2024年8月20日、少佐こと田中敦子さんが約1年におよぶ闘病の末にお亡くなりになりました。61歳でした。訃報を受けて国内外から追悼コメントが数多く寄せられる中、同じ事務所のバトーこと大塚明夫さんが口をつぐんでしまい、まるで炎上したかのような励ましのコメントを読みながら涙を流していました。
『攻殻機動隊』から大切なことを多く学んできたわたくしは、「低めで艶やかな声色が特徴であり、頭の切れるスマートな女性、戦う強い女性役を多く演じている」少佐の吹き替えが大好きでした。ところが実際に会うと、思いのほか高い声でか細い話し方だったこと、のどが商売道具だからといって年中マスクをしていたこと、ライブハウスでアランフェス協奏曲に歌詞をつけた「Follow Me」を最前列で聴いて鳥肌が立ったこと、日ハムファンで推しが伊藤大海選手だったことなどなど、そのすべてが夢のような瞬間でした。
少佐に出会えて本当に幸せでした。少佐のウィキペディアに本書が掲載されていることも幸甚の至りです。どうか安らかにお眠りください。ありがとうございました。
オーストリア・ベルギー・デンマーク・フィンランド・フランス・ドイツ・イスラエル・イタリア・オランダ・ノルウェー・スペイン・スウェーデン・スイス・イギリスの14か国が参加し、政治的圧力のない中立公正な立場で作成された、世界で初めて急性腰痛・慢性腰痛・腰痛予防を扱った「ヨーロッパガイドライン」の勧告。「攻殻機動隊」でおなじみの田中敦子さんがナレーション。
NHKスペシャル『病の起源』を皮切りに、マスメディアで大きく扱われるようになった“新たなる腰痛概念”。腰痛の謎はどこまで解明されたのか? 現時点で最善の腰痛対策とは? EBM(根拠に基づく医療) の土台となる世界の腰痛診療ガイドラインが推奨する7つの治療戦略を、2000年刊行の大ベストセラー『腰痛は〈怒り〉である』の著者がわかりやすく解説した渾身の一冊。今や絶大な人気を誇る声優の田中敦子さんをナレーターに起用し、あなたの回復を強力にバックアップするサポートCD付き。
世の中には、腰痛の治療法が数え切れないほどあります。たしかに治療も大切かもしれません。ごく稀にですが、手術を躊躇すべきでない場合もあります。しかしそれ以上に大切なのは、新しくなった腰痛概念をよく理解し、腰痛にまつわる時代遅れの常識を捨て去り、腰痛に対して抱いている態度と信念を改めることなのです。
本書の目的はそこにあります。これから世界の腰痛診療ガイドラインの勧告を基に、腰痛を解決するためにあなたができること、そしてやってはいけないことを紹介します。それを把握したうえで、あなた自身がどの道を選ぶかを判断してください。現時点では、これがもっとも安全かつ費用対効果の高い腰痛対策だと考えられます。
根拠に基づく新たな腰痛概念、すなわち「生物・心理・社会的疼痛症候群」という観点で書かれた本の有効性に注目が集まっています。最新の腰痛診療ガイドラインでも「根拠に基づく腰痛情報を提供し、活動性を維持するようアドバイスするとともに、有効なセルフケア対策について指導すべき」として読書療法を強く推奨しています。
事実、慢性腰痛を対象に読書療法の効果を長期間にわたって追跡した結果、読了後1週間で52%の患者が改善しただけでなく、9ヶ月後、18ヶ月後もさらに腰痛が改善し続けたという報告もあります。
すべての治療法を試してみるほど人は長生きできません。腰痛疾患でお悩みの方は有効性の確認された治療法で一日も早く治してしまいましょう。医療関係者の方はプロの義務として最新の知見をアップデートし、子孫に負の遺産を押し付けないためにも根拠に基づく情報の拡散にご協力ください。