第17週 「女の情に蛇が住む?」
 

心のよりどころが一人だと、関係が対等から特別になって、いびつになっていく…。
失った時、なかなか立ち直れない。

だから優未には、よりどころをたくさん作ってほしかったんだと思います。

――85回より


これはほんと、そう!
身に沁みて、そう思います。

ほんとうは「人」を「心の支え」にしないほうがいい。
「車」とか、「料理」とか、できたらそういうもののほうがいい。
「人」は変わってしまうから。自分との関係も――。

でも、どうしても、人は人を「心の支え」にしてしまう。そうせずにはいられない。
小説を好きになると、その作家を好きになってしまうし、歌を好きになると、その歌手を好きになってしまう。ワタシもそう。

だからそういう対象が、最低でも二人はほしいところです。
「精神的支柱」が二本(以上)あれば、一本が折れてもなんとか立っていられる。
でも、一本しかないと、それがポッキリ折れたとき、自分まで倒れてしまう。

 

私、よりどころなら、たくさんあるよ。

「よりどころなら、たくさんあるよ」
――85回より


母・寅子=伊藤沙莉にそう云った優未ちゃんは、素敵な人々に囲まれて、きっと素敵な大人になるでしょう。たまたま集まったクラスに友達ができないからって、気にすることはない。
たった一人を「よりどころ」にしている方は、早いうちにほかの「誰か」を、「何か」をぜひ見つけてください。
繰り返しますが「人」は変わるし、その関係も変わります。それは宿命であって、避けられません。
たがら、それをいくつも持つことで、安全を確保してくださいますよう。

筆者絶賛オススメの、良い女性(ひと)をひとり、知っているのですが――。
すでに現役を退いて久しいですが、現在でも購入可能なソフトは唸るほどあります。
彼女の何がいいと云って、奇人変人のジャングルであり、それが資質で条件ともいえる芸能界にあって、エキセントリックさの欠片も無い、ふつうに「いい人」であることです。それでいて「スターの輝き」をあわせもっている。
決して芸能界向きの人ではなかったし、だからこそその世界を去ったとも云える。そこのところは、ファンとしては複雑です。でも、そんなところに惹かれてしまう。これ以上深掘りしていくと、また別のコンテンツの話になってしまいますが。

2024.09.28 一部変更