TCS Command Rules supplementary edition(増補版) (3)

 

項目毎の検討
 

参考資料:

Field Manual (FM) 1-02 "OPERATIONALTERMS AND GRAPHICS"
 (HEADQUARTERS DEPARTMENT OF THE ARMY), Sep. 2004

 

Field Manual (FM) 3-90 "TACTICS" 

 (HEADQUARTERS DEPARTMENT OF THE ARMY), Jul. 2001

 

 

 

Supplemental(増補対象項目) ①

  • TCS Rules 6.6b+ Attack Type Op Sheetでは、攻撃目標を設定し、その攻撃目標への攻撃開始時刻を指定しなければならない。そして、攻撃開始時刻に攻撃に参加できていないユニットは、Failure Instructionを実行しなければならない。

 

Op SheetがAttack Typeの場合の要求事項です。

前半は、上級指揮官プレイヤーへの要求で、後半が下位指揮官プレイヤーへの要求です。

 

上級指揮官への要求は、

「Attack TypeのOp Sheetを描く場合、攻撃目標を描き、攻撃開始時刻を指定しなければならない」

 

後半で、下位指揮官は、時間に間に合うように攻撃開始位置へ向かいます。攻撃開始時刻に間に合わなかった部隊は、Failure Instructionを実行しなければなりません。(つまり、予め決められた攻撃位置へ移動するのが危険となってしまっているため、次の指示をえなければなりません)

 

上級指揮官は、この様な状態になると判断される部隊に対して、次のオーダーを発令しなければなりません。つまり、ゲーム上は間に合わないとわかった段階で、新たなOp Sheetで当該部隊への別オーダーを出す必要があります。

 

通常は、Command Prep Tableでパスし易いPreliminary Instructionで、Rally Pointへの退却を止めさせ、その後、Command Rollで命令を実行させることになります。

 

 

 

Supplemental(増補対象項目) ②

  • Axis of Advanceの幅は、次の通りとしなければならない。
    中隊:2~3 ヘクス幅の帯、大隊:5~8へクス幅の帯

AXIS OF ADVANCE [FM1-02]
3-16. An axis of advance designates the general area through which the bulk of a unit’s combat power must move. There are three primary reasons why a commander uses an axis of advance. First, to direct the bypass of locations that could delay the progress of the advancing force, such as known contaminated areas. Second, to indicate that he does not require the force to clear the AO (Area of Operation)  as it advances. His force will be required to clear the axis in accordance with specified bypass criteria. The third primary reason is to indicate to a unit involved in offensive encirclement, exploitation, or pursuit operations the need to move rapidly toward an objective. Figure 3-4 depicts axis of advance DEBRA.

 

前進軸 [FM1-02]
3-16. 前進軸は、部隊の戦闘力の大部分が移動しなければならない一般的なエリアを指定します。 指揮官が前進軸を使用する主な理由は 3 つあります。 第一に、既知の地域など、前進部隊の進行を遅らせる可能性のある場所の迂回を指示すること。 第二に、AO(作戦地域)が前進する際にそれをクリアするための力を必要としないことを示すためです。 指定されたバイパス基準に従って軸を通過するには、彼の力が必要になります。 3 番目の主な理由は、攻撃的な包囲、搾取、または追跡作戦に関与している部隊に、目標に向かって迅速に移動する必要性を示すことです。 図 3-4 は、DEBRA の前進軸を示しています。

 

 

Supplemental(増補対象項目) ③

  • 守備での部隊展開幅は、次の通りとしなければならない。
    中隊:4ヘクス幅、大隊:8へクス幅

守備での対応間口(frontage)は、ドクトリンや状況によって変更されるようですが、デザイナーのDeanによって提唱されているこの幅を最大制限とします。

 

ただし、空挺部隊などが前線後方で周囲を的に囲まれている場合などは、適用されません。

 

Lateral boundaryは、ヘクス上の描くようにし、上述間口の隣のヘクスに引くことにします。

前線の部隊の隙間には、上級部隊所属の独立部隊がそこを埋めることになります。

 

TCS Rules v3.1 Page 10 にあるような、セクター防御の場合もこれに準じることにします。


 

 

Supplemental(増補対象項目) ④

  • 命令には開始時刻と終了時刻を指定する。ただし、時間通りのアクションに失敗したからといって、ペナルティーは与えない。

 

これは、上級指揮官プレヤーへのアドバイスです。特に、Phase lineで部隊の攻撃や進撃に時差を設けたいときなどに、Op Sheet上に明記して作戦を指示すると良いでしょう。

攻撃時刻以外の時刻指定については、上級指揮官プレイヤーの楽しみとして活用し、ペナルティーを設けないこととします。

 

以下に、Phase line の一つとして描かれた、FSCL[fire support coordination line]のサンプルを添付します。[FM1-02]

これは、攻撃支援を行う際に誤爆などを防ぐために設けられる調整のためのラインです。これを超えた支援火力の使用は、念密な調整が必要となります(ゲームルール的には、支援攻撃不可という意味でしょうね)

 

ゲームプレイ上では、完全に趣味の世界ですが、”07070000ZDEC01”のフォーマットで記載された英数字が、日付/時刻グループ[Date-Time Group]です。

日付と時刻のグループは、タイム ゾーンの接尾語と、その後に続く 2 桁の標準化された 3 文字の月の略語が付いた 6 桁の数字のグループで構成されます。

最初の数字のペア"07"は日を表します。 2 番目のペアは時間"07"です。 3 番目のペアは分”00”です。

西暦の下 2 桁”01”は、月”DEC"の後にあります。 自動システムの場合、秒を指定するためにタイムゾーン”Z"の接尾語の前と分”00”の後に 2 桁"00"を追加できます。

 

また、作戦をコントロールするためのライン[Phase Line]のサンプル(攻撃作戦)を添付しておきます。

 

 

 

(つづく)