社内でコーチングするときの注意点
こんにちは、心理カウンセラー☆黒田めぐみです。
先日、社内でコーチングスキルを活かして、
部下との対話を心掛けているというお話を伺いました。
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部下の中のひとりが、
「私はこんなに頑張っているのに、周りがわかってくれない」
と、訴えてきます。
しかし、他の部下のみんなも、ちゃんとそれぞれ頑張っています。
ひとりだけ、なぜか被害者意識がとても強くて、自己主張ばかりで
周りから距離をおかれています。
むしろ他の部下は、その人が加害者のような気分のようです。
話すことで、自分自身に気付いてくれるとよいのですが、
3時間半も話を聴いたのですが、なかなか…。
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なんと!3時間半!!
しかも上司は休暇中でした。
仕事に対する思いを丁寧に聴くことは、
部下のモチベーションの向上や維持に、とても役に立ちます。
そのためには、不満や不平、愚痴のようなものも、まずはしっかり受け止めることが大切です。
しかし、
就業時間外の範囲を大きく超えての「コーチング」は、しっかり話を聴くための構造が崩れてしまうので、気をつけなくてはいけません。
役割1.上司と部下
役割2.コーチとクライアント(本人に意識がある場合)
役割がダブルスタンダードになりますから、治療構造(コーチングの枠組み・カウンセリングの枠組み)を保つことが難しいのです。
ですので、社内でのコーチングは、仕事でしているコーチングやカウンセリングよりも難しいかもしれません。そのため、上司(コーチ)側がしっかり枠組みを作る必要があるのです。
いろいろできることはありますが、
すぐにできるのは、時間をしっかり決めて話すこと。
おススメは、1時間以内です。
1つは、聴く側の集中力を保つためです。
コーチングの在り方は、話し手が中心ではありますが、何でもかんでも話し手に合わせてずーっとついていくのではありません。
内容が横道に大きくそれたり、最初のテーマが変わってしまったときは、コーチ側が確認して共有したり、コントラクトを取り直したりしなければなりません。
けっこうエネルギーを使いますので、長時間では集中力が持ちません。
2つは、話し手も内容を後から考察できる量に保つためです。
何でもかんでも心の内を「ぶちまけて」しまうのは、気持ちがよいものではありますが、コーチングの本来の目的は、本人が自分で問題や課題に気付いて解決するためにどうするか?です。
1時間くらいであれば、本人もコーチとのやり取りで、何を話したのか何に気付いたのかを覚えていられます。
その後反すうすることができます。
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まして、
今回の場合は、被害者意識が強く、自己主張もはっきりある方です。
そして、現実では本人は気付いていなくても、周りを振り回す傾向があります。
ですので、枠組みをきちんと作らないと、上司は加害者になってしまうかもしれません。
さらに、休暇中に3時間半をOKとしてしまうと、今後も部下の「聴いてください!!」という自己主張に振り回されるようになります。
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コーチングは、
人間関係の信頼を築き、話し手の目標や目的を導き出せるとても素晴らしいスキルです。
上手に使えるように「時間」の概念も取り入れるとよいですね。
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