セラピラシス事務局の久保です。
今日も私のMR時代のお話を少々。
「精神病院なんて行って、怖くないの~?
電気ショックとかしてるんでしょ?」
何も知らない人は、そんな風に言います。
私も精神病院を担当する前は、色々なイメージがあったし、怖さもありました。
今期からここよろしくね!
と渡された得意先リストには、うわ~!!The精神病院ですね!!という病院がずら~~~り。
まあ、当たり前ですよね、精神科系の薬を担当するわけだから。
あとは大学病院や総合病院の精神科、それからメンタルクリニックもいっぱい。
実際担当になってみると、MRとして行く場所は、ほとんど安定した患者さんにしかお会いする事はなく
会うといっても、同じ椅子に座るとか、すれ違うとか、患者さん同士がお話ししている姿を見るとか、その程度ですが。
あ、それは会うではなく、目にするということですかね。
でも、たまに「ねぇねぇ、何ていう薬を売ってるの?私飲んでるかな~?」
なんて話しかけられたりはしましたが…
そうすると先輩患者さんが来て「こらこら、行くよ!」
と連れて行かれてしまったり。
この人が薬物依存なのかな~、アルコール依存なのかな~、
幻覚や幻聴に苦しんでいるのか…
落ち着いている方ばかりなので、全く想像がつきませんでした。
ただ、突然倒れてグーグー寝始めたり、てんかん発作のようになって気を失って手足を震わせる方もいらっしゃって…
最初に見た時は、確かに病気なんだなと思いました。
「あの声は今も聞こえるけど、最近はまあ、うまくやってるかな?」「へ~、すごいじゃん!!」
なんて会話も。あ~、今も何か聞こえているんですね…不思議。とか。
電気ショックについても、すごいイメージがありましたが、
実際は修正型電気けいれん療法(mECT)といって、大体どの病院でも15分くらいしか、かからないようでした。
麻酔をして眠っている間に脳に電気刺激を加えるのですが、治療している先生のお話しでは、指先がちょっと動くくらいの感じとのこと。
漫画か何かで見たようなビビビビ~!というのとは大分違うようでした。
これは重症のうつ病にはすごい効果を発揮するらしく
何を飲んでも副作用で脱落…という場合、電気けいれん療法ですっかり良くなられたり
もう20種類くらい薬が入っていて、ごちゃごちゃ。副作用が出てるけど、どれのせいか分からないという時に、全ての薬を抜いて、まっさらにできるなど
うつ病の場合、薬ではどうにもならないという時にされているようでした。
私が当時担当していた薬も、通常の1/4量でも副作用が出て困ったな~という高齢の患者さんが
電気けいれん療法でシャキっと良くなったというのを市販後調査で知って、先生と一緒にホッとしたのを覚えています。
そういう時は営業所も幸せムードが漂います。
別に薬が売れたわけじゃないんですけど、これが製薬会社の営業所独特の喜びです。
薬が売れた時よりも、追っていた患者さんが良くなった時、この喜びの方がはるかに大きいものがあります。
こうして日々精神病院を知っていくうちに、精神病院に対する怖さみたいなものはなくなっていきました。
人は知らないもの、分からないものが怖いのかなと思います。
例えば精神病院も多くの人にとって知らない世界です。
極端ですが、幽霊とかUFOとか、みんな怖がりますね。やっぱり分からないからかな?と思います。
精神疾患になることも怖がります。あとは、ガン、エイズ、未知の感染症…怖いですよね。
結核は?
昔は死んでしまう病気でとっても怖がられていましたが、今は治すことができる。だから怖さが薄れていますね。
風邪は?
周りに風邪をひいた経験がある人が沢山いる、自分もひいた事がある、そして、ちゃんと治ることも知っている。
大丈夫大丈夫!早く寝たら~。なんて言われますね。
受験生には怖がられますが。
今年2019年11月1日に映画「閉鎖病棟」が公開されるとのこと。
どんな風に精神病院が描かれるのか、みんな興味津々のようです。
知れば知るほど怖さが薄れてゆく…
分かってしまえば怖くない。
もっと精神科や精神疾患についてみんなが知り、理解し、困った時は助け合うような社会。
精神疾患の研究が進み、なっても完治するとか、むしろ精神疾患を経験したからこそ、以前よりも人間として大きくなれる…
そんな風に、そんな世の中になってほしいなと思います。
セラピラシスのカウンセリングは、お困りのご本人だけでなく
病気を理解したい、支えたいという周りの方もご利用いただけます。
また、家族カウンセリングなど、ご一緒にカウンセリングを受け、理解し合うこともできます。
あの人を理解したい、あの人にどう接するのが良いのか?
部下がうつで悩んでいるらしい、どうするのが良いのか?
子どもの発達障害、どんな風に接してゆけば良いのか?
ホームページ
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悩んだら、一度ご相談してみませんか?
ネット社会、間違った情報も正しい情報も沢山あって、検索してみても良く分かりませんね。
まずは知ることから始めましょう。それも正しく。
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少々と言いつつ長くなってしまいました。
それでは、また!