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第5話
『真似できないもの』
(第2話の続き)

2017年10月、ユウキが日本から去って行った後にR.B.を騙る人物が現れるようになった。ランド・ビートと名乗るその男はルックスがユウキと似ている事を利用して48Gのメンバーの前で自分勝手な行動を繰り返している。日本にいるはずが無い、木﨑ゆりあが卒業をした代わりに自分を推しメンに選んでくれるはずが無い、そう心の中では思っていながらも巧みなランド・ビートの囁きに騙されてしまうメンバー達。その最中、"革命"を知る者は黙っていなかった。
 
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2017年12月某日 愛知県 SKE48劇場
 
 
 

松村香織
「疲れたぁぁぁぁあああ!!」

内山命
「やかましいわ!」

松村香織
「だってぇ~公演何気に久しぶりだったんだも~ん」

内山命
「なるほど、三十路手前のオバハンだったら仕方ないわな」

松村香織
「ちょっとぉ・・・!!」
 
 
 
 
 

大場美奈
「公演終わった後でもあれだけ騒げるってのは元気な証拠よね」

日高優月
まったくの正論です

大場美奈
「・・・ん?」
 
 

高柳明音
「・・・」
 
 

大場美奈
「・・・ちゅり?」

高柳明音
ぇ・・・あ、美奈?お疲れ・・・」

大場美奈
「なんか難しそうな顔してたけどどうかしたの?」

高柳明音
「あーいや、なんでもないよ・・・」

大場美奈
・・・そう?
 
パシッ
 
高柳明音
「っ・・・ちょっと美奈!

大場美奈
「(明音のスマホの画面をスワイプする)ほぉ、なるほどね」

高柳明音
返してよ・・・!

大場美奈
「別にあまり隠すことでもない気がするけど。今は騒ぎになったりもしないしね、数か月前と違って」

高柳明音
・・・まさか、まだ熱愛のことを?

大場美奈
「ううん、そうじゃない。例えささいな話でも、あの人が絡むとメディアは皆飛びつくようにネタにしたがってたからさ」

高柳明音
「・・・」
 
 

古畑奈和
「・・・?」
 

 
大場美奈
「まぁでも、茶化したりしてた部分はあったけど、ちゅりが熱愛ってのもあるわけなんてないってわかってはいたけどね」

高柳明音
「美奈・・・」

大場美奈
「あれからもうすぐ3ヶ月?だとしたら、寂しくて戻ってきたとかっていうパターンはありそうじゃない?」

高柳明音
「・・・」
 

 
古畑奈和
「その話、本当ですか・・・?」

大場美奈
「え、奈和?」

古畑奈和
「ユウキさんが日本に戻ってきてるって、本当の話なんですか?」

高柳明音
・・・それが本当だったとして、奈和はどうするつもりなの?

古畑奈和
「え・・・」

大場美奈
「刺してくるね、ちゅり」

古畑奈和
「・・・ゆりあさん卒業しちゃったし・・・次の推しメンの候補に私も入りたいなぁって――」

高柳明音
ユウキは・・・ゆりあと革命を起こしたの。だからもう・・・誰も手出しはできない

古畑奈和
っ・・・
 

大場美奈
「・・・まぁまぁ、SNSの情報も全部は当てにならないと思うよ。それに、これがすべて真実だったとしたら、既にゆりあとも会っているはずでしょう」

高柳明音
!!・・・そうだ。美奈、天才だよ」

大場美奈
「え?」

高柳明音
「ゆりあ本人に、直接聞けばいいんだ。何気にあの子が卒業してから一回も連絡取ったことなかったし」

スッ

コッコッコッ・・・
 

大場美奈
ちょ、ちょっとどこ行くの・・・!?

高柳明音
「着替えさっさと終わらせて、家着いてからゆりあに電話する」
 

 
バタン!
 
 

日高優月
「相変わらずガチだ鳥さん」

古畑奈和
「私もゆりあさんに連絡取ってみようかなぁ」
 

大場美奈
「・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
コッコッコッ・・・
 

高柳明音
「・・・(スマホを操作する)」
 

スッ
 

高柳明音
「・・・もしもしマネージャー?・・・うん、今終わったんだけどさ――」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

数時間後 都内某所 木﨑ゆりあ宅
 
 

ブーッ、ブーッ、ブーッ
 

スッ
 

木﨑ゆりあ
ちゅーりたん!久しい!!

