外国でビジネスする、ということ。 | とりあえずブラジルに行ってみよう。

とりあえずブラジルに行ってみよう。

ビザのこと、仕事のこと、子ども関連・・・ブラジル暮らしのためにやることなすことすべて、本人が忘れちゃう前に(笑)書いとこう。
*2011年3月よりとうとうブラジル生活始めました。一部をアメンバー限定記事としています、ご了承ください。

今日、NHKで見た、番組。

大阪の老舗アパレルメーカー、レナウンのブランド中国進出。


いまや、経済力が逆転してしまった(ことが明白な)

中国と日本。


ここ数年業績不振だったレナウンを

日本式の細やかなアパレル戦略ごと

中国資本が買収し

3年で300店舗を展開させる、という難題を突きつけてきた。


・・・というところから、話が始まり。



初めて、中国側の経営陣が乗り込んでのミーティングで

『これから、あなたたちは中国人のボスの元で働くのだ、

根本的に考え方を変えてもらう』

と言い放つ、最高責任者。



この段階では、

率直に言って、見ていて気分ワル、と思った。

言葉は悪いけど、札束で頬を張った、みたいな、

金出してんのはこっちなんだから、言うこと聞けよ、みたいな。




で、いよいよ中国への出店の企画が立てられていくのだけど、

日本側の思惑、マーケティングの方針と

中国側の経営陣との考えが(予想通り)かみ合わない。


ブランドイメージ、を大事に、店舗を作りこんでゆく日本方式。

北京の高級百貨店に出店を狙い、そこで知名度を上げて

だんだん地方へと展開しようとするけど、

中国ではほとんど知られていないブランドだけに、

百貨店からは相手にもされない。


一方、中国側は、横のつながり、コネを十二分に活用して

地方都市のショッピングモールへの出店を決めてきてしまう。


そこで、日本人の現地法人社長は

『中国人は、結局、服の売り方って物を分かってない、

こんなやり方をしたら、ブランドイメージが云々かんぬん・・・・』

と、半ば見下したような感じで言う。



で、ここで、「ん?ちょっと待てよ」と思いはじめた。

経緯はどうあれ、実際には

中国で、中国人に服を売るわけでしょう?

日本で彼らが長年やってきた方法を、そのまま押し通そうとするって、

それは、どうなんだろう?

中国人が好む方法、

中国式で成功する方法を考えないとだめなんじゃないの?






で、その地方都市への出店は結局決定し、

内装や何かを現地の中国人スタッフに任せておいて

開店2日前に現地へ飛ぶ、担当者(日本人)。



うわ~、だめやわ、きっと!!と、思った。

内装や店名のロゴなどは全部指示してあった、って。


日本ではそれでいいでしょうけどね。


案の定、ロゴは違うし、内装もぜんぜん質の悪い(と日本人が思う)出来。

でも、現地のスタッフ(中国人)はそれをさして大きな問題とも思っていない。


わ~、どっかブラジル国旗(笑)でよく聞く話だ。



ここで、思った。

この人たち(日本人)、現地のスタッフに対して怒ってるけど、

それって、間違ってる。

現地のスタッフが、たいした問題ではない、と思ってるんなら、

ほんとに、大して問題にはならない。

日本のお客さんならば、すごく気にすることでも、

これから売っていこうとしている相手の中国のお客さんたちは

気にしないんだよ。


これも、どっかブラジル国旗(笑)でよくあるパターンでしょ?

これ以上は、あえてノーコメントにしますが。



そして、その後もいろいろあり、

結局、それらを通して日本人たちは中国式のビジネス展開に適応していく。

積極的に地方都市に出かけて、そこでの出店を進めていく。


『こちらで、中国式のビジネス展開に乗っかって、

それで結果がどう出るのか、見てやろうと思っています。』

・・・まぁ、こんな話だった。







でも、いろいろ、身につまされる(身に覚えのある)話。



こっちに来てすぐは、

『ブラジルの寿司、何じゃこりゃ?日本の寿司を作るぞ!』

な~んて、気負いいっぱいに考えてたし(笑)、

実際に仕事が始まってからは

自分なりにしっかり管理してきちんとやろうと思っても、

取引する相手が適当でカリカリしたり、がっかりしたり。

『これが本当の寿司だよ!

日本では今寿司はこんな風に進化しているんだよ』

と提供しても、見向きもされなかったり。


食べ物のほうはともかく、

もうひとつやっているほう(今はちょっと休憩中ですが)は

日本でも10年以上やってきていて、

ゼロから立ち上げてきた、それなりの自信もあった。


でも、実際やり始めると、いろいろ・・・まぁ・・・・。


あったわけですよ。





今、はっきり分かることは

日本でない国で物を売る(あるいは何かのサービスを提供する)というのは

完全に、アウェイの勝負ということ。

今までの経験や培ってきたカンなどは、自分の中での自信にはなるけれど

あまりにそれにこだわると、

その国でのやり方を取り入れていくチャンスを自分で奪うことになる。

日本で売れるものがほかの国では売れない!・・・のなら、

日本で売れないものがほかの国では売れる!・・・ということでもあるはず。




今、私のやっていること、

このまま日本に帰ってやってもたぶんうまくいかない。

2011年の今のタイミングでこの町にいたからできること。

こういうチャンスに恵まれたことに本当に感謝している。



レナウンの社員たち、中国で自分たちのやり方に固執していた間は

中国人スタッフの言うことを聞き入れることができなかった。

その、固執からふっと自由になったときに

、自分たちとは違うやり方に開眼した。

それって、当たり前だけど、すごいことだよね。



いっぱいのものを握り締めたままの手では新しいものを掴めない。

一度、手を開いて、今まで持っていたものを離さないと。



冗談半分で、『ブラジルのやり方って、まぁ~適当よね~』なんて

言うことはあるけれど、

自分が望んでこの環境に入ってきて、仕事をさせてもらっているってことは

いつも肝に銘じておかないとなぁ、って、改めて思ったりした。


まだまだ、これから。

修行の毎日です!!!