ひかりの輪には外部監査委員会というものがある。
ひかりの輪HPにはこのようにある。
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(目的)
第3条 外部監査委員会は、地下鉄サリン事件をはじめとするオウム真理教による一連の事件(以下、オウム事件と記す)の再発防止の観点から本団体が適正な団体運営を行っているかを監査し、必要に応じて、勧告、公表、告発などを行い、本団体が社会と融和することによって、オウム問題の解決に資することを目的とする。
(選任および任期)
第4条 外部監査委員会は、3名以上の外部監査委員によって構成される。
2 外部監査委員は、人格・識見に優れた本団体外部の者(ただし本団体会員であった経歴を持つ者を除く)から、本団体が選任する。
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目的は結構なことである。
ただ、誰が誰をどのように選ぶかという人選に当たっては、何と自分たちで決めるというのである。
これでは上祐が自分に好意的な人物を選んでも構わないということになってしまう。
では誰が選ばれているかだが、HPを見ていくとこのようにある。
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現在(2020年10月段階)の外部監査委員は、以下の3名となっています。
1,犯罪者更生専門の大学名誉教授(元大学法学部教授)
2,伝統宗教の宗教家(東北地方の修験道の山伏の先達)
3,新興宗教信者の子どもたちの社会適応支援者・
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何と肩書だけで名前がないのである。
これではどこの誰かわかったものではない。
会社で言えば監査役であり氏名は公開されているのが当たり前であろう。
ただ、何となくだが推測することは出来る。
もしかして教授は青山学院の石井光、山伏は星野文紘ではなかろうか?
ただし、委員長であった河野義行さんだけはなぜか名前が公開されていた。
その河野さんは既に辞任しており、2016年2月28日の週刊実話には次のような記事がある
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●オウム真理教が拭いきれない『ひかりの輪』 外部監査委員交代の裏
松本サリン事件('94年)の被害者、河野義行さん(66)が、昨年12月31日付けでオウム真理教の元幹部・上祐史浩氏が設立した「ひかりの輪」の外部監査委員会委員を辞任していたことが分かった。
同委員会は、オウム真理教事件再発防止の観点から「ひかりの輪」の運営が適切か否かをチェックする目的で、「ひかりの輪」が設置したもの。3人以上の有識者によって構成され、河野さんは2011年12月に代表委員に就任していた。
河野さんと言えば、松本サリン事件では妻をオウム真理教によるサリン散布によって殺害され、自らは実行犯の疑いで逮捕される(後に冤罪が判明)という体験の持ち主で、いわば事件最大の被害者。それだけに就任時は「利用されている」という批判的な声も多かった。河野さんは「在任中は適切な監査ができたと考えている。一身上の都合で辞任した」とコメントしているが、辞任の意思は一昨年頃からと見られており、その間、昨年末に至るまで委員会は開催されていない。
事情に関して、ある宗教ライターがこう推測する。
「確かに鹿児島在住の河野さんにしてみれば、委員会の度の上京は大変です。しかしそれ以上に、松本サリン事件の被害者による“国の公安審査委員会、『ひかりの輪』のいずれからも中立であるべき”との説得が大きかったようです。委員のメンバーは、外部とはいえ『ひかりの輪』の人選によるシンパ的な人間が主体。河野さんのように完全な第三者であろうとする人には、悩むところがあったのでは」
辞任の発表が遅れたことには、後任の人選の難航と、この間の「ひかりの輪」に対する「団体規制法に基づく3年間の観察処分更新」が影響しているようだ。
「今後は代表委員を置かず合議制になるようで、後任は、某女性デザイナーが有力視されている。しかし河野さんは社会に対し“開かれた『ひかりの輪』”の象徴だった人だけに、辞任は痛いはず。加えて観察処分が更新されたことで、『ひかりの輪』は、オウムから改称した『アレフ』との違いをさらに強調していく必要がある。そのため、上祐代表が今まで以上に表に出て行くことになるでしょう」
最近は宗教団体であることを否定し、仏教哲学サークルとしての活動を前面に打ち出している『ひかりの輪』だが、“オウム真理教上祐派”を拭える日はまだ先のようだ。
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辞任の理由は一身上の都合とあるだけで詳細不明である。
この記事のようなことは果たしてあったのだろうか。
また、ひかりの輪HPによると委員長の後任は決まっておらず、委員長代行を置くとある。
もしかすると河野さんが名前を出していたので委員長になると名前を出さざるを得なくなり、委員たちが嫌がったのではなかろうか。
この辺りは上祐に説明をお願いしたいところである。
外部監査委員会を巡っては2017年1月26日の産経新聞にも記事がある。
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「ひかりの輪」外部監査委員の女を書類送検 無免許運転で「聖地巡り」 道交法違反容疑
オウム真理教から分派した団体「ひかりの輪」(上祐史浩代表)外部監査委員が無免許運転をしていた事件で、警視庁公安部は25日、道交法違反(無免許運転)容疑で、外部監査委員だった東京都東村山市の50代の女=事件発覚後辞任=を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。
女は、平成26年6月に運転免許が失効していたにもかかわらず、約2年半にわたり常態的に車を運転していた疑いが持たれている。
外部監査委員は公的な制度に基づくものではなく、同団体が独自に任命している。女は同団体の会員ではないが、27年に委員に就任。無免許運転で山梨県や長野県など各地を回る「聖地巡り」と称する行動に参加していた。
女は委員としての活動について、「(問題点の)指摘などを行ったことはなく、活動内容を聞いて報告をまとめていた」などと説明。無免許運転については「事故を起こさなければ警察に捕まらないだろうと考えていた」と容疑を認めているという。
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※写真はイメージです
人格・識見に優れた本団体外部の者(ただし本団体会員であった経歴を持つ者を除く)であるはずの女性が無免許運転とは、某女性議員と推薦した某知事を彷彿とさせる。
それはともかく、このコメントは実に興味深い。
「問題点の指摘などを行ったことはなく、活動内容を聞いて報告をまとめていた」とある。
この人はどのような監査を何のためにしていたのだろうか。
これでは上祐の言いなりと言われても仕方がないのではなかろうか。
これが外部監査委員会の実態であろうか。
これではオウムのままと言わざるを得ないのではなかろうか。
上祐には説明をお願いしたいところである。




