パートなどの就職でも、「職務経歴書」の提出がもとめられるケースが増えています。
普段の生活で文章を書くことの少ない人にとって、慣れない大変な作業になるようです。
そのため、ハローワークでも「作成の手引書」を準備しています。
一つの会社で長く勤務した人、転職の多い人、ほとんど仕事の経験のない人用など、何パターンかの見本を解説しています。
さらに、自分のこれまでの仕事を棚卸することで「職務経歴書」を書きやすくする「ジョブカード」の作成を薦めています。
しかし、「ジョブカード」は、「職務経歴書」より難しいかもしれません。
そこで、「職務経歴書」の内容を定型化して、一定の手順で制作する方法を考えています。
まず、「職務経歴書」の記載事項は
①職歴 ②志望動機 ③自己PR ④仕事に取り組む姿勢
の4項目に限定します。
「①職歴」は、事実を書くだけです。
「②志望動機」の記述は、文章作成の基本である「誰が、いつ、どこで・・・」に従い、「私は、これまで、貴社において」とパターン化します。
実際の書き方は、次のような構成になります。
私は、「事務職」を志望します。
これまで、事務職として○年ほど働き
①電話や来客対応とその調整
②資料や報告・連絡文書の作成
(①②・・・といった箇条書きで、自分が詳しい業務を列挙します)
貴社において、事務の仕事を通じ「貴社の目指す○○(企業理念から必要部分をコピー)」の実現に役立ちたいと考えています。
「③自己PR」は、積極性、協調性など7つの性格とその特徴を書いたシートを準備しています。
それぞれの性格の要素は、3~4つの行動意識が書かれています。
この資料をもとに、自分の性格と行動を選択します。
実際には、つぎのような書き方になります。
私は、積極性(選択した性格)にあふれ
仕事の現場では(性格につながる行動)
①常に、明るく前向きに取り組みます。
②指示されたことだけでなく、自ら考えて行動します。
③何事も前向きにとらえ、問題の解決をはかります。
などを実行するようにしています。
このような点が、私の強みとなります。
「④仕事に取組む姿勢」は、名言を流用します。
ネットで、自分好みの名言を検索します。
名言が見つかれば、それを使って書きます。
私の好きな言葉は、
「○○・・・・・・」です。
仕事をするにあたっては、常にこの言葉を意識して取組みます。
このような書き方で、「穴埋め式」のような形で定型化しています。
基本的に、「志望動機」「自己PR」でも、複数のことを表現しようとすると、文脈の構成が難しくなります。
①②といった箇条書きなら、文章のつながりを考えず、いくつも書きだせます。
この定型パターンでは、「職務経歴書」の仕上がりレベルとしては、60点ぐらいでしょうか?
あるいは、それより点数は低いかもしれませんが、ひとまず提出できる程度にはなると思われます。
文書が書けない人には、少しは役立つのではないでしょうか?
来月あたり、どこかで実際に指導してみようと考えています。