コロナウィルスの影響で、心理的に不安な日々が続いています。
何が起きるかわからない不安な時代を生き抜くには、「地頭力」が必要だと痛感しています。
地頭力とは、問題解決力です。
「正解のない未知の問題」に対して能力を発揮できる人です。
問題の条件を正しく認識して、想像力と連想力を使い思考できる人になります。
地頭力が必要なのは、社会的に問題の真実を曖昧にする動きが見えるからです。
その典型的な例が、マスク不足の問題です。
毎日のように、テレビでマスク問題が取り上げられます。
政府が、一世帯当たり2枚のマスクを配ると発表すると、その是非論が放送されます。
新素材(水着の生地、今治タオル、ブラジャーの生地など)を使った商品も紹介されます。
マスクの販売会社の社長さんも登場して、マスク不足の実態を語ってくれます。
ところが、どのテレビ局もマスク需要量について話をしません。
経営やマーケティングのプロといえるようなコメンテーターが登場しながら、マスクの市場規模の話をしません。
日本のマスクの需要量や生産量についての説明はありません。
番組の制作意図として、あえて需要量や生産量について公表しないようにしているのでしょうか?
なぜなら、マスクの国内生産量(医療用から家庭用まで合計)は、「一般社団法人・日本衛生材料工業会」が公表しています。
必要なら、誰でも簡単にネットで調べられます。
2018年度の国内総生産量は(国内生産+輸入)は年間55億3800万枚で輸入量は44億2700万枚(月平均3億6891万枚)です。
国内生産量は年間11億1100万枚(月平均9258万枚)です。
単純平均するとと、医療用から家庭用まで合計して月4億5000万枚強を国内で消費していることになります。
日本の輸入マスクは、大部分が中国製になります。
その中国が、いま日本へマスク輸出を規制しているようです。
だから、日本でマスクが不足します。
政府は、4月の国内マスク生産量を3月の6億枚から7億枚に増加させると発表しました。
7億枚製造できれば、一見足りるように思えます。
これでドラッグストアに並ばなくてよくなるのでしょうか?
現実はそう甘くありません。
平時と今では、消費量が圧倒的に違うはずです。
今回のコロナにより、1億人の国民が1日1枚マスクを消費したとしたら、月間30億枚のマスクが必要になります。
月産7億万枚ではとてもたりません。
どうして、テレビはデータをもとにマスク問題を説明しないのでしょうか?
なんとなく、事実を曖昧にする時代になっているような?
地頭力をきたえ、自分で実態を調べる必要があります。
マスク不足は、最終的に中国の輸出規制がとかれないかぎり続くのでは・・・?
その中国のマスクが、世界中で奪い合いに・・・
秋まで、マスクはドラッグストア店頭に並ばないかも・・・?
希望は、消費者ニーズを重視して、スピードある経営をする会社が、マスクの国内生産を開始することです。
アイリアスオーヤマさんも国内生産を始めるみたいですが、頑張ってください。