高柳明音
『うん、今電話平気だった?』

木﨑ゆりあ
「平気!ちょうどめっちゃ暇してた!」

高柳明音
『え?暇してた?』

木﨑ゆりあ
「仕事昼間には終わってたから(テレビのリモコンを手に取る)」

高柳明音
『そう・・・』
 

ピッ
 

木﨑ゆりあ
「(リモコンを横に置く)わかるぜ。大事な話でしょ?」

高柳明音
『・・・なかなか察しが良いわね』

木﨑ゆりあ
「何年一緒にいると思ってんだよ」

高柳明音
『ふふ、そうだね』
 

木﨑ゆりあ
「でもね、多分私もちゅりたんの役には立てないかも」

高柳明音
『・・・どういうこと?』

木﨑ゆりあ
だってユウキさんの話でしょう?

高柳明音
『う・・・うん、そうだけど』

木﨑ゆりあ
「私もあれからずっと、音信不通でさ」

高柳明音
え・・・?

木﨑ゆりあ
「・・・」
 

ゆりあの視線の先には部屋の壁に貼られたポスターがあった。
 

木﨑ゆりあ
「家にも行ったんだ、ユウキさんの。でもユウキさんが住んでたところには今私の知り合いが住んでて。話を聞いたけどもその人もユウキさんとは連絡取れてないんだって」

高柳明音
『じゃあ・・・ユウキが日本に帰ってきてるかもって話も知らないの?』

木﨑ゆりあ
「噂では聞いた」

高柳明音
『そう・・・』

木﨑ゆりあ
「帰ってきてるかもって、ちゅりたんもユウキさんとは会ってないんだね」

高柳明音
『うん。私もメンバーが話してるところを聞いたぐらいだから、真実はわからない』

木﨑ゆりあ
「なるほどね。ユウキさんが咲良とさや姉の握手会に行ったってのは本当なの?」

高柳明音
『それが一番濃厚な情報。本人もファンの人たちも言ってたからね』

木﨑ゆりあ
「そっか・・・」
 
 

高柳明音
『心配しなくてもユウキはゆりあを裏切ったりしないわよ』

木﨑ゆりあ
「別に心配なんかしてないけど・・・どうして2人のところに行ったのかなぁと思って」

高柳明音
『それがわからないんだよなぁ』

木﨑ゆりあ
「ユウキさんが握手会に行ったメンバー以外は、ユウキさんの事は見てないんでしょう?」

高柳明音
『今のところ目撃情報は無いわね』

木﨑ゆりあ
「ファンの人に話を聞くってわけにもいかないし、メンバーから聞くのが一番情報が集まりやすいのに」

高柳明音
・・・あ

木﨑ゆりあ
「ん?どうかした?」

高柳明音
『咲良ちゃんもさや姉も、ユウキから握手会が終わった後に会わないかって誘われたんだって』

木﨑ゆりあ
え・・・

高柳明音
『時間と場所まで指定してきたみたいだけど2人とも行かなかったらしい。まぁ当然よね』

木﨑ゆりあ
「私なら行くなぁ」

高柳明音
『・・・まぁそれは良いんだけど、ファンの人とかも握手会での会話を聞いててSNSで拡散されてたからか、何人かその場所に行ったんだって』

木﨑ゆりあ
「ちゅりたんのファンの人が言ってたの?」

高柳明音
『そうそう。で、なんか一人変な女の子がいたみたいでさ』

木﨑ゆりあ
「変な女の子・・・?」

高柳明音
『AKBグループのメンバーじゃないんだけど、ユウキのファンの子だったらしくて』

木﨑ゆりあ
「・・・そっか、あれだけテレビとかにも出てたらいろんな人に見つかるよね」

高柳明音
『うん。とは言え、初めてのケースだから聞いたときびっくりした』

木﨑ゆりあ
「どうして急にそのこと思いだしたの?」

高柳明音
『あーいや、その女の子もユウキの情報何か持ってたりするのかなぁと思って』

木﨑ゆりあ
「そういうこと?でも、メンバーよりも話するのが難しいね」

高柳明音
『ね』

木﨑ゆりあ
「うーん・・・」

高柳明音
『他に目撃者がいれば、もうちょっと何かわかりそうなのに』

木﨑ゆりあ
・・・そうだ、良いこと考えた!

