―――――――――――――――


第52話
『The second revolution』
(第51話の続き)


―――――――――――――――




2020年2月中旬 AKB48劇場 楽屋




村山彩希
「ふふ~ん、ふーん♪」


山内瑞葵
「ん?」


コッコッコッ


山内瑞葵
「何見てるんですか~??」

村山彩希
「ん?これだよ~」

山内瑞葵
え、めっちゃ綺麗なドレス!!


彩希のスマホに映るドレスを凝視する瑞葵。


山内瑞葵
「こんなドレス着てみたいなぁ」

村山彩希
「明日これ着るんだよ??」

山内瑞葵
え!?

村山彩希
「ふふふ♪」

山内瑞葵
「明日何かあるんですか??」

村山彩希
「うん!ゆりあちゃんの結婚式!」

山内瑞葵
「ゆりあちゃん?」

村山彩希
「あー、木﨑ゆりあちゃん!」

山内瑞葵
「あぁ、ゆりあさんか」

村山彩希
「久しぶりに連絡来ただけでびっくりだったのに、結婚しますなんて言うからダブルでびっくりだったよ!」

山内瑞葵
「確かに」

村山彩希
「ゆりあちゃんのお相手の方、ドラマで共演してる劇団の人なんだって!」

山内瑞葵
「へぇ」

村山彩希
「でね、めっちゃ時間かけて選んだドレスがこれでね、超気に入ってるの!」

山内瑞葵
「可愛いですもんねぇ。私も好きですこれ」

村山彩希
「ありがとう!」

山内瑞葵
「ドレス着てる彩希さんの写真も撮ったら見せてくださいね!」

村山彩希
「オッケー!ゆりあちゃんもきっと可愛いドレス着るんだろうなぁ」




山内瑞葵
「・・・(彩希のスマホを見つめる)」

村山彩希
「どうしたの?」

山内瑞葵
へ、あ・・・ごめんなさい、ぼーっとしてた・・・」

村山彩希
「大丈夫?」

山内瑞葵
「今ふと・・・いや、でも何でも無いかな・・・」

村山彩希
「そっか」



スッ

村山彩希
「(スマホを机に置く)ずっきーはゆりあちゃんとはあまり一緒に仕事すること無かったのか」

山内瑞葵
「うーん、1回だけシングルのカップリング曲で一緒になったぐらいで・・・」

村山彩希
「え、何の曲?」

山内瑞葵
「『点滅フェロモン』です」

村山彩希
「あぁ!『願いごとの持ち腐れ』の!」

山内瑞葵
「そうです」

村山彩希
「私は峯岸チーム4で一緒のチームになってさ」

山内瑞葵
「うんうん(2回頷く)」

村山彩希
「すごい気さくで、『"さん"付け呼び禁止ね』って言ってくれたり、たくさん声かけてくれたり」

山内瑞葵
「へぇ」

村山彩希
「(天井を見る)なんかうまく言えないんだけど、ゆりあちゃんのおかげで色んなものの見方が変わったんだよなぁ。SKEから移籍してきて新しい風を吹かせて。あれみたい、ペリー来航的な?」

山内瑞葵
「ふふっ!」

村山彩希
「それか・・・あの、ナポレオンとか!革命を起こす人みたいな!」

山内瑞葵
っ・・・革命

村山彩希
「ゆりあちゃんもずっきーと同じチーム4のセンターだったし、ずっきーもゆりあちゃんみたいに革命を起こす人になるかもね!

山内瑞葵
「・・・」

村山彩希
「(壁時計を見る)あ!もうこんな時間!明日早起きだから帰らないと」


ババッ!

村山彩希
「(荷物を背負う)着替えたらそのまま行くね!お疲れ!」

山内瑞葵
あ、お疲れ様です!


タッタッタッ・・・!



山内瑞葵
「・・・」


スッ

山内瑞葵
「(髪飾りを取る)・・・うーん、ソロコンがあった次の日から何かが変・・・たまに頭もくらくらするし・・・」



バタン

山内瑞葵
「(ドアの方を見る)どうしてゆりあさんの名前を聞いた時に・・・ドキドキしたんだろう?」








女性の声
子猫ちゃんの力のせいだよ


山内瑞葵
!?(振り返る)え・・・


女性の声
「また会ったね」


瑞葵の後ろにペンギンのぬいぐるみを持った女性が立っていた。


山内瑞葵
あなたは・・・ど、どうやって入ったんですか?


