TITLE:『映画のタイトル』

CAPTION:Yamagata Pref, Japan. (日本、山形県)
ここは日本の山形県で、女子高校生のDは陸上競技部に所属していた。来る日も来る日も練習の毎日で、時折弱音をこぼすこともあった。そうしたことをクラブの仲間にこぼしながら、同僚や先輩、後輩らに支えられて、この寒さ厳しい東北の山形県でのびのびと高校生活を送っていた。
→Pan Shot→山形県の観光名所である山寺や宝珠山立石寺、銀山温泉、蔵王の樹氷、百目鬼温泉、蔵王温泉、かみのやま温泉、上杉神社、蔵王連峰(蔵王山)、文翔館などを映しながら
今日も寒さ居残る冬の季節に走り込みを行う。顧問監督(HC)曰く、冬場の走り込みがインターハイでの成績につながってくるらしい。それを思うと、クリスマスや大晦日、新年などのお祝い行事が目白押しの日本だが、世間とは裏腹に、Dらは息が抜けない時期となる。今日もHCが部員の皆を集めて、堅硬高く言を吐く。
HC:「短距離走練習の組み立て方として、加速力とスピード維持力を鍛える。①基本は加速力を鍛えること②走技術はシンプルな練習に取り組む③走り込みはセット走や40秒走で。走り込みより瞬発力を鍛えよう」
いつにもまして精神に弛緩をもたらすミーティングは心地いい。一方で、聞き逃すと、後々戦術理解が足りないと言われるので、集中力が必要だ。
Costume-DesignMake-Up陸上競技部に所属する女子高生の練習着(ジャージ)メイクや髪型など
そこで短距離の部員が即座に練習方法をHCに聞く。
部員:「短距離の極意というか、その練習方法は具体的にどういうものですか?」
HC:「具体的に?そういう質問が出てくるようになったのは成長の証だぞ。今までは向上心が足りなかったから、なかなかそういうそうした質問も出てこなかった。いいだろう。短距離走の基本練習として、前に倒れる力と脚のバネを生かす。①推進力は倒れる力と跳ね返す脚のバネ②「加重ドリル」の基本はツースキップ③「加重」にアクセントを置く。いいか?」
それを聞いて、他の部員がすかさず別の質問を繰り出す。
部員:「100mや200mはほんのコンマ何秒の世界で、なかなか成果が上がりません。どうすればいいですか?」
HC:「私も大それたことは言えないが、100mとして、前傾のスタートダッシュから鋭い加速で抜け出そう。①スタートをしやすい形を見つける②加速力を磨いて抜け出そう③後半はリラックスして減速を抑えよう」
D:「それじゃ、200mは?」
HC:「200m、400mとして、スピードを生かしてペース配分で抜け出そう。①200mは直線に移る100m地点で最高スピードに②200m、400mはスピード維持の技術が大事③400mはペース配分と展開で勝負」
そんな感じで練習に励んでいた。しなやかな筋肉を全身にまとうためには、地道な基礎練習とウェイトトレーニング、バランスの取れた食事に、規則正しい睡眠が効果的だろう。まだ伸びしろが十分に期待できる高校段階で、その飛躍的な成長に思いを馳せる。
HC:「さあ、短距離はそんな感じだ。まだ陸上競技には色々と他の競技もある。これから他の種目も勉強していくからな」
部員:「先生。まだ僕らは成長が期待できますか?」
HC:「それは本音で聞いているのか?」
すると、その質問を繰り出した部員は少々戸惑いの色を見せ、
部員:「ええ」
HC:「…もちろんだ。それもこれも君たちの心意気次第だ」

・『大活躍できる!部活で陸上最強のポイント50』(メイツ出版/希望ヶ丘高等学校陸上競技部監督 福間博樹 監修)