ダブリン市の面積は318平方キロ、名古屋市(326)とほぼ同じである。しかし、市周辺部は田園や森林が広がっているので、市街地の面積はそれほど広くない。そこに、市民約120万人と首都としての人々の往来があるので、都心部は活気に満ちている。
 二階建て遊覧バスで中心部を一周した。運転手は、名古屋ほど幅広くない道路を器用にすり抜けていく。道路は狭いながらもいろいろな工夫が施されていて、駐車スペース・自転車レーン・バスレーンなどがバランスよく配置されている。その中にも広い歩道空間と緑化スペースが確保されていた。

ダブリンの道G

 街の中心にLiffey川が流れている。西の丘陵地から流れ出て、イギリスとの間のアイリッシュ海に注ぐ川である。その両側にデッキが張り出されていて、歩行者空間になっている。ところどころ幅の広い所にはオープンカフェやベンチがあって、人々はコーヒーやアイスクリームを楽しんでいる。
 街に緑は多いが、それに加えて花やアートが溢れている。メインストリートの歩道には2匹のウサギの彫刻が置いてある。これはウェールズ出身の彫刻家バリー・フラナガンの作品である。この作家の「野兎」は、白川公園に野外展示されている。アーティストたちの活動も盛んで、楽器演奏や曲芸、チョークで舗装に絵を描くパフォーマンスなどが行われていた。

ダブリンの道H

季節通信121オオオニハス