高柳明音
『なになに?』

木﨑ゆりあ
「ファンの人たちにもメンバーにも精通している人に協力してもらえばいいんだよ!」

高柳明音
「それってスタッフさんとか?」

木﨑ゆりあ
「そう!ユウキさん、また次の握手会とかにも行くかもしれないじゃん?ユウキさんのことを知ってるスタッフさんがいるんだよね」

高柳明音
「へぇ。ゆりあも顔見知りなんだ?」

木﨑ゆりあ
「うん!咲良とかさや姉ってあたりがちょうど良いよ。きっと会う機会があるはずだ」

高柳明音
『そうなんだ。じゃあ、その人にユウキを見つけたら教えてもらうように言ってくれる、ゆりあ?』

木﨑ゆりあ
「任せて!多分ちゅりたんも見たことがあるスタッフさんだと思うんだけどなぁ」

高柳明音
『誰だろう・・・』

木﨑ゆりあ
「今から電話するからさ、電話切るからね!」

高柳明音
『わかった』

木﨑ゆりあ
「久しぶりに声が聞けて嬉しかった!また今度ご飯行こう??」

高柳明音
『うん!じゃあ』

木﨑ゆりあ
「んじゃまた!」

スッ
 
ザザッ
 
 
木﨑ゆりあ
「・・・ユウキさん」
 
壁のポスターの前に立つゆりあ。
 
 
 
木﨑ゆりあ
・・・信じてるからさ。何かあっても、ゆりあが必ず助けるから
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
2018年1月 某握手会会場
 
 
 

ランド・ビート
ふふ・・・ふふふ・・・
 
右手いっぱいに持つ握手券を眺めながら道を進むランド・ビート。
 
ランド・ビート
「咲良たん・・・今日こそは一緒に食事に行こう。そして・・・そのまま・・・・・ぐふふふ!!!!
 
 

通行人1
「あの・・・!」

ランド・ビート
!!な・・・なにかな?」

通行人1
「あ、えっと・・・R.B.さんですよね?」

ランド・ビート
「あぁ・・・。まさにR.B.だが?」

通行人1
すごい、本物だ!

ランド・ビート
「はは、僕のことを知ってくれてて嬉しいよ」

通行人1
「・・・うわっ、すごい握手券の数!今日は誰と握手を??」

ランド・ビート
「あ・・・さ、えっと、み、宮脇咲良・・・と」

通行人1
「そうでしたか!ゆりあちゃんが卒業してからは咲良ちゃんに推し変されたんですか?」

ランド・ビート
「・・・そ、そう思われても仕方ないよね」

通行人1
「R.B.さんは皆のことを平等に応援されているって有名ですからね」

ランド・ビート
「は・・・ははは」

通行人1
「では、僕ももうすぐ握手があるのでこの辺で!」

ランド・ビート
「・・・(右手を挙げる)」
 

タッ、タッ、タッ
 
 

通行人1
「あれ?そういえば"んじゃまた"って言わなかったなぁ」
 
 
 
 

ランド・ビート
「・・・ふぅ。R.B.を知っているような輩に出会うのが厄介なんだ。まぁ、これだけ完璧にR.B.になりきれていれば、バレル事なんてあるまい。唯一偽者だってわかりそうな奴がいるが、R.B.の力がわかってきた頃だし、そろそろ黙らせても良いかもしれないな・・・。ぐふ・・・ぐふふふ!!!!
 

コッコッ

???
「話、聞いてたわよ!」

ランド・ビート
「え・・・?(振り返る)」

???
「・・・あれ、なんか太ったわね?」

ランド・ビート
(誰だコイツ・・・?僕の調べの中ではR.B.の身内はユリアって女だけは認識があるが、コイツは外国人っぽいよな・・・)
・・・!!
 
