Carpe Diem


大手銀行にバブル期に入行して、今は大阪西支店融資課長の半沢。支店長命令で無理に融資の承認を取り付けた会社が倒産した。すべての責任を押しつけようとする暗躍する支店長。四面楚歌の半沢には債権回収しかない。夢多かりし新人時代は去り、気がつけば辛い中間管理職。そんな世代へエールを送る痛快企業小説。


******↑帯より******


初めて池井戸潤さんの小説を読んでみました。


『オレたちバブル入行組』はタイトルから分かるとおり、銀行を舞台にした話です。


著者が元銀行員だったこともあって銀行の裏事情も垣間見えて結構リアルです。


主人公の半沢は、本人の気の進まない融資案件を支店長のごり押しで通したばっかりに追い詰められていきます。


粉飾決算の発覚後、融資先の会社は倒産、社長は行方をくらまし、5億円の債権は回収不能となってしまう。


その責任をすべて押し付けられるが、濡れ衣を自らの手ではらしていくというありがちなストーリーですが、面白くてページを捲る手が止まらなくなりました。


悪いことをしたなら謝るが、してないなら絶対謝らないっていう半沢がカッコいいです。


胸がスカッとする作品で、他の池井戸作品も読みたくなったので早速本屋さんに買いに行ってきました。