ソニー生命が行った「中学・高校生のなりたい職業ランキング」で、男子部門は、ITエンジニア、モノづくりエンジニア、ゲームクリエーターといった職業がベスト5に入っています。
開発者的な職業の人気が高まっているみたいです。
開発者によるモノづくりといえば、どうしても工業製品、家電製品や自動車、半導体などを連想します。
大量生産されるハードな商品がイメージされてきました。
この価値観に変化が起きつつあるようです。
ソフトな商品、冷凍食品や和食・スィーツの開発も、モノづくりといった感覚が広まっています。
JR九州の会長をされている、あの豪華寝台列車「ななつ星」を運行させた唐池さんは、外食産業はモノづくりと語っています。
材料(食材)を買ってきて、調理という加工で付加価値を高めるがゆえに、外食産業=モノづくりとしています。
このような意識の変化が影響しているのでしょうか、パン屋さんがブームだといわれています。
パン屋さんは、小麦粉を発酵させ独自の味に仕上げる、まさにモノづくりの仕事です。
小麦粉や酵母といった馴染みやすいし素材を使い、誰でも作りやすいのがパンです。
比較的小資本で開業でき、モノづくりで起業につながる仕事として人気なのかもしれません。
モノづくりに興味があっても、工業製品を作るとなると設備が大掛かりになりがちです。
起業に伴う資金も、かなり準備する必要があります。
なかなか個人の力では実現しにくい感じがします。
パン屋さんは、比較的小規模な設備で生産できます。
販売も工場併設の店舗で可能です。
起業というより、自営という形でモノづくりの醍醐味を実感できるのが、パン屋さんかもしれません。
いま、パンの中でも食パンの人気が高まっています。
耳まで食べられる柔らかい高級・生食パンブームが起きています。
この高級・生食パンブームを引き起こしたのが「乃が美」です。
「乃が美」の創業者は全くパンの素人で、2年をかけて高級・生食パンを商品化しました。
既存の常識を破るという意味で、イノベーションによって生み出されたパンです。
「乃が美」の大人気がきっかけになって、やわらかい食パンが各社から発売されています。
この「乃が美」を創業した阪上さんは、スーパー・ダイエーのサラリーマンからスタートして、飲食業を起業した人です。
なかなか、ユニークな経歴です。
「ビジネス成功者の仕事ゲーム」のモデルとして最適です。
「ビジネス成功者の仕事ゲーム」27弾は、「乃が美」を生み出した阪上さん編としていま制作中です。