同い年で他人とは思えないクドカン&阿部サダヲのドラマ。
 面白かったんだけど、やっぱりメッセージがストレートすぎるのは気になったかな。リピートするほどハマらなかったけど、毎週楽しみにはできた。
 昭和も令和もどっちもどっちだけど、肝要なのは「寛容」ってことで。
 「俺の家の話」に続いてのクドカン作品。仲里依紗がよかったな。私、彼女が芝居をするところを初めて見たのかも。芸達者の阿部サダヲといいコンビ。こういうこと言うとなんだが、二階堂ふみよりはるかに巧い。吉田羊は相変わらずの安定感。吹っ切れている。ああいう役多いね。娘役の河合優美ちゃんと息子役の坂元愛登君もよかった。磯村君はジルベールってハマり役があるので、そこまでの輝きはなかったかな。

「俺の愚か者がギンギラギンにならねえ」
 は最も笑った箇所のひとつ。
 初見の俳優さんでは安森先生(吉田羊の相手役?)の中島歩さん、仲里依紗の元夫の柿澤勇人さん、校長役の赤堀雅秋さんあたりがよかった。柿澤さんはこんな役者さんいたんだ、と思って調べたら鎌倉殿に実朝役で出ていました。もう全然若い俳優さんの顔が判別がつかなかい。自慢じゃないが、上白石姉妹の区別がついていない。還暦夫はついているのに。
 シーンによってはやりすぎで引いた箇所もある。不倫した山本耕史を関係ない周囲が毎年つるし上げにするシーンとか、リアリティがないうえに不快。この種の不快はこのドラマに何か所もあった。世の中の「不寛容さ」の表現は「なるほどこうだよね」とは思えないやりすぎなシーンが多かった。
 「ゆとりですがなにか」も見ていない。風刺的なものって実はあまり好きでない。前述したような不快を強いられることが多い。「ゆとり」も冒頭をチラっと見て「案の定」と止めてしまった。
 この先見るドラマがない。前クールは小池栄子の「コタツのない家」、いろいろ負の話題になってしまった「セクシー田中さん」の二本は途中から見てHuluで冒頭を確認したし、その前は「VIVANT」、その前は「きのう何食べたseason2」、「鎌倉殿の13人」を見ていた。もともと連ドラを見るほうではなかったのが、このところずっと何かしら見ていた。久しぶりに全く見るドラマがない期間が発生する。4月から楽しみがない。

※追記:と思ったらクドカンのドラマが4/5から始まりました。脚本・監督クドカン。第一回目を見ましたが、「不適切」よりさらに攻めた内容で、なおかつこっちのほうが完成度高そうな出だし。池松壮亮・仲野大賀・渡辺大地他個性派キャストが目白押し。第一回目の主演?は濱田岳君。相変わらずの芝居の上手さを発揮していました。


※追記2:CreepyNutsの主題歌「二度寝」が内容をあまりにうまく歌詞にしていて驚愕ものでした。ドラマを見た方で歌詞を読んでない方は聴きながらぜひ一度歌詞を読んでみてください。