今朝、電車のなかで突然の貧血に倒れた。
倒れこむ寸前
「ああ・・・そういえばむかし、こんなことあったなあ・・・」
と、走馬灯の感慨にふける。
高校生のとき、あれは世界史の授業中だった。
世界史のO先生は、日付に関連した出席番号の生徒に単元を読ませる人だった。
その日は自分が当てられるだろうことも予想していた。
ゴキゲンも体調も、ごく普通のその日、突然の貧血はやってきたのだ。
しかも、単元を読み上げている最中に。
倒れそうだと思ったわたしは、とっさに椅子に座り込んだ。
「どうしたタイタン。まだ終わってないぞ」
O先生が言う。
わたしはというと声もなく、座面に落ち着いたお尻はもう離れようなんて気はなさそうだった。
「おまえには珍しいふざけ方だけどなあー」
たぶん、O先生は怒ろうと思って近づいてきたのだろう。
しかしわたしの顔を覗き込んだ途端、声をひっくり返して叫んだのだった。
「おいっ、保健委員! タイタンの顔が真っ白だ!!」
あれからン十年(涙)、身体は重くなったが血液とアタマの中身は相変わらず軽いわたしなのだった☆