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「合鍵を持ってるの」


山内瑞葵
「合鍵・・・?」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「子猫ちゃん。お名前は確か、山内瑞葵」


山内瑞葵
「そ・・・そうです」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「どうやら、山内っちの持つ例の力は並み以上の強さを持っているようでいす」


山内瑞葵
「何のことですか・・・?」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
"革命"って言ったら伝わるのかしら?」


山内瑞葵
!!


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「恐らくさっきのお姉ちゃんは明日、革命を語る青年と会うことになる」


山内瑞葵
「・・・誰のことですか?」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
Youのその力で青年を救え。さすれば革命に近付かん


山内瑞葵
「・・・」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「以上だ」


ぺん、ぺん・・・



山内瑞葵
・・・あ、あの!!


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「呼んだかい、ベイビー?」


山内瑞葵
「救うって・・・どういうことですか?」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「・・・その青年には闘いが待っている。最後まで、青年を信じていてほしい。それだけだ」


山内瑞葵
「信じる・・・」


ペンギンのぬいぐるみを持つ女性
「んじゃまた」


山内瑞葵
っ・・・


ぺん、ぺん、ぺん・・・





山内瑞葵
「・・・ゆいりーさんが会うことになる青年って・・・?」










































翌日 某結婚式場 周辺



ザッ

SP1
「Did you find R.B. ?[R.B.を見つけたか?]」

SP2
「No anywhere.[いや、どこにも]」


ピッ

ザザッーッ

SP1の持つ無線機から声が聞こえる。



SP1
「Understood.[了解]」

コッ、コッ、コッ・・・























・・・コッ

ユウキ
「・・・これから大統領でも来日するのか」

チャペルの周りに黒いスーツとサングラスを身に着けたガタイの良い男が大勢立っている。



スッ

ユウキ
「(招待状を見る)今日は正式な招待客だ。前にあった全国握手会の時のようにはならないだろう」


コッ、コッ、コッ・・・


ユウキ
「・・・」








―――――――――――――――




2020年2月上旬 ユウキ宅






ユウキ
「・・・」

金村美玖
「・・・」


金村とユウキはアンドリューとゆりあの結婚式招待状の案内を眺めていた。


金村美玖
ユウキさん、これは絶対に罠ですよ・・・!また何か酷い目に――

ユウキ
「ゆりあのためなんだ」

金村美玖
っ・・・

ユウキ
「ゆりあを助けるために俺は行く」

金村美玖
「・・・(ユウキから目を反らす)」


ぴーす
「にゃ・・・」




金村美玖
・・・やっぱり、木﨑さんなんですね

ユウキ
「・・・(金村の方を見る)」

金村美玖
「・・・」

ユウキ
「・・・」

金村美玖
「・・・でも、私もあの人は許せません」

ユウキ
「アンドリューのことか」

金村美玖
「ユウキさんのことをここまで傷つけた人を野放しになんかできないです・・・」

ユウキ
「・・・金村の想いも背負って、俺がアンドリューと闘ってくる」

金村美玖
「・・・」

ユウキ
「金村?」




金村美玖
・・・ユウキさんがもし・・・それで死んじゃったりしたら私はどうしたらいいんですか?

ユウキ
「・・・」

金村美玖
「(目に涙を浮かべる)本当は行ってほしくない・・・これまでだってそう、ユウキさんの周りで起きてきた危険なことって全部、あのアンドリューって人が仕組んでいたことなんですよね?」

ユウキ
「・・・」

金村美玖
「またユウキさんに何かあったら・・・私は・・・」

ユウキ
金村

金村美玖
「・・・?(ユウキの方を見る)」

ユウキ
「その危険なことで、俺が負けたことが一度でもあったか?」

金村美玖
「・・・いや」

ユウキ
「今日まで俺は忘れかけていた。自分が何に命を懸けて今日まで闘ってきたかを。きっとそれもアンドリューの思惑なのだろうが、そんなものに潰されるほど軟じゃねぇ」

金村美玖
「・・・」

ユウキ
「(ポスターの方を見る)・・・だから、必ず助けに行く」

金村美玖
「・・・」





ギュッ

ユウキ
っ・・・(手元を見る)」


ぴーす
「にゃ・・・」


金村美玖
「(ユウキの右手を強く握る)・・・」

ユウキ
・・・金村?

