最近はミニボートやカヤック、SUPなどの水物にハマってますが、以前はラジコン飛行機飛行機の空物にどっぷりハマっていました。特にハンドランチグライダーにはガチでハマっていまして、その残骸はブログにも沢山残っています。(DLG、SAL)



RENGE SAL Ver.4 RC Glider

https://youtu.be/1C25ZWkobKQ

 

グライダーの機体構造は飛行機の基本中の基本ですが、エンジンやモーター等の推進力装置を搭載している機体よりも、よりデリケートな設計が必要で、その研究開発が楽しくてのめり込んでいました。

特に翼型の設計は色々と試行錯誤しましたが、長年の研究の結果「翼型には大した効果はない」という結論に達しました。まぁー色々な翼型信者がいるので異論はあるでしょうが、ほとんど大差ないように思います。

よくある翼型は大体こんな感じです。



この翼型は鳥の翼をマネしたものですが、前方の上面がやや膨らんだ流線形をしています。
この膨らんだ形状によって、上面と下面の長さが違ってきますが、そのことによって上面の空気が下面より早く流れて気圧が薄くなるため「浮力」が生まれるというのが定説になっています。

しかし実際の浮力のほとんどは、翼の下面の腹で風を受けることによる反発力(揚力)で上昇します。簡単には平面の板でも十分浮力は発生します。

鳥の翼の上面が膨らんでいるのは単に骨と筋肉があるためです。

よく「飛行機は何故飛ぶのか?」という質問がありますが、簡単には機体を早く移動させることで見かけ上の風を起こし、分子密度を高めることで機体の周りの空気を「水化」させることで機体が浮上します。

「水化」という言葉は私の造語ですが、この言葉を使うことで巨大な旅客機がゆっくりと浮上していく様がよりわかりやすくイメージできます。つまり速度を付けた飛行機は水中を移動する潜水艦のような状態になってゆっくりと浮上するわけです。まさに巨体で重いクジラが水中をゆっくりと泳ぐ様と同じなわけです。




前置きが長くなりましたが、タイトルの話に戻すと

最近ウィンドサーフィンやSUPに使われているフォイル(Foil)というものは正式にはハイドロフォイル(Hydrofoil)と呼ばれるもので日本語では水中翼になります。
水中翼に十分な強度があれば大きな船体でも浮上させられます。

Jetfoil 種子島 西之表港 ジェットフォイル トッピー3
https://youtu.be/AguTuNUWlOM


アメリカンズカップのヨットレースでも最近は水中翼が採用されています。

35th America's Cup Race 1 USA vs. NZL | AMERICA'S CUP

https://youtu.be/Zwh9eG49hqA

 

現在考案されているSUPなどのハイドロフォイルはハンドランチグライダーの形状に非常によく似ています。



色々なデザインがありますが、どれが正解というものではありません。あくまでも利用目的やコンディションに大きく左右されるもので、高価だからオールマイティに高性能というものでもないようです。

飛行機の翼とハイドロフォイルの違いは空気と水の分子密度の違いによるところです。
ハイドロフォイルの翼型は、飛行機でいえばフラップを下した状態で、翼の取り付け角度もかなりの迎え角が付けられています。また後方の水平尾翼はエレベータを引いた状態の形状になっています。


 

グライダー的な視点で見るとほぼ失速状態で、これではスピードは出ないと思います。
速度より浮力を最大限に期待したデザインだと思います。


素材はアルミやカーボンの強度がある素材が使われていますが、木材などを主材に自作することも不可能ではありません。例えばこの方です。

Clearwater Hydrofoils
https://www.youtube.com/channel/UCh13Rp8yhpWwUUMm5LdgmOg/videos


どれほどの強度があるのかわかりませんが、ウェイクボードに取り付けて問題なく浮上しているようです。ただ、安上がりのように見えて、FRP素材などに相当なコストがかかっていると思います。


もっと簡単にお安く自作できないか?
色々と考えて閃いた!のはたのがコレです。



そう自動車用のウイングスポイラーです。
車には翼は逆向きに取り付けられていて、空気抵抗を利用して車体を押さえ付ける効果があります。つまり、この翼を逆に取り付ければ浮上するわけです。w

素材はアルミやカーボーン製で、自動車の速度や振動にも耐えれるように作られているため強度的には十分です。しかも安い! アマゾンでは5千円ほどから販売されています。

流通量や製造基盤の差でしょうが、ハイドロフォイルに比べて十分の一以下のコストで販売されています。おそらく、ハイドロフォイルも今後もっと一般化すれば5千円ほどで作れるはずですが、スポーツ業界は無駄に高い値段設定なんでしょうね。w

このウィングスポイラーを一つ手に入れて、適当に切り刻んで加工すればハイドロフォイルに近いものが作れると思います。夏休みの工作のテーマにはピッタリじゃないでしょうか!?

Hydrofoil Surf Heaven in Hawaii
https://youtu.be/i9yCe6ibhzU

 


元ヤンキーの方で、不要になったウィングスポイラーは余っていないでしょうか?

今なら高級ちり紙かトイレットペーパーと交換させていただきます。

よろしく!