煙の影響 | 病気にならない体作り、穏やかなワンニャンライフ♥ chicoどうぶつ診療所の徒然日記。

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病気を治療するのではなく、病気にならない体を作ってあげたい。
少しでも穏やかに最期の時を迎えさせてあげたい。
動物と飼い主様に寄り添える獣医師を目指します。
著書『獣医師が考案した 長生き犬ごはん』

こんにちはニコ

 

またちょっと空いてしまいましたー…あせる

最近は寒暖差が激しいですが、ご体調崩されていませんかはてなマーク

昨日、埼玉は夜から朝方にかけて豪雨でなかなか寝付けずだったので、

今日は睡眠不足で頭がぼーっとしておりますDASH!

 

 

さて。

先日、経皮毒の怖さについて少しだけ記事に書きましたが、

見逃しがちなこと

今日は経皮毒と経気道の記事がYahoo!ニュースに出ていたのでご紹介です。

 

望まない「タバコ煙」を吸わされているイヌやネコ

 

 

犬猫サンのお食事について見直される飼い主さんが増えている反面、

環境中の浮遊有毒物質についてはあまり追求していないように感じています。

 

大学の頃、タバコを吸う人が多く、喫煙室はいつも真っ白モクモク状態タバコ

ただ、在学中ぐらいから、少しずつですが受動喫煙について問題提起されるようになっていた影響で、喫煙室が少しずつ撤去され、卒業時には喫煙室が全部撤去されていました。

 

今では飲食店でもほとんどが分煙になっていたり、時間帯によっては全面禁煙されていたり、街ナカでも歩きタバコが禁止されているような地域も増えてきましたよね。

 

でもでも。

 

まだ至る所で歩きタバコをしている人や、煙が溢れかえっている屋外喫煙所など、タバコの害から守られてるとは言い難い状況が多いのではないでしょうかはてなマーク

 

『煙が出ないから』という理由で流行っている電子タバコ。

 

iCOSgloPloom TECHなど、様々なメーカーから発売されていますが、果たして本当に体に優しいのでしょうかはてなマーク

 

 

アメリカの米食品医薬品局(FDA)では

 

 iQOSが生み出すエアゾールは、細胞を破壊したり、人体組織にも悪影響をおよぼす恐れを持っている。

しかしながら、従来の紙巻きタバコに比べれば「全般的な深刻度」は低く、その被害は「はるか一部に集中するように」推測される

 

と、公表しています。

 

また、2017年10月31日、日本呼吸器学会からは、

 

新型タバコ(非燃焼・加熱式タバコ、電子タバコ)は、燃焼式タバコに比べてタール(タバコ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されているが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引するため、喫煙者にも受動喫煙者にも推奨できない

 

とも発表されています。

煙が少ないことから、ついつい体に優しいと思われがちな電子タバコですが、

国立保健医療科学院の調査によれば、加熱式タバコには、ニコチンはもちろんのこと、紙巻きタバコが含有する発がん性物質が含まれています。

 

従来のタバコと比較すれば、体への影響も軽減されているのだと思いますが、それでも有害なものであることは変わりないですよね。

 

私たちにとって有害なものは、犬猫サンを始め、多くの動物にも有害なもの。

 

それに、私たちは洋服で守られていたり、お風呂に入ることで落とせる有害物質がありますが、犬猫サンたちは毎日お風呂に入る事がないため、被毛には有害物質が沢山ついていることになります。

 

さらに、『毛繕い』をすることで、被毛についた有害物質が、お口を通して体内に入ってしまうわけです。

 

毛繕いによる有害物質の摂取は、受動喫煙より問題何じゃないかなと思うくらい…

 

 

勤務医時代は、タバコの臭いプンプンの飼い主様もいらっしゃったし、実習に伺った病院では先生やスタッフさんが喫煙されているところもありました。

 

匂いがつかないように消臭剤をかけたりしていましたが、タバコの有害物質と、消臭剤の有害物質…

当時はあまり気にしないようにしていましたが、これで診察にはいっていたなんて、本当恐ろしいと思わざるをえないですよねガーン

 

 

私たちより小さな犬猫サンにとっては、このようなことでも十分お身体に負担がかかるんです!!

お食事の見直しももちろん大事。

でも、それと一緒に、生活環境を見直すこともとても大事なことです。

 

全ての方に『禁煙しなさい!!』と言うわけではないですが、喫煙者は非喫煙者やペットさんへの配慮を忘れずに、体への影響を考えながら楽しんでほしいなと思います。

(タバコって嗜好品って言われることが多かったですが、今は嗜好品ではなく『依存性薬物』という認識もでてきているみたいですね)