11期の感想〜赤松真治〜 | 演劇企画集団THE・ガジラ 鐘下私塾

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演劇企画集団 THE・ガジラ 年間ワークショップ。

自分にとって大きかったのは、演劇を研究するだけではなく「社会とはなにか」「人間とはなにか」を研究する時間があったことでした。

社会情勢、歴史、ジェンダー、恋愛等の話から、演劇と演技を知り、戯曲読解に繋げて行く。

観客が現代社会に生きる人たちである以上、現代社会、人間、そして自分自身を研究した上で表現に着地することが重要だと改めて感じました。

 

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以下FBほか箇条書き

・相手役とだけの唯一無二のコミュニケーションがあること

・取り扱った各戯曲内に『好き』と『熱狂』が見つけられたこと

・1人の頭では行けない場所に面白いものがあるということ

・タスクを設定して行けば緊張や視線は薄れて行くこと

・登場人物の正義を見つける作業をする

・まばたきひとつさえも相手役や空間に影響する

・目的達成のためのアプローチの種類を増やして行く▶︎安全な環境でのチャレンジを繰り返す

・読解したものを役が自覚/無自覚かを選択する▶︎より問題が増える方/熱狂出来る方を選ぶ

・俳優教育は同時に人間教育である:演劇を通して社会/他者/自分を見つめる作業▶︎今生きている場所/自分を肯定して行く

・想像には限りがなく深く広くするには訓練が必要▶︎読む聞く観る考える

・観客に伝わらなくてもいい俳優同士の駆け引きがあること▶︎リラックス/観察する/反応する/楽しむ

・それでもあくまで見せ物であるということ

・演劇を研究する事▶︎人間を研究するということ▶︎自分は/他者は/登場人物はどういう人間か

 

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良質な芝居づくりは俳優の人間性に影響を与えるのではないかという考えを持って続けてきました。それが今、実感に変わりつつあります。

創作期間中は、登場人物や作家など自分以外の人間を研究する時間が多くなっていきます。

私は今回、他者を研究する際に「自分との違い」という思考基点の比重を大きく持ちました。そうすることにより、作品の中にいる安全な他者を通して、結果的に自分という人間に向き合うことに繫がって行きました。私にとって芝居づくりを進めて行くことは、同時に自分を顧み、向き合うことでした。

 

今回の私の体験はここまででしたが、向き合ったその先には「変化」のフェーズが待っています。安全な環境で自己理解をし、自分の肯定できる部分と変化させたい部分とを見定め、いきたい方向に進んで行く。そうして時間をかけて豊かになって行った先に、真に楽しめる日が待っているのでしょう。

 

だいぶ個人的な、演劇のこういう利用方法もあるかもなぁ~というおはなしでした。

正直、できん、わからん、めっちゃ苦しい、チョー大変、ごめんよ、いやなにくそという感じでした。でもちゃんとたくさん発見があったよ。参加してよかったです。