金村美玖
「(下を見る)・・・この気持ちは理屈なんかでは抑えられないんです」

ユウキ
「・・・」

金村美玖
「(ユウキの方を見る)他には何も欲しくない。周りのすべてを失おうとも、ユウキさんだけを好きでいる

ユウキ
「・・・」

金村美玖
ユウキさんと出会えたこの奇跡・・・いや、革命を私は失いたくない・・・

ユウキ
「・・・」

金村美玖
だから・・・行かないでください。お願いだから・・・






ユウキ
「・・・もし、だ」

金村美玖
え・・・?


ユウキ
「俺の革命に"2回目"があったとする」

金村美玖
「2回目・・・」

ユウキ
「あったとするならば」


スッ

ユウキ
「(招待状を握る)それは・・・今もう目の前まで迫ってきている。そして、その答えがついにわかろうとしていると思うんだ」



―――――――――――――――






ユウキ
金村・・・・・すまない。俺の心には答えが出てるんだ


コッ、コッ、コッ・・・






SP1
!! ... It's him ![奴がいたぞ!]」

SP2
Set the formation.[体制を整えろ]」


コッコッコッ・・・!!








SP1
You, wait ![ちょっと待て!]」


ユウキ
「ん?」


SP2
...You are R.B., aren't you ?[お前、R.B.だな?]」


ユウキ
「そんな奴は知らねぇな」


ガシッ!!


SP1
Come here.[連行しろ]」

SP2
Yes.[了解]」

ユウキ
「(招待状を出す)...Hey! Can you see this ? It's my invitation.[おい、これが見えるか?招待状だ]」

SP1
Shut up, villain.[黙れ悪党が]」

SP2
Just follow us.[お前はただついてくればいいんだよ]」

ユウキ
「...I can't get through to them.[話が通じる相手じゃないな]」


グググ・・・

ユウキ
「・・・」
(なんて力だ・・・抵抗しようにもびくともしない。これじゃああの時と同じパターンじゃねぇか・・・)






コッコッコッ・・・!


大島涼花
やばいやばい・・・!集合時間ぴったりになっちゃった・・・!

村山彩希
涼花が寝坊しなきゃこんな時間にはならなかったでしょ!

大島涼花
だって、目覚ましかかってなかったんだもん・・・!






ユウキ
「・・・」
(涼花と彩希・・・ゆりあの招待客?ゆりあもアンドリューに操られているはずなのに・・・自分の意思を持って友達を招待したのか・・・?)

































アンドリュー・アンダーソン
「・・・ふふ、いらっしゃいましたか」


2階の窓からSP達に連行されるユウキの様子を見るアンドリュー。


アンドリュー・アンダーソン
「勝手にやっていることですからね。私の仕業だと思われたら困ります」




木﨑ゆりあ
なんか言った!?


アンドリュー・アンダーソン
「あぁ、ゆりあ。何も言ってないよ」


木﨑ゆりあ
もうできるから!


アンドリューの近くのカーテンの向こうからゆりあの声が聞こえる。




シャーッ!


木﨑ゆりあ
「・・・どうかな?」


ゆりあが純白のウエディングドレス姿で現れた。


アンドリュー・アンダーソン
「この世のものとは思えない美しさです」


木﨑ゆりあ
やった!


アンドリュー・アンダーソン
「・・・(微笑む)」


木﨑ゆりあ
「皆もう集まったかな?」


アンドリュー・アンダーソン
「きっと集まっていますよ!生憎、私の招待客の方は人数が多くないものでね。申し訳ないですが」


木﨑ゆりあ
「気にしてないよ!アンドリューの大切な人たちが来てくれるんだもんね!」


アンドリュー・アンダーソン
「えぇ。私たちの新しいスタートを皆さんに見て頂きましょう」


木﨑ゆりあ
「うん!」


アンドリュー・アンダーソン
「・・・(窓の方に目をやる)」








































ドガシャッ!!




ユウキ
んー!!んー!!


SP1
「Have a nice day.[よい1日を]」




バタン!!

カチャン!




ユウキ
「・・・(辺りを見渡す)」


腕と足を縄で縛られガムテープで口を塞がれているユウキ。
美術品が格納されている倉庫の様だ。


ユウキ
「・・・」
(時間がない・・・何か手は・・・何か・・・)





































同時刻 トライストーン事務所






ゆりあのマネージャー
あの劇団との契約は一刻も早く切ってください・・・!

社長
「それは無理な要求だ」


社長室にゆりあのマネージャーがいた。


ゆりあのマネージャー
現に木﨑が音信不通の状態が1日続いてるんですよ!間違いなくあの劇団の人たちの仕業です!

