ギャンブル依存症患者と留置所③ | 52歳 一生底辺。もうフリーターでいいや

52歳 一生底辺。もうフリーターでいいや

ギャンブルとホッピーが好きな52歳 会社員です。20代でハマった競馬と風俗のせいで、人生ハチャメチャです。
最近、近所のラーメン屋さんで夜のアルバイトをはじめました。
いろいろと大変ですが、もう若くない身体に鞭打ってがんばっています。

 

 取り調べで丸裸にされる

 

5月22日、競馬で2万円負け。

5月23日、競馬で2,250円負け。

5月24日、競馬で19,800円負け。

 〃  、新宿ソープマックスでヒマワリさんを指名。21,500円支払う――。

 

ソープランド「新宿マックス」のヒマワリさん。明るくていい女の子でした♪

 

こんにちは。

以上、ギャンブル依存と風俗通いが止まらないよしまるです。

もう自分では止められません。

誰か助けて……。

 

で、昨日の続きです。

 ↓

 

朝食の後、サラリーマンさんが送検されてからすぐ、わたしが担当さんに呼び出されました。

送検のための取り調べです。

手錠と腰縄を付けられて、取調室へ移動します。移動の際、警察署の廊下を歩いて行くのですが、そこには結構「外部」の人がいるんです。

 

・一般のお客様(チラシ配りの許可など何らかの手続きに来た人、落とし物を拾った人、免許証更新手続きの人……)

・お弁当屋さん(警察に弁当を納入している業者さん。警察で働いている人は昼食が毎日弁当という人も多い)

・保険の勧誘のおばちゃん(『踊る大捜査線』にも、そんな女性が出てきましたね!)

・ヤクルトおばさん

 

そんな外部の人達に腰縄姿を見られるのが辛かったですね……。ヤクルトのおばさんなんて、目を見開いてこっちのことをじーっと見てましたもん。手錠をかけられた被疑者の姿が珍しかったんでしょうか。まあ、珍しいか。

 

取調室に入ると、パイプ椅子に着席させられ、腰縄を椅子に括りつけられて逃げられないように工夫されます。そして、イトウさんという若い刑事さん(おそらく30歳前後)が事務机の対面に座ります。取り調べの開始です――。

 

ここで皆さんにひとつ忠告です。もし何かの機会に警察の取り調べを受ける機会があったら、くれぐれも隠し事をすることはやめましょう。警察はなんでも知っています。警察に同行するようなら状況なら尚更です。その日の自分の行動、買った物、交友範囲、最近学校や職場でどんなトラブルがあったか……。

 

いや、もう丸裸です。

わたしも自分の罪について、少しは取り繕おうというような気もあったのですが(いくらかでも裁判官の心証を良くするために……)、無駄でした。まあ、とにかく良く知っています。お手上げでした。全面降伏です。

 

取り調べ中、絵を描く機会がありました。倉庫からパソコンを外へ持ち出したときのことを説明する過程で、倉庫の構造と持ち出しのルートが、口頭の説明だけではなかなか理解していただけなかったんです。イトウさんのノートを借りて、「ここがこうなっていて、ここが外へ通じていて……」と、丁寧に絵を描いて説明させていただきました。

 

事件の話以外の時は、イトウさんと雑談をしていました。二人とも読書が趣味だということが分かったので、ちょうど当時話題になっていた本である石田衣良さんの『アキハバラ@DEEP』について、「あれはいまいちでしたよねー」なんていう話で盛り上がったりしていました。まあ、こうした“アイスブレーク”も取り調べを速やかに進めるためのテクニックなんでしょうが。

 

石田衣良『アキハバラ@DEEP』

 

取り調べを終え、夕食の時間に房へ戻ります。夕食は業者さんの仕出し弁当です。幕の内弁当でした。その後、若干の自由時間があって、朝と同様に歯磨きと寝具運び。午後9時に就寝。9時なんて眠れるか!……っと思うかもしれませんが、よく眠れるんですよ、これが。取り調べなどで神経が疲れているせいでしょうか。すっと眠りに就くことができます。酒も飲んでいないのに……。もし不眠に悩んでいる方がいたら、留置所で寝ることをおすすめします。

 

 

翌日、わたしの身柄は東京地方検察庁へと送られます。そこでは、驚くようなことが次々と起こるのです――。

 

 続く。