地方の経営者の味方!地方に生きる人々と成長を目指す行政書士上杉哲哉です。

 

今回は、地方の経営におけるSNSの使い方で、自分が感じていることを書きます。

 

最近、「SNSは経営に活用できないと聞いていましたが、SNSの活用で経営改善につながっている方が結構いることを聞きました。地方の経営者に触れる機会の多い上杉さんは、地方の経営の中でSNSをどう活用するべきだと思いますか?」

という質問がきました。類似の質問も数件ありました。

 

実は、この質問は、Facebookのメッセンジャーから受けた質問です。つまり、SNSで私のページを見た方が、個別のメッセージで質問をくれたのです。もしかしたら、「自分のFacebookの使い方に何か感じるものがあったから、質問が来たのでは?」と感じました。複数の似た質問であったので、SNSを通じて地方で経営する数人の方に何かを訴えかけるものがあると感じ、今回、地方に生きる行政書士としてどうSNSを考えていたのか書きます。何か方針をもっていたわけではないのですが、振り返ってみると、大きく2つのことを意識して利用していたと思います。

 

まず、第一に、「SNSとブログ・サイト」は違うものという意識をもつことです。

 

・ブログ・サイトは、「業務内容、業務の基本の考え、業務に関する基本情報」

・SNSは「今、何をして、そして何を感じたのか」

 

つまり、「通常」と「今」を分けて利用していました。

 

さらに、SNSに関していえば、「今、必要な情報」や「今、必要な励まし」を関係した人々提供しあうことを意識していました。

 

現代は日々状況が変わっていきます。その中で、過去の情報を緊急に新たな情報に上書き・更新する必要もあります。町に、サイネージュなどが少なく、緊急情報をとりにくい地方において、SNSでの情報はとても重要な情報になります。地方を生きる経営者として「今」を意識した正確な情報や言葉をSNSで発信することを意識しています。

 

そして、第二に、「関係を深める場として利用する」という意識をもっていたことです。

 

ブログやサイト以上に、直接の返信(リツィートなど)がしやすく、メッセンジャーやダイレクトメッセージ、チャットなどで個別のやり取りもしやすいSNSは、常に相手の生の声を聞きやすい媒体です。よって、初めての人への情報発信以上に、知り合った人々のことをさらに深くしるとともに、自分自身の人柄を深く知ってもらう場でもあるという意識をもっていました。

 

集客をする意識ではなく、関係を深めるという意識で、SNSを利用していました。ですから、出会った人々のことをできる限り応援したいという意識の中で、記事を書いたり、メッセージのやり取りをすることにつながりました。

 

また、やり取りをする中で、さらに、関係を深めていきたいと思いの中で、アナログ営業への意識が高まり、様々な方に出会う意識を高める中で、移動をするなどの行動へとつながり、様々な方との出会いにつながりました。すでに出会った人もSNSを通じて、新たな側面を見る中で、新たな側面を実際に感じるために外出することも多くなっています。

 

さらに付け加えると、ネットでは相手の顔が見づらく、検閲する人もほとんどいないために、読み手を意識しない一方的な情報で、時に読み手を不快にさせてしまうこともあります。しかし、「関係を深める」意識の中で、目には見えない相手のことを意識するので情報をしっかりと意識し、より正確な情報を送る意識もたかまっていると感じます。

その結果、個別のメッセージによる質問も届くようになってのではないかと感じました。

 

「正確な今を伝えること」、「関係を深めること」。この2つの意識が、SNSでは特に大切だと感じます。その中で、読者との関係が深まり、営業のために利用できるSNSとなると感じます。さらに、このような形でSNSを利用するならば、相手を思いやる心を育て、人格的な成長につながり、地域に貢献する経営者として成長していくと感じます。

 

SNSを利用する際の参考になればと思います(^^)/

「できることから始めるのではなく、正しいことから始めるのです。」(ピーター・ドラッガー)

 

大戦期のドイツ文化圏で生まれ育ったユダヤ人ドラッガー。ナチスドイツの登場により、危機的状況に陥る前に、イギリスを経由しアメリカへと移住しました。危機的状況の中での移住でしたが、古い19世紀のヨーロッパ型の国家中心の社会原理の崩壊と、新しい20世紀の新たな社会原理である大企業中心の社会を目の当たりにします。社会原理の変動により不安が渦巻き、大戦にまで至るようになる社会情勢の中で、ドラッガーは人間にとっての本当の幸福とは何かを追求していきます。

