せぬ事態を招くことがあります。
 出来る限りリスクを避けるため 若い子であっても術前の血液検査などをお薦めしています。
 短頭種(パグ、フレンチブルドックなど)は気道の入り口が狭いため麻酔覚醒後に呼吸困難を来たすことがあります。


特異体質により縫合糸がしこり状になる肉芽腫の発生も報告されています。

2019年11月1日から電気メス・シーリング装置を導入しました

これにより縫合糸反応性肉芽腫のリスクは下げることができます

 当院では手術素材を厳選しており、極力体が反応しづらい素材を使用しております。 
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手術後、肥満になりやすい。
 術後、発情に伴う体、行動の変化がなくなるため必要とするエネルギー量が減ったり、食欲が増すこともあるため太りやすくなる子もいます。
 そういった場合は避妊手術した子用のフードなどへの変更により体重をコントロールすることは可能です。


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※去勢手術・避妊手術をされた飼い主様には去勢・避妊後用のフード犬:1kg 猫:500g が無料で1袋もらえるキャンペーンがあります。

 

 

【費用はどれくらいですか?】

 

 

シーリング装置使用(全て税抜き価格)

猫避妊手術セット料金       :31,000円
犬避妊手術セット料金(7kg以下)41,000円

 

※体重により7kg毎に上記セット料金に+3,000円

 

上記の費用には
再診料・手術料・血液検査(血球検査+生化10項目)・麻酔代・鎮痛代・術中モニター・点滴・入院費・化膿止め(3日分)・術後検診・抜糸・エリザベスカラー代
が含まれています。


通常の避妊手術の場合、上記以上の費用はいただきません。
全部込みのお値段になっております。

 

当院で去勢避妊手術ご希望の方にはマイクロチップを無料にて挿入させていただいております。(希望制)

マイクロチップとは・・・

http://ameblo.jp/tobeu-tan/entry-11392271304.html

 

 

【避妊手術の流れ】

 

1.病院で健診後、予約
 発育状況、体の状態などを確認させていただき、術式を決定します。
 手術は麻酔をかけますので、この機会に一緒に処置したほうがいい事(歯石除去・乳歯抜歯・しこりとりなど)があればお話させていただきます。
 手術の流れ、危険性、準備することなど(8時間以上の絶食など)をしっかりお話します。
 手術実施日を予約していただきます。

 

2.手術当日朝9時~11時に連れてきていただきます。
 お預かり後手術前検査を行い、点滴など手術の準備をさせていただきます。
 万が一、手術前検査で異常値が出た場合はご連絡いたします。

 

 

3.お昼12時~16時までの間に予定していた手術を実施します。
 麻酔から覚めて落ち着きましたらお電話でご連絡致します。

 

 

4.翌日の診察時間にお迎えに来ていただきます。
 傷口を確認していただき、化膿止めのお薬をお渡しします。
 日常生活の注意点をお話し、退院です。

 

 

5.7~10日後抜糸に来院していただきます。
 傷口をチェック後抜糸。(再診・抜糸費用は手術代に含まれていますので、この日は費用は発生しません

 

 ※抜糸にいらっしゃれない場合などはご相談ください。
  皮内縫合という、抜糸が必要のない縫合もできます。