スポーツをしている人では、「腸脛靭帯炎」により、膝の後ろ側やふとももの痛みがでている事があります。



 

これは、体重がかかった状態で膝の曲げ伸ばしを繰り返す事で、大腿骨外側上顆と腸脛靭帯が繰り返しこすれる事で、腸脛靭帯が痛む事が原因により、引き起こされます。

 

 

特に、長距離ランナーに多いため、「ランナー膝」とも呼ばれます。


 

 

1つ目のポイント

腸脛靭帯炎は体重がかかった状態で、膝の曲げ伸ばしを繰り返すと発症しやすい。ようは使いすぎ。

 

 


 

 

ここから具体的な話に入っていきます。

腸脛靭帯炎の疑いがある場合は、gasping testを行って、本当に腸脛靭帯炎なのか確認しましょう。

 

 

 

では、腸脛靭帯炎だった場合の対処法は?

①安静

 腸脛靭帯炎の最大の理由は、使いすぎ(over use)です。そのため、1番効果が期待できる対処は、安静。つまり痛みが出る動きを行わず、ゆっくり休む事です。

 まずは、2~3日ほど休みます。それでも痛みがひかない場合は、痛みの原因となっているであろう動きを避けて、最大で10日ほど休んでみます。

 

②ストレッチ

下の画像にあるようなストレッチを、1分ほど「イタキモチイイ」くらいまで行ってください。

 

 

 

2つ目のポイント

腸脛靭帯炎かgrasping testで確認しましょう。陽性だった場合は、①安静②ストレッチを行って痛みがひくか試してみて下さい。

 

 

最後に。

腸脛靭帯炎はスポーツをしている人ではよく遭遇しやすい症状の1つです。

ヘルスケアの分野には「運動は体に良いが、スポーツは体に悪い。」という言葉があります。これは、「運動不足解消のための週に120~150分程度の有酸素運動は健康増進のために効果的であるが、他者との競争や記録を追い求めたり(自分との競争)するとなると、自分の限界を超えた負荷が体にかかり、どこかを痛めてしまう」という意味です。実際に、高校卒業時点の未成年を対象にした調査によると、「運動部に所属していた集団は、どの部活動にも所属していなかった集団(いわゆる帰宅部)よりも、怪我を抱えている割合が高い」そうです。この調査も、スポーツは体に悪いという意見を支持するエビデンスになるかと思います。

私のようなダワモノであれば、そこまでスポーツしなくても、、、と思えるのですが、それでもしてしまうのが、人間の性という事を、今は私も理解しています。そんな辛い思いしなくても、そんな寒い思いしなくても、そんな重い荷物背負わなくても、そんなにお花が見たいのか、と。そこにあるのは不特定多数の他者と共有できる合理性や効率性ではなく、人生のうま味がふんだんにつまった脂身のような、とても贅沢な時間なのかもしれませんね。それらに魅了された人たちと接すると、ちょっと私も味わってみたくなるものです。

せめて、怪我の予防を、そして適切な対処をしながら、くれぐれも怪我には注意して、末永く楽しんで頂ければと心から願っています。