郷土料理を小中学校の給食に
郷土料理を小中学校の給食に取り入れている広島県の福山市教委は、同市鞆町が幕末の志士・坂本龍馬のゆかりの地であることを児童、生徒に知ってもらおうと、龍馬の古里・高知県にちなんだ新献立の検討を始めた。龍馬を描いたNHK大河ドラマ「龍馬伝」が来年放映されるより一足早く、10月にも新献立が給食にお目見えする見通しで、学校関係者らは「子どもたちが歴史上の人物に関心を深め、福山らしさについて考えるきっかけになれば」と期待している。
市教委は、料理を通じて地元に愛着を持ってもらおうと、2008年5月に鞆の浦の「観光鯛(たい)網」にちなんで、タイのほぐし身を入れた地元の「鯛めし」を市立小全78校と市立中8校で初めて提供。好評で、子どもや保護者から「家でも作ってみた」「家族で鞆に鯛めしを食べに行った」などの声が寄せられたという。
鞆の浦は、1867年に龍馬率いる海援隊の船と紀州藩の軍艦が衝突した「いろは丸事件」の舞台とされ、市などは、「龍馬伝」の放映に向けて観光地としての盛り上がりに期待している。市教委も、龍馬への関心が高まっている時期に、給食に高知の料理を取り入れることで、歴史をより身近に感じてもらおうと考えた。
新献立は、高知特産のカツオを使った料理を検討しているといい、栄養士の資格を持つ市教委職員を中心に、龍馬が生まれ育った高知市や、「食育」に熱心な同県南国市からレシピを取り寄せるなどして研究する。鯛めしの材料費は350円と、給食費の平均(245円)より高めだが、<龍馬献立>は未定。仮に高めの金額になっても、別の日の献立を安くすることで給食費の値上げはしない方針という。
鯛めしは、今年も市立小中学校で提供が始まった。14日には、福山市鞆町、市立鞆小(松岡誠治校長・152人)で出され、児童らが「おいしい」と言いながら古里の味を楽しんだ。<龍馬献立>について聞いた、6年Oさん(11)は「高知県の味も食べてみたい」と声を弾ませ、松岡校長は「食を通じて地元の歴史や高知県とのかかわりに興味を持つ児童が出てくるかもしれない」と期待していた。
<読賣新聞>
市教委は、料理を通じて地元に愛着を持ってもらおうと、2008年5月に鞆の浦の「観光鯛(たい)網」にちなんで、タイのほぐし身を入れた地元の「鯛めし」を市立小全78校と市立中8校で初めて提供。好評で、子どもや保護者から「家でも作ってみた」「家族で鞆に鯛めしを食べに行った」などの声が寄せられたという。
鞆の浦は、1867年に龍馬率いる海援隊の船と紀州藩の軍艦が衝突した「いろは丸事件」の舞台とされ、市などは、「龍馬伝」の放映に向けて観光地としての盛り上がりに期待している。市教委も、龍馬への関心が高まっている時期に、給食に高知の料理を取り入れることで、歴史をより身近に感じてもらおうと考えた。
新献立は、高知特産のカツオを使った料理を検討しているといい、栄養士の資格を持つ市教委職員を中心に、龍馬が生まれ育った高知市や、「食育」に熱心な同県南国市からレシピを取り寄せるなどして研究する。鯛めしの材料費は350円と、給食費の平均(245円)より高めだが、<龍馬献立>は未定。仮に高めの金額になっても、別の日の献立を安くすることで給食費の値上げはしない方針という。
鯛めしは、今年も市立小中学校で提供が始まった。14日には、福山市鞆町、市立鞆小(松岡誠治校長・152人)で出され、児童らが「おいしい」と言いながら古里の味を楽しんだ。<龍馬献立>について聞いた、6年Oさん(11)は「高知県の味も食べてみたい」と声を弾ませ、松岡校長は「食を通じて地元の歴史や高知県とのかかわりに興味を持つ児童が出てくるかもしれない」と期待していた。
<読賣新聞>