代講リポートその2〜絹川さん編〜 | 演劇企画集団THE・ガジラ 鐘下私塾

演劇企画集団THE・ガジラ 鐘下私塾

演劇企画集団 THE・ガジラ 年間ワークショップ。

日本におけるインプロの第一人者と言っても過言ではないでしょう…絹川友梨さんの代講WSの様子をお届けします。

 

とにかく初回からパワフル&ハッピーオーラ全開!スピーディで身体フル稼働!なエクササイズの数々で、11期WS生の知らない顔をたくさん見ることができました。

とても素敵だなと感じたことの一つに、間違えた時やフリーズしてしまった時「間違えた〜!」とバンザイし、みんなは「おめでと〜!」と拍手するというルールがあります。

このルールにより「間違うことなんて怖くないマインド」が早い段階で全員に基本装備されました。

その結果…どんどんアプローチを変えて挑んでいける楽しさと、それぞれから飛び出すあの手この手の面白さに笑いっぱなし!!

 

 

初回は、考える前に身体が動くことを意識したゲームを重点的に。予測不能な状況に陥る楽しさと、それを回避しようともがく爆発力を実感。

その後、徐々に「お題」のあるエクササイズへ進行。といっても、あるのは「お題」のみ。

台本がないからこそ、しっかり相手の反応を見ないと先へ進めないし、何より、決め打ちの面白くなさが露呈。明確な目的を持って相手に向かうことで、一瞬一瞬に交わされるものすごい情報量を掴んで次へ繋げていく作業…まさに「芝居でこれできたら最高じゃないか!」状態。

 

絹川さんのWSでは「話す時間」も大切にされていた印象で、WSの導入はそれぞれのトピックから始まり、WS中はエクササイズごとにフィードバックの時間がありました。それというのも、それがメタ認知を高めたり、俳優にとって大切とされる「引き出し」を作ることに繋がるからなのかなと感じました。

フィードバックで絹川さんが仰った「今それぞれが話した場面をシーンとして作るとき、台本上では感嘆や間、ニュアンスって、書かれないよね。でも実際には今、ナニカがあったよね」という言葉に、全員が唸る。

基本的かもしれないけど、忘れがちな点を改めて実感できたのでは?

 

コントと演劇の違いや、意識とメタ認知のこと、身体の速度(行動を起こした時にはもうその行動が終わった時の身体になっている)などのお話も貴重で、今期は久美さんの身体の講義も相まって、より身体と意識の関係などを考えるきっかけになったのではないかなと感じました。

 

これまでも年間WS中に鐘下さん以外のWSが受けられるというのはとても魅力だなと思っていましたが、今期の代講WSによって、改めて多方面から演劇を考えるいい機会なのだなと実感しました。何より贅沢。

ここからのWSは怒涛の鐘下さん講義!

代講WSの経験を忘れず、WS生のトライする姿を見られるのがとても楽しみです。