以前一緒に仕事をしていた人が
久しぶりに出張だと
事務所に寄ってきてくれました。
私が知っているその人は
人見知りで、周囲とのかかわりを
なるべく持たずに済むように
黙々と一人で仕事を進めるような
タイプの人で、
人前で発言しなければならない時なども
その規模感に関わらず
聞いている私たちに緊張している
心臓音が聞こえてきそうな
それくらいの内気なタイプの人でした。
(人のこと言えないほど私自身も
緊張しいなので似たタイプである
親近感を込めた気持ちで語らせて
もらっています)
それが今回お会いして、
キャラクターが変わってしまった?と
思うくらいの会話ぶりに
返し方に戸惑うくらいとても驚いて
しまったのです。
すごくありふれた表現になってしまいますが
陰キャ → 陽キャ
になってしまったかというくらいでした。
これは過去の毎日席を並べて仕事をしていた
時の印象からはとてもとても考えられない
ことで、失礼ながら
何があった!?!?
と思わず聞いてしまいたくなるくらいの
変わりようでした。
誤解がないようにしたいのですが、
私は、この変化をうらやましいくらいに
好意的に受け止めています。
もともとの彼の雰囲気は彼の持ち味であり、
コツコツ地道に仕事に向き合う姿勢も
見習うところがたくさんあるなと
思っていたのですが、
久しぶりに会話した彼は
社交的な振舞、自分を表現することに
オープンマインドになっていて、
とにかくよく笑っていました。
ポジティブな風がその人の周りに
そよいでいるような感じです。
話せば話すほど異動した後の日々に
何があったのか、興味がわいてきて
先述した「何があったの!?!?」が
どうしても気になってしまったので
会話を進めながらどうやって聞こうか、
その質問の仕方はぐるぐる頭の中で
考えてしまいましたが、
ストレートには聞けませんでしたが
別の角度から思い切って質問してみたのです。
そうしたら、
「新しい職場に行くときはめちゃくちゃ
緊張したし、知っている人が誰もいない
ところに行くのは怖かったけど、
日々過ごしていく中で
職場の人たちの温かさにも助けられて
いくうちに、
どの仕事も初めてのことばっかりだったのが
逆に新鮮に受け止められるようになり、
開き直れたんだよね。それから徐々に
”同じやるなら楽しまなきゃ損”という
気持ちになってきたんだよね~」
という返事が来たのです。
これはとても衝撃的でした!
”楽しまなきゃ損”
そういう発想で過ごしていたのかと。
陽キャにみえていたのも、ただ、表面上で
明るくなっていたわけではなくて、
初めての仕事に前向きに取り組む中で
苦労したであろう部分もありながら”強く”
なっていって、それを積み重ねて行く中で
おそらく”自信”がついてきた結果がその明るさ
だったのではないかと
しみじみ感じてしまったのです。
そうだ、
陽キャと同時に私が感じたのは
”頼もしさ”
もあったんだ!とその返事を聞いて
気づきました。
独りで黙々コツコツタイプの良さも持ち続けながら
行動力、推進力がプラスアルファの力として
ついてきたのではないかと思います。
素直に
「素晴らしい考え方だね!私も少しでも
その考え方を取り入れられるようになりたい」
って返しました。
別れた後、会話のやり取りが沁みてきています。
転機をチャンスとうまくとらえられた彼。
同じやるなら楽しまなきゃ損。
もしかしたらこれまでもそうなれたらいいなと
彼の中で思っていたけど一緒に仕事をしていた
環境の中では発揮する機会、場が
なかっただけなのかもしれません。
そう思うと、今、
心理的安全性
という言葉もよく聞きますが
少しチャレンジしたいと思ったとき、
自分を出してみたいと思ったときに
安心して”やってみる”ことができる
環境は大切なのだな、ということと、
自分自身で”在りたい姿”を持つことで
人は成長できるのだという素晴らしさを
彼から学ぶことができました。
いつの日か、また彼と一緒に仕事をする機会が
できる日がきたらいいな、楽しみだな、と
思いました。