私の祖父は現在86歳です。

最近ボケがきていると親戚中で話題です。

 

 

祖父は10代で北海道から単身上京して、

20代で会社を立ち上げ60年。

(現在その会社は父が継いで経営をしています。)

 

 

そんな祖父は髪の毛を切るときに、

いつもスーパー銭湯にある激安カットで髪を切っています。

 

 

ところが祖父が髪を切りに行っているスーパー銭湯が

現在改装のため営業を中止していて

86歳にして美容室難民になっていました。←

 

 

そこで立ち上がったのが私の彼氏。

 

 

彼は美容師なのです。

 

 

早速祖父母宅へ来てカットをしてくれました。

 

 

専門学校で習ったカット技術で終了している私にはできないカット技法やテクニックで

髪が減ったと自虐が止まらない祖父をかっこよくしてくれ(←)

祖父も祖母も大喜びでした。

(久しぶりに技術をする彼の姿を見て惚れ惚れしていました(惚気))

 

 

 

カット後、めちゃくちゃ飲みました🍻(唐突)

 

 

 

私の家族はみんなお酒が大好きで、

彼もよく飲むタイプなのでたっくさん飲みました。

 

 

きっと祖父も楽しかったんでしょう。

彼とたくさん話をしていました。

 

 

少し聞き耳を立てると、

親戚中で話題のボケが炸裂しており、

同じ内容が何度も何度もループしていました。

 

 

あーまた同じこと言っているなぁ。

彼も初耳の対応するの疲れてないかなぁ。(それさっきも聞いたよは禁句のため)

 

 

そんな風に思いつつも

気分よさそうに笑顔で話す祖父とそれに優しく相槌を打つ彼を見ていると何だか嬉しくて、

そのまま2人で会話している時間が多い中でお開きになりました。

 

 

帰宅後彼と電話したときに、

たくさん祖父の話し相手になってくれたことへの感謝の気持ちと

申し訳ない気持ちを伝えました。

 

 

私たち家族は祖父の話がループすると

話の内容よりもループしているその状況に気を取られがちですが、

 

 

彼は違いました。

 

 

「おじいさんはいつもどんな話でも

何回同じことを話しても

最後には必ず周りの人への感謝にたどり着く。

それって本当にすごいことだよね。」

 

 

 

その言葉を聞いてハッとしますよね。

 

 

私もこれまで祖父とたくさん話してきて、

どうやって上京してきたとか、何歳で会社立ち上げたかとか、

オイルショック、リーマンショックの時の苦労話しとか、

ちゃんと話を聞いて全部乗り越えてきて本当にすごい人だなって感じるのに、

ボケてきちゃったな、また同じ話しループしちゃってるなと思うことが増えて

祖父が話してくれることを”聴く”ということができていなかったなと思いました。

 

 

 

私の祖父は、

周りにいる人を大切にしてどんな時でもどんな相手にでも謙虚。

 

 

 

言葉を交わして会話をしているのに、

祖父の人間としての素晴らしさや本質を吸収しきれていませんでした。

 

 

 

見習うべき謙虚な気持ちで祖父と関わることができていなかった反省と同時に、

私が気付けていない良い部分に気づいて素直に受け止められる彼の人間力も感じました。

 

 

彼の素敵なところも改めて認識できたとてもいい日でした。

 

 

彼氏と自分の大切な家族が自然な雰囲気で同じ空間にいることが

少し不思議で少し違和感があるけど、それがむしろ心地よく幸せに感じました。

 

 

 

私も祖父のように誰に対しても謙虚に、感謝の気持ちを持って、

彼のように相手の良いところをたくさん探してそれを素直に認められる

そんな人間でありたいと思います。