社長
「君の説明には根拠がない」

ゆりあのマネージャー
何度言ったらわかるんですか・・・!彼らは犯罪を犯してるんですよ・・・!?

社長
「そのような情報は何を調べても載ってないじゃないか」

ゆりあのマネージャー
起きたんですって・・・!木﨑も入院したんですよ・・・!?

社長
「とにかく、私ももうすぐ会議がある。君は木﨑君を早く探しに行きなさい」

ゆりあのマネージャー
っ・・・



コッコッコッ・・・!


ゆりあのマネージャー
失礼します・・・!


ガチャ

バタン!




社長
「・・・」



プルルル!プルルル!



社長
「・・・(電話の方を見る)」


プルル
カタッ



社長
「もしもし?・・・あぁ、先日は大変お世話になりました。ちょうど今もね、マネージャーをしている者が騒ぎ立てていたんですが追い返してやりましたよ、はっはっはっ!


























フー・ユーソー
「ソウデシタカ。先日振リ込マセテ頂イタ10億ハアナタノ好キナヨウニオ使イクダサイ。・・・デハ」


スッ




ガチャ


アンドリュー・アンダーソン
「準備が整いました。マスターに声掛けをお願いしますね、フー・ユーソー」

フー・ユーソー
「カシコマリマシタ。今、木﨑ノマネージャーモウマクマイタト社長カラ話ガアリマシタ」

アンドリュー・アンダーソン
「そうですか」


コッ


木﨑ゆりあ
「ふふっ♪」


同時刻、某結婚式場にてアンドリューとゆりあが部屋から出てきた先にはフー・ユーソーが待っていた。


アンドリュー・アンダーソン
「これで、あなたの過失もチャラにしても良いかもしれませんね」

フー・ユーソー
感謝感激雨霰・・・!

アンドリュー・アンダーソン
「ロード・バウンドやゴトウがヘマした分の働きも他の方々にはして頂く必要がありますから。頼みましたよ」

フー・ユーソー
「御意!!」


タッタッタッ・・・!!






コッ、コッ、コッ・・・


アンドリュー・アンダーソン
「(目を閉じる)・・・ふむ。どんどんと彼の力が弱まっているようですね。配分を見直しますか」

木﨑ゆりあ
「さっきから何をブツブツ言ってるの?」

アンドリュー・アンダーソン
「大したことじゃないよ。・・・あぁ、ネックレスが曲がっていますね」

木﨑ゆりあ
「ホント??」

アンドリュー・アンダーソン
「ジロウ、カメラを止めてください」


カチッ

スッ・・・


ジロウ
「・・・アンドリューさん、ワンカット撮影はやっぱりやめませんか?」


ジロウは疲れた表情でカメラを床におろした。


アンドリュー・アンダーソン
「私の作るドラマに文句でもあるのですかね?」

ジロウ
ぃ・・・い、いいえ、滅相も無い!!

アンドリュー・アンダーソン
「あなたはただ、ドラマの撮影を続けていればいいのです。私が彼に勝利し、この栄光を何度も振り返ることができるようにね」

ジロウ
「・・・か、かしこまりました」






ダン!


ダン!




木﨑ゆりあ
「何か大きな音がするけど?」


スッ

アンドリュー・アンダーソン
「これで良し。・・・きっと近くで工事でもやっているのですよ。さぁ、バージンロードへ向かいましょう」

木﨑ゆりあ
「うん!」

































ダン!!




ダン!!




ユウキ
「・・・」


口と手足を縛られた状態で扉に何度もタックルをするユウキ。


ユウキ
「・・・」
(俺は何をやってるんだ・・・まんまとあんな奴らに捕まって。ゆりあを助けに来たんだろ・・・?それなのにこんなところで・・・)


ドサッ!


ユウキ
「・・・」
(体力が・・・)




