11月21日 サルビアホール

【大阪国際室内楽コンクール グランプリ・コンサート】

 

アイズリ・クァルテット

アリアナ・キム/vn、三枝未歩/vn、小笹文音/va、カレン・ウズニアン/vc

 

ヒルデガルト・フォン・ビンゲン/鳩はじっと見ていた

ジェズアルド/ああ、暗い日よ

ジェズアルド/私は行くとしか言わなかった

ウィアンコ/リフト

ベートーヴェン/弦楽四重奏曲 第10番 変ホ長調 『ハープ』

ベートーヴェン/大フーガ 変ロ長調 Op.133

 

 

衝撃的上手さ!、上手くてパワフル

 

今日のBプログラムのテーマは “時空を超えた孤高の旅人”

 

ビンゲン(12世紀)、ジェズアルド(16世紀)、ウィアンコ(21世紀)、ベートーヴェン(19世紀)

 

世紀を超えて様々な時代の音楽を取り入れたというもの

 

これらの曲が、不思議と共鳴し合います(もちろん、意図された選曲でしょう)

 

ビンゲンは通奏低音と単旋律のみからなり、ジェズアルドは四声のフーガ風

 

時代の違い(モノフォニー~ポリフォニー)を説明する様に、三曲をまとめて演奏します

 

この三曲は完全なノンビブラート

 

完璧な音程を奏する、技術と感覚の高さに唸りました

 

音量は大きく、ホールを良く響かせます

 

ポール・ウィアンコのリフトは、アイズリQによる委嘱作(2016年)

 

これは、大変な力作!

 

(現代の)弦楽四重奏の観念を打ち破るもの

 

21世紀のバルトーク、とでも言ったら良いか?

 

演奏も大変な力演

 

是非とも録音して欲しい

 

室内楽ではまずないことですが、思わずブラボーしてしまった(呟く程度の声)

 

このクァルテットは、1st.ヴァイオリンが曲ごとに替わります

 

ビンゲン、ジェズアルド、ハープがキム、ウィアンコと大フーガが三枝

 

三枝が “激情” 担当、キムが “叙情” 担当という感じでしょうか

 

後半、ベートーヴェンのハープが驚愕の演奏

 

んー、凄すぎる

 

1st.のキムのテクニックが完璧

 

大フーガも強烈な演奏

 

いつか、このクァルテットでベートーヴェン全曲チクルスを聴いてみたい

 

あえて言えば、完璧すぎて付け入る隙がないのが、つまらなさと紙一重

 

今後はどういった方向に個性、味わいを深めて行くのか、楽しみでもあります

 

アンコールはチャイコフスキー(アンダンテ・カンタービレ)

 

1st.を弾いたキムが甘美な演奏を聴かせ、違った側面も見せました

 

今日聴いた限りは、コンクール直後の優勝演奏会(5月トッパン)は本領ではなかった模様

 

グランプリ・コンサートのファイナルは11月23日のトッパンホール

 

ハイドン、ハープ、ウェーベルン、シューマン(Aプログラム)

 

ウィアンコがないのが寂しいですが、チケットがあったら是非聴くことをお勧めします

 

***

 

今日の客席は関係者も多く、隣の席もそうとおぼしきご夫婦

 

訳知り顔で曲の説明をしていた旦那の方が、大フーガで眠りこけていて、笑った

 

何しに来たのでしょう?