こんにちは。

中学受験理社専門の家庭教師チャーリーです。

今回は「完全中和するところを見つける」がテーマです。

 

【問題】

塩酸300gに水酸化ナトリウム水溶液を混ぜました。混ぜた水酸化ナトリウム水溶液の重さと、水を蒸発させたあとに残った固体の重さは以下の表のようになりました。

 

混合液                H      I       J      K      L      M

水ナト水溶液(g) 0     30     60    90   120   150

残った固体(g)      0   1.35   2.7    □    4.8    5.7

 

(1)塩酸300gと完全中和する水酸化ナトリウム水溶液は何gですか。

(2)上の表の□にあてはまる数値を求めなさい。

 

【解説】

(1)混合液H~Jでは水酸化ナトリウム水溶液が30g増えると残った固体は1.35g増えています。

水酸化ナトリウム水溶液1gあたりでは、1.35g÷30=0.045g残った固体が増加しています。

 

一方、混合液L~Mでは水酸化ナトリウム水溶液30g増えると残った固体は0.9g増えています。

水酸化ナトリウム水溶液1gあたりでは、0.9g÷30=0.03g残った固体が増加しています。

 

これをグラフで描くと次のようなイメージになります。

上のグラフの2つの直線の交わるところが完全中和する点です。

 

【ワンポイント】

完全中和するところの見つけ方

残った固体の増え方の変化に注意すべし

グラフでは固体の増え方(直線の傾き)の異なる2つの直線の交点が完全中和するところになる

 

 

次に完全中和するところを式(つるかめ算)を使って求めましょう。

 

水酸化ナトリウム水溶液60gのとき残った固体は2.7gで、120gのときは4.8gです(上の図)。

残った固体の差は4.8-2.7=2.1gです。

 

もし水酸化ナトリウム水溶液60㎤から120㎤まですべて水酸化ナトリウム水溶液1g増やすと0.045g増えたと仮定すると、

0.045g×60/1=2.7g残った固体が増えるはずです。

ところが実際には、2.1gしか増えませんでした。

 

この矛盾は水酸化ナトリウム水溶液60㎤から120㎤まですべて水ナト水1g増えると固体が0.045g増えると仮定したからです。

実際には水ナト水60㎤から120㎤の間に水ナト水1㎤あたり0.03g固体が増えたところがあったはずです。

 

そこで実際に残った固体の差が2.1gになるまで固体が0.045g増えた水ナト水1gと固体が0.03g増えた水ナト水1gを取り換えて行きます。

(2.7-2.1)÷(0.045-0.03)=0.6÷0.015=40

水酸化ナトリウム水溶液60㎤から120㎤までのうち40㎤は水ナト水1gあたり固体が0.03g増える水酸化ナトリウム水溶液だったことがわかります。

 

したがって、塩酸300㎤と完全中和する水酸化ナトリウム水溶液は、120㎤-40㎤=80㎤

 

念のために水ナト水1gあたり0.045g増える方からも求めてみます。

水酸化ナトリウム水溶液1g増えると0.045g増える水ナト水は60㎤のうちの20㎤だったので、

60㎤+20㎤=80㎤

 

 

 

(2)まず完全中和するときの固体(食塩)の重さを求めます。

完全中和する前は水ナト水10㎤増えると固体は0.45g増えています。

水ナト水60㎤から80㎤まで水ナト水が20㎤ふえると固体は、0.45g×20/10=0.9g増えます。

よって、2.7g+0.9=3.6g

 

水ナト水90㎤は完全中和した後で水ナト水は10㎤増えています。

完全中和した後は固体の増え方は10㎤あたり0.3g増えています。

よって、□g=3.6g+0.3g=3.9g

 

 

 

理社専門の家庭教師(オンライン指導も可能)の お問い合わせは、
seehorse1964@yahoo.co.jp まで。

 

↓「にほんブログ村」のバナーを、一日一回ポチッとしていただければ励みになります!

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
にほんブログ村

 

【twitterのアカウント】

チャーリー先生@中学受験プロ家庭教師さん (@seehorse3) / Twitter