Disney「人種差別警告」削除 -お前の「正しさ」はそんなものだったのか-
ディズニーが作品の前に表示していた
「人種差別警告」をやめるそうです。
「ディズニー+」では過去作を配信する際、再生前に
This program includes negative depictions and/or mistreatment of people or cultures. These stereotypes were wrong then and are wrong now.
人々や文化に対する否定的な表現や横暴な振る舞いを描写したシーンが含まれている。 こうした固定観念は当時も現代でも誤っている
という警告文を自動で入れていました。
それがなくなるようです。
感情面でいえば、私はディズニーが嫌いです。
特に21世紀フォックスやマーベル、
ルーカスフィルム、ピクサーなど、
映像関連企業を買いあさり、
増長する「ディズニー帝国」にうんざりしています。
ただ、それもビジネスですから、利益を追求しているだけなのでしょう。
しかし、「人種差別警告」のような説教を垂れてきたり、
歴史ある作品をあえて性別や性的指向、人種などを変えてリメイクしたり、
先人たちや作品に対する冒涜は目に余るものがありました。
トランプ政権はDEI(多様性・公正性・包括性)推進の政策を撤回し、
推進チームの解体を進めています。
ディズニーはそれを受けての対応とのことです。
ディズニーは企業ですから、原理的にいえば
「人種差別警告」を入れるのも、作品をどうリメイクしようが自由です。
「人種差別警告」をやめるのも自由です。
ただ、そうしてきたなら、貫きなさいよ。
DEIを重視するって決めたんですよね。
政権が変わった、トランプがDEI推進策撤回の大統領令に署名した、
そんな程度のことで、方針を大転換する、
それを観客に、視聴者に、クリエイターにどう説明するのでしょうか。
「人種差別警告」は間違いだったのか、
なぜ、今、それをやめるのか説明が必要です。
一方この変更は「トランプ政権への対応」ではないと見ることもできます。
ディズニーはポリティカル・コレクトネス、
ポリコレを重視するあまり、
観客動員数や株価に悪影響を与えたという指摘があります。
トランプ以前からディズニー内でも危機感があり、
ビジネスのために方針転換が必要だと考えていたのでは?
トランプ政権の影響にせよ、
ビジネス的な判断にせよ、
その程度の考えで、「人種差別警告」を表示し、
また、作品を作ってきたということなのでしょう。
高邁ぶっていましたが、実に薄っぺらい覚悟です。