工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素 | とあるワナビーのライトノベル作家になるための追憶

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【読みやすさ】S
【内容】S

【総合】S

 

【内容紹介】

 

売れる物語を書くために必要な6つの要素はこれだ! 
ストーリー創作に必要な部品と技術がすべて揃った最強の「まとめ」本。
作品を生み出すための最適な経路をデザインする=工学的メソッドの画期的創作入門書! 
小説・ストーリー創作術の最良の入門書にして最終決定版がついに邦訳!!
世の中にたくさんあふれている小説のハウツー本を読んでもうまく小説が書けないのはなぜなのでしょうか。ハウツー本を読むと「心を込めなさい」「人生の旅を描け」「テンポと文体を磨こう」などというアドバイスが書かれています。しかし私たちが欲しいのは、このような抽象的な助言ではなく、もっと具体的な方法や手順のはずです。
売れるストーリーには原則があります。つまりストーリー創作には工学的な面があるということです。まずストーリーの要素を知り、そのうえで設計図を描くことが何より大事なのです。ストーリーの設計を「形式的」と毛嫌いする人がいるかもしれません。しかし、形式的と思うからそう見えるのであり、ストーリー作りの原則や要素を意識することとは違います。
ストーリー創作に際して知るべきことは山ほどありますが、本書ではそれらを6つのカテゴリーに大別することで、謎めいたものの本質を明確に提示しています。つまり、それが「6つのコア要素」と呼ばれるものです。「6つのコア要素」にはストーリーに必要な部品や技術が全て揃っています。書き手として知るべきことを集め、包括的に秩序立ててストーリーを作ることができます。
「紹介するモデル(作家として成功するための6つのコア要素)は僕がまとめたが、基本は誰もが知っていることだ。いわば真理で、僕の発明ではない。だが、この本のような「まとめ」は他になかったはずだ。」と著者がいうように、これまで断片的に語られてきたストーリー創作の秘訣が、網羅的に「まとめ」られているため、小説入門者が最初に読む本として最適の一冊となっています。

 

【感想】

 

素晴らしいの一言。映画の脚本指南書は沢山あって質が高いものが多かった。今まではそれを小説に応用することが小説を描く技術をあげることの手っ取り早い方法だと思っていたが、この本はそれらの技術を実際にどうやって小説に当てはめられるかが具体的に書かれている。

直感でなにも考えずに最初から書くタイプの人にはあまり意味はないのかもしれないが、世界観を考えてキャラクター設定を練りプロットを細かくつくる人たちには必ず役立つ一冊となっている。

実際になるほどと感じる部分が多かった。細かい部分まで丁寧に説明されているので、書きたい物語のアイディアが芽生えたらこの本を読みながら製錬して完成させれば本当に出版できるレベルに達すると思う。

ただもちろん書いてあることは簡単ではない。読むがやすし行うが難しだ。けれど考えながら物語を練り込んでいく人たちにとっては大きな味方になるだろう。