Christkindlmarket/Chicago/Bratwurst(ドイツ風 焼ソーセージ)

本当ならモロッコまで足を延ばす予定であったのに、セビージャでの出来事と暑さと1週間の溜まった疲れの為に、マドリードに戻ることにしました。南下することを断念したものの行き当たりばったりの旅なので、それほど深く考えずにバレンシアからバルセロナに向かう旅に変更しました。

マドリードに戻って通っていたバルに足を運ぶと、いつもと変わらず出迎えてくれました。また今まで日本人と出会わなかったのですが、宿で初めて一緒になりました。せっかくなので食事に誘い、一緒にバルで食事をしました。このときにバルの主人が大変喜んでくれリキュールをごちそうしてくれました。
いつも一人でカウンターで食事をしていただけなのに、憶えていてくれただけでなく温かく向かえてくれるお店や文化にとても感動しました。

このときには、すでに自分の旅の中で『バル』の存在がとても大きくなっており、バレンシアやバルセロナでも同じように気に入った店を見つけては同じ時間に毎日顔を出していました。テイクアウトも出来るので電車に乗る前にはボカディージョ(フランスパンの様な固いパンのサンドウィッチ)を買って乗り込んだりと、どこにいてもスペインではバルを身近に感じます。

バルはお酒も販売しています。寿司屋のネタケースのごとくカウンターの上にはショーケースが必ずあり、そこにはオリーブなどの簡単なすぐ出てくる料理が入っています。これがまた美味しそうに並んでいて、バルの使い方に慣れてきた頃から、お通し程度のタパ(つまみ)では物足りずケースに指を差して頼みながらセルベッサ(ビール)を飲んでいました。(ちなみに僕は“セルベッサ”の言葉の響きが好きなので、よく注文していました)
ビールといえば、ランチを食べに行ったバレンシアのお店で、水かオレンジジュースか、ビールかワインがついてくると言われビールを頼んだ思い出があります。良いお国柄だと思いました。(笑)

そうして気づけば朝も、昼も、夜もバルに立ち寄る習慣が出来てしまいました。

もし皆さんがスペインに旅行に行ったなら、ぜひその街で自分に合ったバルを見つけて通うことをお勧めします。そしてカウンターでカフェや食事をしてみてください。お酒も飲んでみてください。きっとバルの文化に感動することでしょう。

まだまだ行っていない街だらけの中、スペインはバレンシアがとても好きでした。今はわかりませんが当時は治安も良くてバレンシア駅の隣は闘牛場と素晴らしいロケーションです。海も近いし、物価もバルセロナ、マドリードに比べて安いと思います。パエージャの発祥の地とも言われますし、オレンジの産地でもあります。

そんなバルの文化を名残惜しみながらもバルセロナからフランス、スイスの中を通りイタリアのミラノへと電車の旅は続きます。『バール』文化との出会いは、迷子になったところから始まったのでした・・

→明日へ続く