ランド・ビートは話しかけてきた女性のバッグに、高柳明音の缶バッジが付いているのを見つけた。
 
ランド・ビート
「・・・」
(高柳・・・コイツ、高柳推しなのか・・・?)

???
「ん?なに汗かいてんの?」

ランド・ビート
は!?・・・あ、汗なんてかいてない!!(右腕で額を拭う)」

???
「ってか、さっきの話ホント?ゆりあ卒業してから咲良に推し変したって?」

ランド・ビート
「えっと・・・会うの久しぶりだったよな。最近物忘れが多くて・・・」

???
はぁ!?私を忘れたって言うの!?

ランド・ビート
「う・・・うん、すまない」

ミシェル
ミシェルよ!あれだけ振り回してやったのに忘れるなんて、あなた結構野暮なのね」

ランド・ビート
「・・・悪かったな」
(ミシェル・・・??誰っっっ・・・??)
 

彼女はミシェル。約4年前にユウキと面識を持った48Gのファン。当時、卒業生である元SKE48のモコさんこと加藤智子推しとしてユウキと同じ時に握手会に参加していた。ユウキにとっては初のモコさんとの握手だったにも関わらずお互い仲良く握手をしていたのを良く思わなかったミシェルは、ユウキとモコさんを引き離そうとミシェル自信がユウキの彼女であると嘘をつく。モコさんだけでなく多くのメンバーに混乱を招き、ユウキもミシェルに対して嫌悪感を抱いていた。その最中、モコさんの元にやってきた厄介なファンをユウキが退治したことにより、ミシェルの心が動かされいつの間にかミシェル自身もユウキに惚れてしまった。やがて、アイドルである木﨑ゆりあを選ばずに自分を選べと、ユウキの前に立ち塞がるようになった。
 

ミシェル
「あの時は木﨑への愛をたくさん語っていたのに、結局卒業したら推し変?所詮その程度の愛だったというわけね」

ランド・ビート
「・・・」
(マズイ、コイツとまともに会話ができる気がしない・・・。早く咲良たんのレーンに入って逃げるしかないだろう)
 
・・・タッタッタッ
 

ガシッ

ランド・ビート
「え・・・?」

ミシェル
「私がどうしてここにいるのか、聞かないんだ?」

ランド・ビート
「と・・・特に興味はないので」

ミシェル
「そう。でも、せっかく久しぶりに会ったんだから教えてやってもいいわ。その握手券、この部で使い終わるの?」

ランド・ビート
「い、いや・・・君の話は結構だ。僕はこれで・・・」

ミシェル
「アンタへは借りがあるわ。食事でもおごらせて頂戴」

ランド・ビート
「だ・・・だから、食事もいらないよ」

ミシェル
「つれないわね。というより、アンタ態度まで丸くなったわよね。前はあんなに偉そうに話をしてたのに」

ランド・ビート
「なんでもいいよ・・・それじゃあ」
 
バッ!
 
タッタッタッ・・・!!

ミシェル
「ちょっと、待ちなさい・・・!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

数分後 某握手会会場 宮脇咲良レーン
 
 

ランド・ビート
「・・・なんとか振り切った・・・とも言えない状況だ」
 
 
 

ミシェル
「握手が終わったら絶対に連絡しなさいよぉぉぉ!!!!って、アンタの連絡先知らないわぁぁぁ!!!!」
 
レーンの入口から大声を出すミシェル。通行人の大半がその様子を怪しい目で見ている。
 
 
 

ランド・ビート
「レーンはあんまり混んでないけど、アイツがいなくなるまでは少しやり過ごした方が良さそうだな・・・」
 
スッ
 
ランド・ビート
「その間に、例の計画の手配をしておこう。・・・ぐふふふ!!!!
 
