私、月に一度の頻度で、国際関係を軸にした社内勉強会(※国際研究会)を主催しております。

 

国際関係といってもテーマの幅は広く、緩く、それこそ、旅行記的な内容から、外交・安全保障に関することまで、ネタがある限りなんでも良し、ということで、まずは続けることを目標にしています。

 

年度が明けるとまた雰囲気が変わってしまうので、現在のところ、来年度の活動が継続できるのか、というのが秘めたる課題、といったところです。

 

というわけで、以下、勉強会の後の「約700字レポート」をご紹介します。

 

 

 

最貧国マラウイへの置き土産(令和2年12月23日 第5回勉強会レポート) 

第5回目は、アフリカ・マラウイへの教師海外研修(2週間)への参加経験を持つ小学校教諭の●●氏がリードしてくれた。

 

 

彼は冒頭、「教師目線での限られた期間の体験。話には主観が入るが、だからこそ国際研の趣旨に沿う」と切り出した

 

 

もう、これだけで学びを得た感がある。

 

 

さて研修は、最貧国マラウイで「生き抜く力」を見出し、「日本の子供たちに伝えること」を目的とした。香港、南アフリカを経由し、24時間かけて意気揚々と空港に降り立った。

 

 

用を済ませていざ行かん、と息巻いた所、空港のトイレが流れず、到着早々に置き土産を残す形となった。

 

 

使える現地語(チェワ語)は、ムリバンジ(やあ)、ジコモ(ありがとう)、クコマ(おいしい)の3つのみ。

 

 

使えば相手も喜び、心の距離は一気に縮まる。

ただ、もう少し英語ができればもっと深い交流ができたかも、と一抹の未練も滲ませた。

 

 

マラウイの教師は給料が安く、兼業なしでは生活が成り立たない。

初等教育の就学率は高いが、中等教育ではぐっと低くなるとか。

 

 

貧困と教育の負の連鎖を意識せざるを得ない。

 

 

そんな貧しい国に、希望をもたらす「風をつかまえた少年」こと、農村出身のウィリアム・カムクワンバ氏は学費が払えず中等学校を断念。

 

 

その後、こっそり図書館に通い、英語の本「エネルギーの利用」に出会うと、独力で自転車などの廃材を使った風力発電装置を作った。

 

 

一躍有名になってTEDにも出演し、「試してみたら出来ちゃった、てへっ」と述べた。

 

 

映画化もされているので要チェックだ。

 

 

先生は、風の少年を念頭に置きつつ、この研修で感じたことを、「豊かさとは、金ではなく心である」、また、「夢や目標に向かって、失敗を恐れず行動する勇気が大事」と総括した。

 

 

今を生きる日本人への、「SDMM級」に重要なメッセージでもある。

 

※SDMMとは、スーパー・ドゥーパー・ミラクル・モンゲーの略で、「めちゃくちゃすごい」という意味を表現したものですが、使っている人は誰一人いません。