―――――――――――――――





木﨑ゆりあ
「何も連絡ないからさ、今日も海の向こう側でボート走らせてんのかなって思ってた」

ユウキ
「・・・」

木﨑ゆりあ
「まぁ、あれからもうすぐ1年たつのに今日の今日まで一度も連絡なんて来て無いけど。約束したのにね」

ユウキ
「ゆりあ、そのことなんだが――」

木﨑ゆりあ
「ちゃんと、理由があるんだよね?」

ユウキ
「っ・・・・・あぁ」

木﨑ゆりあ
「わかった。そうだろうと思ってたから」






木﨑ゆりあ
「日本に帰ってきたら・・・・・」




木﨑ゆりあ
「・・・ゆりあの事、一番最初に抱きしめてよね」

ユウキ
「!!」

木﨑ゆりあ
「次約束破ったら、もう許さねぇから」




―――――――――――――――




ユウキ
「・・・(天井を見る)」




―――――――――――――――




ユウキ
「ちょっと待てよゆり――」

木﨑ゆりあ
「私に近づかないで」

ユウキ
「!!」




ユウキ
「一度も連絡できなくてすまなかった・・・!!」

木﨑ゆりあ
「!!」

ユウキ
「・・・久しぶりに会えたんだ!少しだけ時間を――」

木﨑ゆりあ
「良いこと教えてあげる」

ユウキ
「え・・・?」


木﨑ゆりあ
「・・・ハルカさん、リョウさんと別れたんだって」

ユウキ
「!?」

木﨑ゆりあ
「すごく・・・寂しそうな目をしてた」

ユウキ
「・・・」


木﨑ゆりあ
「・・・追いかけたら?」

ユウキ
「ゆりあ・・・」


木﨑ゆりあ
「・・・ずっと大好きだった人なんだから」





ユウキ
「おい・・・まだ話が――」

木﨑ゆりあ
「話すことなんて何もない」

ユウキ
「!!」
 

木﨑ゆりあ
「・・・さようなら」




―――――――――――――――




ユウキ
「くそめが・・・」




―――――――――――――――




木﨑ゆりあ
「・・・」




ユウキ
「・・・俺のゆりあに・・・なにしやがる・・・!?」




ユウキ
「・・・俺のゆりあを」




ユウキ
「・・・傷つけたこと、後悔させてやる」




―――――――――――――――




ユウキ
くそめがぁぁぁぁ・・・!!!!!!




ドガシャッ!!



パリン・・・

カラッ・・・




ユウキ
「(ドアの方を見る)・・・!!






ぺん


新土居沙也加
運命を超えて出会えた二人、やがて二人を分かつ時が来ても奇跡が手を差し伸べ、幾度となく新たな革命を生み出す


ギィ・・・バタン!!


新土居沙也加
「(ドアノブから手を放す)真の愛とは、そこにあるのでは


ユウキ
っ・・・(涙を流す)」



















































同時刻 某結婚式場 チャペル




♪ターラーターラララー、ターララターラララー♪






加藤玲奈
すっごいドキドキしてきた!

入山杏奈
「ね。友達の結婚式に参加させてもらうのなんて、まだまだ少ないからね」



バタン!!



大島涼花
・・・うわぁ!!

村山彩希
「うるさいよ・・・」


コッコッコッ・・・!




加藤玲奈
涼花・・・!!


大島涼花
ひっさしぶりぃ~!!


ココッ!


加藤玲奈
「で、今日は千歳飴何個もらったの??」

大島涼花
・・・七五三じゃねぇわ!!




入山杏奈
「(彩希を見る)すごい可愛いドレスだね」

村山彩希
「ありがとうございます!私も気に入ってるんですよ!」

入山杏奈
「似合ってると思う」

村山彩希
「嬉しいです!」


コッ




大島涼花
「(新郎席の方を見る)・・・ねぇ、新郎さんの方、全然人がいないけど?」

加藤玲奈
「(小声)あまり友達いないんじゃない・・・?


大島涼花
「・・・それに、ゆりあちゃんのお父さんとお母さん・・・どしたの?地蔵みたいに固まってるけど?」

加藤玲奈
「緊張してるんだよ」



新婦席の最前列にゆりあの両親が座っている。



スッ


北原里英
「そろそろだね!」

入山杏奈
「ですね」


コッ


斉藤真木子
「・・・里英さん、隣良いですか?」

北原里英
あら、真木子!女らしくなって!

斉藤真木子
・・・それどういうことっすか?




福岡聖菜
「皆勢揃いですね!」

小嶋真子
「ゆりあちゃんウェディングドレスめっちゃ似合うだろうなぁ♪」

峯岸みなみ
「良いなぁ・・・結婚。しみじみと思うわ」




ダン!!




福岡聖菜
「(振り返る)・・・何の音だろう?」
















































新土居沙也加
「ほら、お姫様が待ってるよ。ここからが本当の闘いって感じじゃない?」

ユウキ
恩に着るシンドイ・・・!

新土居沙也加
「・・・(微笑む)」


コッコッコッ・・・!






