みなさんこんにちは。4年主将の山﨑太朗です。長らくお待たせいたしました。


はい、そうです。ブログ執筆を怠っていました。
主務の藤森に、「今週末までにブログ書けよ」と言われてから早4週間。ずっと書きたいとは思っていたのですが、何せ引退前最後のブログになるのでてきとうなことは書けないな〜等々考えていたら、このザマです。ご容赦ください。

思えば以前ブログを書いたのは1年生の頃。当時は私のイビキがうるさいことで部屋の先輩に迷惑をかけてしまい、悩んでいた時期ですね。懐かしい。入寮当初だったのもあり、相当気にしていましたね。
思い詰めた18歳の私は、学校帰りの西国分寺駅にて、高めのスイーツを購入し爆食いしました。当時のほろ苦い思い出が、スイーツの味と共に蘇ってきています。
あれから月日が流れ、そんな私も今では部屋の長です。感慨深いものがあります。

前置きはさておき、気付けば明日からインカレ本戦、引退まで残り5日という局面まできています。
「大会が来るんだなあ」という少しのんびりした気持ちと、「これで全部終わりなんだなあ」という気持ちが入り混じって不思議な感情です。
実際に引退を間近に感じるか、と言われればそんなこともありません。引退を感じるよりも、大会で勝つことに集中しているので、実感が湧かないと言う方が近いでしょうか。

とは言いましたが、終わるんです、大学ボートが。あと1週間もすれば、私は普通の大学生になります。これだけ生活の大半を占めていて、情熱を注いでいるものが無くなってしまうのは少し不安です。そして、やはり寂しさを感じます。きっと人生の一つの節目となるのでしょう。

そんな私のボート人生。順風満帆とは程遠い、長く険しい道のりでした。
ご存知の通り、東経大ボート部は、全国大会に出場しているような選手が日本中から集まります。実力者揃いです。
一方私はと言いますと、高校時代は埼玉県大会でも入賞がギリギリ、エルゴ2000mベストは7分10秒も切っていないレベルだったので、大会どころか部内でも活躍できません。
それに加え、一般入試で長期間運動から離れていたものですから、入部当初は紛れもないドベでした。入部初日、急遽やる事になった1000mは3分37秒。そのまま2000漕げても7分14秒です。とてもじゃないですが、全国レベルではありません。そんなレベルから私の大学ライフはスタートしました。

やる気と一般受験で培ったド根性精神が強かったため、当時の部内では一目置かれます。がしかし、頑張るとすぐに怪我をしてしまうのです。腰痛、ぎっくり腰などなど。漕いでは壊して復活し、また漕いで壊すの繰り返しでした。

結局1年生の間はその負のスパイラルから抜け出せず、大学生のボーダーラインである7分を遂には切れていません。
しかし前述したように周りは実力者揃い。他と比べ焦る日々。自分はなぜこんなに上手くいかないのか、先が全く見えず、落ち込んだ日々も多くありました。なかなか芽が出ず、周りに追いつかない劣等感、悔しさを感じ悩み苦しみました。
たくさん苦しみましたが、それでも、優勝したいという気持ちは強く持ち続けていました。そして、自分ならできると信じて疑いませんでした。今は芽が出ずとも、必ず大輪を咲かせる日が来ると、何度も心を折られては、ねちっこく立ち上がっていました。

今思えば根拠のない自信でしたね、、、

ですが、例え一時的に上手くいかなかったとしても、長期的に見れば総じて右肩上がりに、最終的には自分の望む結果は必ず得られると信じ続けることが大事だと思うんです。スティーブ・ジョブスの言う、点と点が繋がるというのと同じ原則です。渦中にいる間は苦しみも多いでしょうが、それは成功の元にできるのです。自分にとってマイナスに思える事象だったとしても、それを糧に結果的にプラスにする気概さえあれば、この世から失敗、挫折なんて言葉は無くなります。

すぐに怪我をするお陰でストレッチの癖がつきました。レースに敗北したおかげで、自分の甘さを実感できました。腰痛も、ぎっくり腰も、感じた挫折感も、全ては今の私の糧となっています。そういう意味で、全てに意味があり、私が勝つために必要だったものなんだと今は思えています。

とてつもないくらい打ちのめされたっていいんです。ただ、それは絶対に自分のためになるんだと、自分の目標達成のために必ず必要なことなんだという気持ちだけは忘れず、どうか腐らないでください。


話が脱線してしまいましたね。

私のボート生活の話でした。全て振り返るととてつもなく長くなりそうなので割愛しますが、そんな私でも大学2年の夏に7分を切り、その年に出場したインカレの付きフォアで8位入賞を達成(私以外1年生の新人クルーという快挙)。


その頃から慢性的な腰痛を克服し、練習強度を高めても身体が耐えられるようになっていきました。エルゴもベストをバンバン更新し、波に乗った私は練習量、質を更に上げて次の1年を駆け抜けます。未だ見ぬメダルを求めて。



確実に手応えを感じながら、1年間を過ごしました。


そして、満を持して挑んだ大学3年の全日本インカレ。絶対に部内の誰よりも積み上げた自信がありましたし、自負がありました。


しかし蓋を開けてみれば結果は8位。優勝どころかメダル、A決勝にすら届きません。

努力をしてきたはずなのに、結果が実らない。自分の不甲斐なさに打ちひしがれました。当たり前ですが、正しくない努力は平気で私たちを裏切るのです。努力の方向性、量が正しくなければ、理想の結果は得られません。そんなことを身に染みて実感させられました。



そして、確実に1年生の頃よりも成果を出せているはずなのに、目の前の現実が、私を満足させてくれることは決してありませんでした。
あと一歩、あと一歩何かが足りない。間違いなく、常勝クルーに劣っている何かがある。
私が入部当初に掲げた目標は「優勝」です。理想の自分とは程遠い今の自分が大嫌いで、「足りない何か」を、徹底的に追い求め最後の1年を走り始めます。
強いチームがなぜ強いのか、どんな練習を行っているのか、とことん突き詰めました。古風ですが、圧倒的に練習量を底上げし、自分達に足りないものを見極め選択し続けました。
私が主将になってからは、個人としても、チームとしてもそんな1年を過ごしてきたのです。

 


その真価が今、問われます。


 

結果がどうついてきてくれるかは誰にもわかりません。

しかし、例年以上に勝ちに拘り、勝ちを突き詰めてきたという紛れもない事実が今の東経大端艇部にはあります。

悔しさで涙を飲むのはもう十分です。今こそ、黄色ブレードを輝かせる時です。レース後にみんなで勝利の慶びを分かち合いましょう。


最高に熱い4日間が始まります。

いざ、