キャリア学習ゲームの作り方⑨「スゴロク」でも、サイコロの偶然性だけでなく、自分の意思の反映が! | think to careerのブログ

think to careerのブログ

ブログの説明を入力します。

 中学生を対象に「スゴロク」でキャリア学習を行うと、「サイコロの目の偶然性だけだから、面白くない」といった、大人びた意見がでてきたりします。


 このような発言をする生徒に限って、ゲームでビリだったりしますが?


 たしかに、この指摘があたっていることも事実です。


 「スゴロク」では、サイコロの目の偶然性が勝負に影響します。



 ただ、「スゴロク」でも、偶然性だけでなく、「自分の意思決定の要素」を織り込むことができます。


 市販の「スゴロク=ボードゲーム」はいろいろ附属のカードがついていますが、これはカードで意思決定の要素を加えているからです。


 各種のカードを使っていくと、サイコロの偶然性だけでなく、自らの意思決定の要素を高めたゲームが制作できます。



 そのような事例の一つに、私の制作した「営業の仕事」ゲームがあります。


 このゲームでは、勝負に影響する意思決定のルールを2つ組み込んでいます。



 ルール① 「サイコロカード」で、自分のコマの進み方が決められます。


 「営業の仕事」ゲームでは、各プレーヤーは50時間分の「時間カード」をもってゲームを始めます。


 マス目に止まるごとに、指定された時間を消費していきます。


 コースの途中には、「営業の業務」をテーマにした迷路があります。


 サイコロの目によって、何度も同じマス目を行ったり来たりします。


 迷路で右往左往して50時間を消費すれば、そこでゲームオーバーです。


 この制約条件をクリアするために、サイコロカードを準備しています。


 1~6の数字を印刷した6枚のカードがあり、サイコロがわりになります。


 どうしても迷路を脱出したいときは、自らの意思決定でこのカードを使います。


 ゲーム途中でのゲームオーバーを防ぐには、どのタイミングでサイコロカードを使うか、意思決定が求められます。



 ルール② どの得意先にも商品を販売できます。


 「営業の仕事」ゲームですから、得意先への商品の販売量で順位を争います。


 どの得意先に商品を販売するかは自由で、自分で意思決定できます。


 誰もが、どの得意先にも自由に商品を販売できますから、自分がこの店に販売すると決めても、相手も同じ店に販売してくるかもしれません。


 あえて、自分の意志で相手の販売を邪魔することもできます。


 販売が競合した場合は、誰がその得意先から最も信頼をえたかで決まります。


 自分で販売の意思決定をしていきますが、それは他のプレーヤの意思決定の影響を受けるというルールにしています。



 このように、サイコロを使っても、意思決定の要素を加えることができます。


 「カード」を使ったルールにしていくと、「スゴロク」でも意思決定の醍醐味を味わえるゲームにできます。