これまでずっと作家の創作過程やリーディングなどをお届けしていましたが、稽古も始まり、作家から見た稽古場的なこともレポートをシリーズでご紹介します。
最初は11月に劇団公演を控えますMICOSHI COMPLEXの早川貴久がお届けします!

 

川口典成さんは、大柄な演出家だ。物理的に。そしてよく笑うし、その笑い声はデカい。体格と比例している。なんか見た目しか書いてないけど、中身は東大卒だ。しかも院卒だ。なんだよ、クソ恵まれてるじゃん!そうです。恵まれているんです。そんな川口さん(どんなだ)がコミュニケ♯2の演出を引き受けてくださり、主宰の田中さんをはじめとした、業界ゴロツキ中のゴロ4人と僕の作品を、日々稽古場で立ち上げてくれています。

 

これまで早稲田卒、慶應卒、日大卒などいろいろな大卒や専門学校卒の演出を見てきましたが、今回初めて東大、しかも院卒の演出過程を見る機会を得ました。
おはようございますと稽古場に入ると、もう熱気ムンムン、読み合わせが始まっていました。

 

 

改稿して様々な変更があり、その変更含めて最初から見せてくれます。すごい気配りです。作品が進むにつれて、「ああしましょう、こうしましょう」と川口さんから指示が飛びます。「そこ歌舞伎みたいに」「4人並んでもらって」「笑ってください!」

 

 

4人並んでいます。
そして、そんな役者の演技を見て大いに笑う川口さん。
つられて僕も笑います。

 

 

なんかいつもの自分の稽古場に来て、自分の作品見てゲラゲラ笑っているのと一緒です。

 

正直、今回初めて自分以外の誰かに、自分の台本を任せることのはちょっと葛藤がありました(何様だ)。それは、作品を理解してくれるだろうかとか、僕がわからないものに仕上げられるんじゃないかとか。

 

でも川口さんは、作品を深く深く読んでくれて(すごいぞ、高学歴)、「早川さん、あのシーンのあの台詞はあそことかけてるんですよね?」など全く身に覚えのないことをサラリと言います。「あー、そこまで考えてないですねー。」と返すと役者全員に「ほら!読みすぎ。考えすぎ」と突っ込まれ、川口さんはまたデカい声で笑って、稽古場が笑いに包まれます。

 

 

川口さんの深い考察にドン引く一同

 

でも川口さんは、本当にちゃんと読まれていて、僕が意図した、多分7割くらいの方がわからないことをバンバン指摘してきます。「ここ、あれですよね。ここ、こうですよね」、はい、その通りです。すごいです。
この間、改稿を持って行った時も、違和感持つように直したところがあるんですけど、読み始めてすぐ気付いて頭を抱えていました。「ここだけ、違和感持つように作られてるんだよなぁ」その通りです。いちいち変化に気づいてくれて僕はとても嬉しいです。すごいぞ高学歴!いや、川口典成!

 

 

今回とても重要な役をやってくださる小磯さん。西田敏行を思わせる素敵な表情です。

 

以上稽古場レポートでした。


次回はkaivzさんがロケットニュースばりの楽しい、グルメ情報も満載のレポート書いてくれるはずです。お楽しみに!


あ、最後になりますが、すごく個人的によく笑う演出家はとても良い演出家だと思っていて、川口さんの笑い声だけで僕は信頼をおけました。

公演まであと1ヶ月、どんな仕上がりになるかとても楽しみです。

よければ劇場でお会いしましょう!

 

早川 貴久

 

【公演情報】
演劇設計局コミュニケ#2
『きえるもの、のこるもの、こわれるもの』
~5人の劇作家による短編劇集~

9/12(木)~16(月・祝) 東中野 RAFT
前売・当日 2500円

ご予約(こりっち):https://stage.corich.jp/stage/101625
公式サイト:https://communique.work/

脚本:田中寛人 / 菊池祐児(劇団大学ノート) / 関野翔太(劇団カツコ) / Kaivz(無伴奏Δ組曲) / 早川貴久(MICOSHI COMPLEX)
演出:川口典成(ドナルカ・パッカーン)
出演:内海詩野(演劇集団 壺会 / グッドラックカンパニー) / 乙津香里 / 川口龍 / 小磯一斉(タイムリーオフィス) / 小関悠佳 / 昆野祐希