「めぐり逢えたら」~バレンタインに観たいロマンティックコメディの名作 | ネコ人間のつぶやき

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 バレンタインデーにちなんだ映画をご紹介します。ノーラ・エフロン監督、トム・ハンクス&メグ・ライアン主演「めぐり逢えたら」(1993年)はロマンティックコメディの名作です。


 

 あるクリスマスの夜、ボルチモアの新聞記者アニー(メグ・ライアン)は、カーラジオでシアトルに住む少年ジョナ(ロス・マリンジャー)が「落ち込んでるパパに新しい奥さんを」という切実な声を聴きます。

 

 ジョナの訴えに続いて父親のサム(トム・ハンクス)が、妻に先立たれたこと、それ以来眠れぬ夜を過ごしている、と語ります。

 

 サムの声がアニーの胸を打ち、もらい泣き。


 アニーはなんとかサムに会えないか、と考えます。


 アニーには婚約者のウォルター(ビル・プルマン)がいるのですが、偶然耳にしたラジオの父子の切ない訴えに運命を確信するのですね。

 

 アニーだけでなく、独り身になった父親のためにだれか素敵な女性をという息子君の声に多くのリスナーの女性が涙する。この描写もコミカルで良い。

 

 で、アニーはジョナに手紙を書いて送ります。

 

 ジョナもアニーの手紙を読んで「パパにピッタリのひとだ!」と直感するのですね。

 

 で、アニーに向けてジョナはラジオで呼びかけ、互いの顔もわからないまま、アニーは飛行機でシアトルに向かうのです。

 

"Sleepless In Seattle" Photo by Banalities

source: https://flic.kr/p/6RVrEJ

 

 SNSが発達していない時代だからこそ、こういうハラハラドキドキな恋物語が展開したわけですね。

 

 サム親子はボートハウスに住んでいるのです。


 親子の距離感は近くて良いけど切ない。

 

 そんな悲しみから立ち直れず眠れないパパ(原題のシアトルの不眠症)のために息子が頑張る。いい親子なんです。

 

 アニーは直感的に「この人だわ」と感じる。


 そして子どものジョナも「パパにふさわしい人はこの人だ」と直感する。

 

 アニーはシアトルへ行くし、ジョナは渋るサムを置いてNYに独りで行く。

 

 直感を信じて行動できる素晴らしさ。

 

 色恋に関する直感は、ひとを驚くほど大胆で行動的にします。

 

 でもサムだけはモヤモヤ煮え切らない。友人の紹介で他の女性とデートしたり。


 でもジョナはその女性を気に入らない。直感的に「パパにはこのひとじゃない!」と見切っている。


"Sleepless In Seattle" Photo by Banalities

source: https://flic.kr/p/6RVss7

 

 ここまですれ違うのかと言うくらいアニーとサム親子はすれ違うのです。

 

 ラブコメの定番ですね。

 

 「めぐり逢えたら」の元ネタはレオ・マッケリー監督の「めぐり逢い」です。

 

 アニーが「2月14日にエンパイアステートビルで逢いましょう」とサムにラブレターを送るんですけど、これはアニーが「めぐり逢い」のファンだから。

 

 だから「めぐり逢えたら」のラストもエンパイアステートビルの展望室。

 

 警備員が「めぐり逢い」の映画を観ていて同じシチュエーションに感動する、というくだりも笑いと共に心あたたまります。

 

 ラブコメですからハッピーエンド。ギリギリまですれ違う3人に運命はさいごのさいごでほほ笑む。まさに奇跡。

 

"Sleepless In Seattle" Photo by Banalities

source: https://flic.kr/p/6RVtm9

 

 それにしても「めぐり逢いたい」という夢・希望を一心に追いかける姿が素敵すぎますね。

 

 客観的に覚めた眼で見れば、ばかげた行動にみえちゃうかもしれない。


 でも、本人たちにとって本当に価値のあることを追い求める姿ってそういうものでしょう?応援したくなりますね。

 

 公開当時本作を映画館で観ましたね。トム・ハンクスも好きでしたが、90年代ラブコメと言えばメグ・ライアンでした。

 

 まだご覧でない方には、この心温まるロマンティック・コメディをぜひ堪能してほしいですね。



(※2017年3月14日の過去記事をリライトしました)