スッ
 
 
ランド・ビート
「・・・あぁもしもし、僕だよ。・・・うん、例の計画実行してね。失敗は許されないよ。うん・・・では」
 
スッ
 
 

ランド・ビート
ぐふ・・・ぐふふふ!!!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

同時刻 某握手会会場 SKE48メンバー控室
 
 
 
ガチャ

高柳明音
「お疲れさ――って誰もいないか」
 

バタン
 

高柳明音
「最後の部、残業になっちゃったけど結構たくさんの方が並んでくれてて嬉しかったなぁ」
 
ギギッ

明音は近くの椅子にゆっくりと腰かけた。
 
 
高柳明音
「でも、ユウキの目撃情報は無しか。まさかゆりあの知り合いのスタッフさんってのがあの人だったとは夢にも思わなかったけど・・・」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

スタッフ1
「握手券を拝見します」

ランド・ビート
「・・・(券を差し出す)」

スタッフ1
「お預かりします」
 
スタッフ1は券を1枚ずつ丁寧に数え始めた。
 
ランド・ビート
「・・・」
(これだけの枚数だ。この部のカギ閉めになれるなんて・・・ぐふふふラッキーだ!!)
 
 
 

???
・・・!!おぅの!!ユウキっち!!!!

ランド・ビート
「ん?」

???
「懐かしのぐっへって感じだな、ヘイ!!」

ランド・ビート
うっ・・・(右手を口に当てる)」
(なんだ、この恐ろしい程気持ち悪い顔した男は・・・!?)

???
「"終身名誉剥がし"の剥我使正!!再びユウキっちの剥がしを担当するぐっへだぜ!!」

ランド・ビート
「・・・」
(また変な人が出てきた・・・!!)
 

彼は剥我使正(はがしただし)。約1年前にユウキと出会った握手会会場の運営スタッフ。内輪では仕事のできるスタッフとして名が知られていたが、あまりにも醜い顔に避難をするメンバーがたくさんいた。その日は、剥我使がゆりあの握手会の剥がしを担当となり、ゆりあは他のメンバーと同様に剥我使を非難する一方。しかし、剥我使の真面目な様子に感心したユウキは剥我使を毛嫌いするゆりあに対して"接して見ないとわからないその人のキャラクターがある"と諭し、ゆりあは剥我使の見方を変えていこうと努力した。そんな時、スタッフの司令塔に罠をかけられた剥我使。この事を何も知らない総支配人の茅野しのぶまで登場させて剥我使をクビにするストーリーを企てていたのだ。最終的には、間一髪のところでゆりあが仲介し司令塔の裏を暴くことに成功した。この出来事を通してゆりあは卒業後も剥我使と交流を持つようになった。
 

剥我使正
「おうよ!!今日はどうして咲良担々麺の列に並んじゃったりしちゃったりしてるのよ!?」

ランド・ビート
「・・・」

剥我使正
うぇん?

ランド・ビート
「・・・咲良たんとのトークテーマを真剣に練ってるんだ。話しかけないでくれ」

剥我使正
ゆりあちゃんちゃんこはどうしたんで??

ランド・ビート
「話しかけるなって・・・」

剥我使正
「ちぇ・・・」

ランド・ビート
「・・・」
(早く数え終われよスタッフ・・・コイツとは話をしてはいけない・・・)

剥我使正
「あ、そういやぁ、ユウキの兄公を見かけたら連絡をしないといけないぐっへだったぜ!!」

ランド・ビート
「・・・」
(早く・・・!!早く・・・!!)
 

スタッフ1
「お時間でーす」
 

剥我使正
「終わりでーす、ぐっへへ!!」
 
ガバッ!!
 
咲良ファン1
うわっ、触るなよ・・・!?

剥我使正
「握手が終わったら剥がす、それが剥がしの役目的なぐっへだぜ!!」

咲良ファン1
くっ・・・キモッ・・・あ、咲良たん、また来週来るよ~!」

宮脇咲良
「わ、わかった~・・・」
 
咲良は小さく手を振った。
 
 

スタッフ1
「50枚でーす」

ピッ
 

宮脇咲良
・・・!!ユウキさん!?

ランド・ビート
や、やぁ咲良たん・・・
 

剥我使正
「50枚のぐっへだと!?」

宮脇咲良
「50枚・・・!?」

ランド・ビート
「あぁ、咲良たんのずっとそばにいたくて・・・」

剥我使正
「これじゃあワシが立ち往生のような物語じゃねぇか!!」

宮脇咲良
「それ・・・って」

ランド・ビート
「咲良たんは・・・僕の推しメンだからね」

宮脇咲良
!!・・・今の、もう1回言ってくれませんか?