新土居沙也加
「・・・こんなに活躍しても、あの人が私に振り向くことは無かったの。最初から最後まで木﨑ゆりあという1人の女性以外見えていなかったってことなんだよね」



バタン



新土居沙也加
「私にできることはここまでかな。あとは白馬に乗らない王子様が・・・そう・・・王子様が」






コッ


ユア
王子様が何だって?



ザッザ

SP3
「・・・」

SP4
「・・・」




新土居沙也加
「いよいよ尻尾を掴んだか」


ユア
「最近のアンタの行動は全部追わせてもらったよ、この女狐が」


新土居沙也加
「お疲れ様」


ユア
「こっちの情報を勝手に垂れ流した罪はマジで重いからな。覚悟しろよ」


新土居沙也加
「ボスっちの許可も取らずに私と友達になったお姉ちゃんの方がよっぽど悪党だけどね」


ユア
黙れ!!お前ら、あの女を捕らえろ!!


SP3
「・・・」


新土居沙也加
「ふふ、困ったら黙れしか言えない。あれだけ王子様に怒られても何も変わってないんだね」


ユア
「・・・(SP達の方を見る)何してんだ!?さっさと捕まえ――

ガシッ!


ユア
!?・・・な、何してんの!?


SP3とSP4はユアの腕を掴んだ。




新土居沙也加
「ボスに嘘の報告をしたロクデナシがいると風の噂で聞いた。まーさか、ユアちゃんのことだったとはね」


ユア
くそっ・・・!!放せ・・・!!



ぺん、ぺん、ぺん



ユア
この・・・!!

新土居沙也加
テメェが白馬に乗らない王子様に見せようとした火の海で奪われそうになった命は、この程度の仕返しじゃ済まねぇぞ

ユア
は・・・!?何のことだ・・・!?

新土居沙也加
「あぁそうか。昔の悪事は全部水に流されたんだよね。忘れてくれっぴ」

ぺん、ぺん、ぺん・・・


ユア
おい!!待ちやがれこのクソ女が・・・!!



SP3
「Sleep well[ぐっすりお休み]」


ブン!!


ドサッ!!


ガチャン!!


美術保管庫の扉はユアを残して再び固く閉ざされた。



































コッコッコッ・・・!!



ユウキ
はっ、はっ、はっ・・・
(急げ・・・まだ間に合うはずだ・・・!!)




コッコッコッ・・・!!




ピリリリ!!

ユウキ
「ん・・・?」


ピリ
スッ


ユウキ
どうした、エンドウ?

スマホ
『しばらくぶりだなR.B.。家にいなかったから電話したんだ』

ユウキ
今忙しいんだが

スマホ
『手短に済ます。お前、盗撮された写真を悪用されてただろう?』

ユウキ
「はっ・・・HNDの記事のことか?

スマホ
『そう、ニュースの。あれ、カトウさんの仕業だったんだ』

ユウキ
カトウだと・・・?

スマホ
『R.B.のことが再び騒がれるようになってから、独自にR.B.の家の周りを張ってたんだ。そしたら今朝、R.B.の家の周辺を不審に撮影する男を見つけて、俺はそいつの写真を撮ったんだ』

ユウキ
それで?(辺りを見渡す)」


コッコッコッ・・・!!


スマホ
『俺が盗撮したことに気付いたそいつに写真をネットに晒すと脅したら、やめてくれと泣いて乞いてきて。それがカトウさんだったから驚いたもんだが、そいつは自分をゴトウと名乗った』

ユウキ
ゴトウ・・・
(そういえば、恵比寿で襲われた時に取り巻きがゴトウ様がどうのって言ってたが、同じ人物か?)

スマホ
『で、晒さない代わりに親玉が誰かを尋ねたら、どこからか指を鳴らす音が聞こえてカトウさんが目の前で気を失ったんだ』

ユウキ
・・・そのゴトウは記憶喪失になったのか?

スマホ
『そうだ、どうしてわかったんだ!?』

ユウキ
同じ目にあった奴を見たことがあるんだ

スマホ
『そうなのか・・・とりあえず、病院に行くように言っておいたが』

ユウキ
わかった。ありがとう、また話そう

スマホ
『おう。忙しいところ悪かったな』

ユウキ
気にするな。んじゃまた

スッ




コッコッコッ・・・!!


ユウキ
「・・・」
(操っている人間が情報を漏らさないように、アンドリューが記憶を消してるんだ。とにかく・・・急いでゆりあのところに・・・!!)




続く。

―――――――――――――――




































あくまで妄想だからね!!
注意してね!!



































んじゃまた