根拠に基づく腰痛治療―49― | TMSジャパン公式ブログ

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■過去百年間の腰痛に関する話題のほとんどは整形外科的な解釈と治療の話で、解剖学的損傷とそれを治す方法を見つけ出そうとしてきたが、こうした非常に機械的(mechanical)な方法は失敗だったことが判明している。http://bit.ly/VU8aVW

■ほとんどの腰痛研究者は、これまで腰痛に対して過剰診療が行なわれてきたこと、そして今それをやめる時期に来ていることに同意している。危険信号(レッドフラッグ)の探究を越えて疼痛の身体的原因を追求するのは逆効果の可能性がある。http://bit.ly/VU8aVW

■臨床医は心理学的問題と不適切な信念や態度に対して警戒を怠ってはならないが、その一方でプライマリケアの段階で心理・社会的因子(イエローフラッグ)を検出するための最善のスクリーニング方法と戦略を明らかにする必要がある。http://bit.ly/VU8aVW

■これまでの腰痛研究で安静臥床の禁止、不必要な画像検査を行なわない、患者自ら腰痛に立ち向かう姿勢が有効であることは判明しているものの、医師は医療制度や営利的圧力に拘束されているために臨床現場で最善の腰痛治療が行なえない。http://bit.ly/VU8aVW

■肉体労働の負担を軽減させるための人間工学的介入は腰痛や腰痛による就労障害を予防できなかったにもかかわらず、職場での身体的負担が腰痛やその他の筋骨格系疾患の原因だという時代遅れの仮説を蘇らそうとする動きがある。http://1.usa.gov/XlluHk

■腰痛も下肢痛も経験したことのない健常者67名を対象にMRIで腰部を調べた結果、椎間板変性・変形性脊椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症のような構造上の変化はごく一般的な所見であることが判明したことから、手術の選択は慎重であるべき。http://1.usa.gov/10SgXcQ

■WHOのデータから5大陸14ヵ国のプライマリケアを受診した25,916名の患者を抽出して行なった身体症状とうつ病に関する国際的研究によれば、うつ病患者の69%が主訴として筋骨格系などの身体症状を訴えていたことが判明。http://1.usa.gov/XrCo73

■疼痛は組織の損傷によって生じるもので、その損傷がやがて機能障害や活動障害および身体障害につながる可能性があり、もし損傷が治癒すれば疼痛・機能障害・活動障害・身体障害が消失するという従来の疾患モデルは明らかに誤り。http://amzn.to/10UyUYv

■OSHA(米国労働安全衛生局)は「肉体労働がMSD(筋骨格系疾患)の主な原因であり、人間工学的介入によって肉体的負担を軽減すればMSDを予防できる」と根拠のない時代錯誤の提案を発表している。これは医学界への不法侵入。http://1.usa.gov/Ys71ev

■腰下肢痛のある椎間板ヘルニア患者440名を対象とした労災補償と治療成績に関する4年間にわたる前向きコホート研究の結果、手術群も保存療法群も労災補償を受けている患者は腰痛・下肢痛・QOLの改善率が低いことが判明。http://bit.ly/117jYsA

 

 

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