ランド・ビート
「何度でも言うよ、僕の推しメンは咲良たんさ」

宮脇咲良
「・・・」

ランド・ビート
「・・・どうしたんだい?」

宮脇咲良
い、いや・・・(顔が赤くなる)」

ランド・ビート
「顔が真っ赤だよ、咲良たん?」

宮脇咲良
・・・っ、ちょっと待ってもらっても良いですか!?

ランド・ビート
「ん?」
 
パッ

ランド・ビートの手を離す咲良。
 
 
宮脇咲良
「・・・(両手を頬に当てる)」
(来た・・・ついに来た・・・!!私がユウキさんの推しメンになれたんだ・・・!!!!)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ガチャ
 
高柳明音
「お疲れ様でした~!」
 

スタッフ2
「お疲れ様でした!」

スタッフ3
「おぉ、お疲れ様です!」
 

高柳明音
「ふ~んふふ~ん♪」

コッコッコッ・・・
 
 
 
 
 

宮脇咲良
「(遠い声)ついに革命の時が来たーーー!!!!」
 
 
 

高柳明音
「ん?今のは咲良ちゃんの声?」

コッコッコッ・・・
 
明音は出口とは反対方向の握手エリアの方に歩き始めた。
 

高柳明音
「革命って・・・」
 
 
 
コッコッコッ・・・・・コッ
 
 
高柳明音
!!・・・まさか!?

コッコッコッ!!
 
 
 

ガシッ!!

高柳明音
「え?」

???
大人しくしてろ

高柳明音
「・・・っ、きゃぁぁああああ!!!!」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ランド・ビート
!!
(例の計画、進んでいるみたいだな・・・ぐふふ!!)

宮脇咲良
「・・・私の叫び声で誰か引いちゃったかな?」
 

剥我使正
「剥がしてぇ・・・剥がしてんぷら・・・」
 
 
 
 
 
 
 
通行人2
「おい、さっきの叫び声って咲良たんの声だよな?」

通行人3
「それに共鳴するかのように誰かの悲鳴も聞こえたような・・・?」
 
咲良の叫び声も明音の悲鳴も会場内に響き渡り来場客は騒めき始めた。
 
 
 
 

タッタッタッ・・・!!
 

ドカッ!!

通行人4
おい、痛ぇじゃねぇか!!

ミシェル
邪魔よ・・・!!
 

タッタッタッ・・・!!
 

ミシェル
はっ、はっ、はっ・・・
(間違いない・・・!!今のは明音ちゃんの声・・・!!事件に巻き込まれたんだわ・・・!!)

無心になって会場の出口を駆け抜けるミシェル。
 
 

タッタッタッ・・・!!
 

ミシェル
はっ・・・こうなったら・・・はっ・・・R.B.のことは後回しよ・・・!!
 

タッタッドガッ!!!!

ミシェル
「きゃぁっ!!」

カ、カラン・・・
 

ミシェル
「気を付けなさいよ!!」

金村美玖
ご・・・ごめんなさい

ミシェル
「・・・っく!」

タッタッタッ・・・!!
 

金村美玖
・・・!!あの!!缶バッジ、落としましたよ・・・!!

会場の外でミシェルがぶつかったのは金村だった。衝撃でミシェルのバッグの缶バッチが落下してひっくり返っている。
 
コッコッ
 

金村美玖
「(缶バッチを拾う)・・・!!これは・・・

拾った缶バッチには明音の写真と共に「高柳明音神推し!!」と綴られていた。
 

金村美玖
すみません・・・!!缶バッチ・・・!!

コッコッコッ・・・!
 

金村美玖
「・・・」
(・・・なんだろうこの、身体を流れていくような悪寒は?この胸に何か痛みを感じる・・・)
 
金村はミシェルの跡を追いかけ始めた。
 
 
 
 
 
 

続く。
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あくまで妄想だからね!!
注意してね!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
んじゃまた