 

そして、ドラッガーは、人間にとっての幸福とは、今の自分の中にあるのではなく、正しいことを目指す自分の中にあることを見出したのでした。つまり、本当の幸福とは、「正しいことにむかって成長しつづける」ことであるということです。そして、「人間にとって本当に正しいこととは何か?」と問い続ける中での行動こそが、正しいことに向かって成長する種となることを見出したのでした。

 

よって、人間にとって本当に正しいことを追求する中での行動で、失敗と感じることがあったとしても、正しいことに向かって成長する種となるのです。今できることではなく、正しいことから始めようと思うことが、失敗と思えることも成長の種となるという思いにつながり、成長につながる行動を起こす原動力となるのです。

 

私は前職の伝道師時代、生活に困窮する多くの方の相談に乗りました。しかし具体的な援助を必要とする人々に、一時の慰めの言葉しかかけることができず、「自分のしていることは、偽善ではないのか?」との苦しい思いがいつも心にありました。先輩牧師たちに相談しましたが、「考えすぎではないのか?」と言われ、思いを無理やり消そうとしましたが、自分の心に正直になれない中で、だんだんと心が蝕まれていきました。そんなときに、このドラッガーの言葉にであいました。「自分がしていることが偽善ではないのか、だとすれば、本当に正しいことは何か?」と自分に問いかけました。そして自分は、相談を受けた人々の苦しみによりそうために、現在伝道師としてできることではなく、本当に正しいことを考え、具体的援助の道を示すことが苦しみに本当に寄りそう第一歩であるという思いが強まり、行政書士としての新たな歩みへと踏み出しました。ドラッガーの言葉が新たな道へと踏み出す勇気を与えてくれました。

 

混迷する世界情勢、社会状況の中で、何をすべきか見えなくなり、何もできないほどの不安に襲われることがあります。そんな時に、ドラッガーの言葉は私たちに優しく語りかけ、勇気を与えてくれます。「できることから始めるのではなく、正しいことから始めるのです」。

 

 

 

 

 

「ものごとはね、心で見なくてはよく見えない。いちばんたいせつなことは、目に見えない」
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」

(サン・テグジュベリ『星の王子様』より)

 

第二次世界大戦の激動の中、祖国フランスと空を愛し、空に散ったサン・テグジュベリ。どんんなに激動の世界にあっても、本当に大切な愛と正義に生きた人です。

 

本当に大切なものは、目に見える結果だけでは見つけることができない。目に見える結果の内側にあるもの、本質を見ようとしなければ見つけることはできないということです。

 

私がこの言葉と出会ったのは、高校時代です。バブルの絶頂期とバブル崩壊の時代にあって、人々が目に見える資産に一喜一憂する姿を目の当たりにする中で、目に見える存在のすべてにむなしさを感じ、苦しみの日々を生きていながらも、存在の意味を考える日々でした。そんな時代にこの言葉と出会いました。

 

目に見えるものの本当の意味は、目に見えるところにはないことに気が付いたのです。一喜一憂している人々の内側にも、様々な人生の歴史があり、その歴史の中で積み重ねてきた様々な「知恵・工夫・経験」などの個性があり、それこそが存在の本質であり、その人の良さでもあります。そして、その良さがその人の持つ温かみであり、人間は決してむなしい存在ではないということに気が付かせてくれました。

 

それ以来、目の前の状況に振り回されずに、五感すべてを使って目に見える物事の内側にある本質を見極め、その本質が活かされ、空しさを感じることが少ない社会づくりに生きようという思いへとつながり、その思いの中で自分が本当にしたいことを探求し、現在は、行政書士として、「隣の法律家」として、その使命に生きようと思うようになりました。

 

高度情報化社会の中で経済情勢、国際情勢が目まぐるしく変動する現代。時に、今していることに空しさを感じることが多い時代です。そのような時代にあっても変わらない大切なものがあります。その大切なものとの出会いは、私たちに生きる意味を教えてくれます。

 

目に見える現実にむなしさを感じる時に、「本当に大切なものは目にはみえない」ことを思い出し、存在の内に眠る本質から、人生の意味を見出していきましょう。それが私たちの生きる力になります。