■ 総裁選の結果にもその後の人事にも、安倍と麻生は大満足 その点でも、今回の総裁選で繰り広げられた長老たちを中心とする権力闘争は興味深い。終始主導権を握ったのは、安倍晋三、麻生太郎、甘利明の三人で、いわゆる「3A」である。3Aが二階や菅に勝ったのである。 安倍が推す高市には政調会長のポストが与えられ、官房長官には細田派の松野が就いた。安倍は大満足だ。福田も細田派である。安倍の高笑いが聞こえる。麻生も、盟友の甘利を幹事長に据え、義理の弟である鈴木を後任の財務大臣に就任させた。論功行賞に「我が世の春」を満喫している。