2007年にM. Sung と J.E.V. Johnsonの書かれた競馬投資に関する論文に
以下のような件があります。

「These probabilities are then used as inputs to a second stage model which also
incorporates market generated probabilities.」
The Journal of Prediction Markets (2007) 1, 43–59より抜粋

「第1ステージ(ファンダメンタルな手法)で作られた確率はそれから第2ステージモデルへの入力値として使われる。その第2ステージモデルでは市場が作り出した確率も組み入れている。」

海外での競馬予測システムは第1ステージ+第2ステージの2段階で作られているといった
内容です。第一ステージは過去の着順などの馬のパフォーマンスからファンダメンタルな手法で
馬の勝つ確率を計算しておき、第2ステージは、オッズ(市場が作り出した確率)を組み込んで勝つ確率を計算するということです。

最近では香港やオーストラリアなどコンピュータを使った競馬予測先進国では、競馬予測システムは第1ステージだけの手法から第1+第2ステージまでの手法へと移行してきていると書かれています。

海外の競馬投資チームがWINSや競馬場の指定席に現れ、馬券発売締め切りギリギリで馬券を大量買いする光景はまさに、オッズを取り入れた第2ステージまでの新しい(すでに海外ではあたりまえだそうです)手法の競馬投資チームの活躍を意味するのです。

市場(market)のオッズを組み込んでいるとは、どんなものなのでしょう?
それは上記の論文を読んで頂くことにして、(^^;)

市場には効率的な市場と非効率な市場があります。
お金を賭けるなら、非効率な市場=非合理的な市場=非合理的な考え方をした人々が多く参加する市場
に参加して合理的な考え方で賭けるのがベストだと言われています。
投資として考えるので株式市場というように競馬も馬券市場という考え方で市場の意味を捉えてください。
たとえば、私のように風向きで予想が変わるとか馬体重だけで予想するとか、騎手が好きだから賭けるとか、
今日は内枠が来るとかひとつかふたつぐらいの単純な予想ファクターで予想する人が多ければ多いほど市場は非効率的な市場になります。
もちろん、単純な予想ファクターが嵌り、大儲けする少数の人も中にはいますが、市場全体として甘い予想になっているかどうか調べる必要があります。

単勝、複勝、馬連、ワイド、馬単、3連複、3連単の市場はそれぞれ別の市場です。
どの馬券市場が一番合理的に馬券を買っていると思いますか?
これは各馬のすべての馬券種別の得票率を最終オッズから計算して、着順との相関関係を調べれば
分かると思います。甘い予想をしている市場はどこなのか?今データベースをいじって計算させますので結果をお楽しみに!さらに時間帯別の締め切りギリギリ組の成績も計算中です。